―――――9月27日
御坂「よっしゃー全快!!迷惑かけちゃったわねー佐天さん」
佐天「いやいやどうってことないですよ。それより大変ですね御坂さん」
御坂「何が?」
佐天「だってこの後あの寮官さんの説教食らわなきゃいけないんですよね?」
御坂「……しまった、忘れてた」
佐天「どどんまい!」
黒子「ふぅっ……さて、今日は風紀委員の仕事ですの」
初春「あ、そのことなんですが、ちょっと手伝って欲しいことがあるんですけど」
黒子「なんですの?初春は今日非番だったでしょうに」
初春「うーん、確かにそうですし全部白井さんに押し付けちゃおうと思ってたんですけど、私がいたほうがやりやすいことですし」
342 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/05/31(月) 22:14:15.56 ID:hgwADcQo
佐天ルート
御坂「うーん、今日は看病してもらった御礼になんかおごろうと思ったんだけど……
罰もあるだろうし、ちょっと寮に帰るわね」
佐天「はいはーい。どうかご無事でー」
御坂「縁起でもないこと言わないでよ……あ、それから」
御坂「困った事があったらちゃんと言ってよね。私たちは、ほら……親友だし」
佐天「……わかりました。困った事になったら、またお願いしますね」
御坂「んっ。それじゃね」
佐天「……ばれてーら?ま、いっか……と、そうするとどうしよう。初春は……朝から白井さんと行っちゃったしなぁ」
佐天「このまま支部の方まで乗り込んでもいいけど、大覇星祭後で殺気だってそうだから……上条さんも今頃イタリアだろうし。いいなぁイタリア」
佐天「あれ?こう考えると私って友達少ない?……そ、そんなことないもん!」
343 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/05/31(月) 22:20:19.26 ID:hgwADcQo
一方『そンで?なーンで俺に電話してくるンですかァ?』
佐天「一番暇そうだったのでつい」
一方『切るぞ』
佐天「ごっ、ごめんなさい!えっと、今日デートしましょうデート」
一方『』ピッ
佐天「……切られちゃったけど。え、嘘?普通切る?本当に切る?……まあ、一方通行さんだししょうがないか」
サカミチヲージテンシャデカーケノーボールー
佐天「ん……妹さん?」ピッ
佐天「もしもしー?」
ミサカ『どうもミサカ10032です、とミサカは検体番号とともに挨拶をかまします』
344 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/05/31(月) 22:25:12.72 ID:hgwADcQo
ミサカ『突然ですが今日は暇ですか?とミサカは涙子の予定を伺います』
佐天「暇だよー暇暇。暇すぎてカエルになっちゃうぜーげこげこ」
ミサカ『?何故暇だとカエルになるかいまいち理解できませんが、暇であることの確認はとれました、とミサカは
電話越しにうなずきます』
ミサカ『それでは今日一緒に遊びに行きませんか?とミサカは以前からの約束を今ここで果たそうと提案します』
佐天「いいよん。それじゃどこで待ち合わせよっか」
ミサカ『第七学区の○○駅の前の喫茶店で、とミサカは迷わず場所を指定します』
佐天「おっけーおっけー。それじゃ今から30分後くらいになるね。着いたらまた電話するよ」ピッ
佐天「妹さんと遊ぶ……あの時以来かな。懐かしい」
345 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/05/31(月) 22:39:47.72 ID:hgwADcQo
―――喫茶店
カランカラン イラッシャイマセー
佐天「―――っと、もう来てた。おまたせ妹さん」
ミサカ「いえ、ミサカも今さっききたばかりですから、とミサカは本で身に付けた恋人同士の会話をまねてみます」
佐天「そういう台詞の裏にはだいたい30分くらい前から待ち合わせ場所に居たって場合が多いんだけど……そこんとこどう?」
ミサカ「あなたが名探偵ですか、とミサカは驚愕の表情を隠せません。
ええ、実は今日は非番なのですが、さしあたってすることもなくぼんやりと街を歩きなんとなく入ったこの喫茶店で、
そういえば涙子と初めて一緒にきた喫茶店は此処だったと思いだし今日暇かどうか電話をしてみたのです、と
ミサカは割と一息で説明して息切れ気味ですぜえはぁ」
佐天「んー、それってつまり私は妹さんの暇つぶしのために呼ばれたってこと?」
ミサカ「!ち、違います!決してそういうわけで御誘いの電話をしたわけではなくてですね、とミサカは弁解を始めます!」
佐天「あはは、知ってるって。妹さんがそんな風に考えるわけないもんねー。もー可愛いなー」ムニムニ
ミサカ「あ、あふ……ひゃかりまひたねるひほ……と、みひゃははほっへをひっひゃられなひゃらひゃめてぇ」
佐天「ん、ごめんね。それじゃ何か注文しよっか。店員さーん」
ミサカ「コーヒーだけでよかったのですか?とミサカは黒い豆液を見つめながらたずねます」
佐天「朝ごはんはもう食べてきたからねー……で、妹さんはまたそれなんだ」
ミサカ「ええ、ミサカはまだ朝食を口にしていませんから、とミサカは自分のベンティ(ryをつっつきながらなにこれ甘い」
佐天「いやぁ私も甘いのは好きだけど……朝からそれはきっついなぁ」
ミサカ「むっ。これほど効率的に糖分が摂取できるのに、とミサカは自分の好物となりつつあるベンティ(ryを擁護します」
349 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/05/31(月) 22:56:37.49 ID:hgwADcQo
〜♪〜〜♪
佐天「コンクリートロードはやめたほうがいいぜ?」キリッ
ミサカ「?いきなりどうしたのですか?とミサカは首をかしげます」
佐天「んー、今流れてる曲がねー……そっか、妹さんはあんまりそういうの見ないもんね」
ミサカ「見ない、ということは映像ですか?とミサカは涙子の言葉から推測します」
佐天「うん、耳をすませばってアニメ映画。名作だよ?私は魔女の宅急便の方が好きだけど」
ミサカ「むぅ……そういった知識は学習装置で叩きこまれなかったせいで欠落してますね、とミサカは自分の知識が
他人と話す時には全く役に立たないことを思い知らされました」
佐天「そこまで大げさなことじゃないと思うけど……なんなら今からビデオ借りて見る?」
ミサカ「……それは大変嬉しい提案ですが、涙子のせっかくの休日をミサカの都合で
無駄にするわけにはいきません、とミサカは遠慮します」
佐天「あはは、いいって。私も久々に見たいしね。元々予定も無かった日だし―――
最近いろいろあったから、家で友達とごろごろしながらってのもしたいんだ」
ミサカ「……そ、そうですか?それでは、その、お言葉に甘えさせていただきますね、とミサカは感謝の意を伝えます」
369 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 15:36:12.44 ID:d8nqpvAo
佐天「そんなわけでレンタル屋にきました」
ミサカ「ジブリシリーズとは随分数が多いのですね、とミサカは若干驚愕します」
佐天「古い作品で30年以上前だからね。でもそんな昔の作品でも今のものと比べても全く遜色が無いってのは凄いと思うよ」
ミサカ「ほほう、これは胸が熱くなりますね、とミサカは高まる気持ちを抑えきれません」
佐天「んー、それじゃ何が見たい?一日だとだいたい5本くらいがちょうどいいかな」
ミサカ「それでは……コレとコレとコレ、あとこの二つでお願いします、とミサカはケースを手に取ります」
佐天「おっけー(猫の恩返し見たかった……時間あったら見よう)スッ
――――レジにて
絹旗「おや」
佐天「うわっ」
ミサカ「?」
佐天「昨日はよくも……!」
絹旗「あーあーあー何時までそんなこと超気にしてるんですか。というかこんな場所でやり合う気で?
いやむしろ、また超やりあうつもりで?言っときますけど、タネが割れれば負けませんよ」
ミサカ「御二人は知り合いか何かで?とミサカは緊迫した空気の中で置いてけぼりを食らいました」
370 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 15:40:42.14 ID:d8nqpvAo
絹旗「ッ!?『超電磁砲』……!?」ビクゥッ
ミサカ「?それはオリジナルのことでありミサカのことではありませにょ、とミサカは間違いを訂正します」
絹旗「……?……ああ、そういうことですか」
佐天「(御坂さんのことを知ってる……?しかもただ知ってるだけじゃない?)」
絹旗「……まあ今となっちゃ超どうでもいいですけどね」くるっ
アリガトゴザイヤシター
佐天「……」
ミサカ「お知り合いか何かで?とミサカは再度尋ねます」
佐天「……まあちょっと」
店員「お客様、レジが開いていますが」
佐天「あ、ごめんなさい」
371 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 15:59:59.15 ID:d8nqpvAo
アリガトゴザイヤシター
佐天「それじゃお昼御飯の材料買ってこっか」
ミサカ「なるほど、そうすれば今日一日部屋に引きこもれるというわけですね、とミサカは納得します」
佐天「何を納得したのかわからないけどまあそういうこと。何か食べたいものある?」
ミサカ「いえ特に。涙子の作ったものなら何でも美味しくいただきます、とミサカはどこぞのシスターのような台詞を吐きます」
佐天「なんでも……それがとても辛い解答なんだけど……ん、それじゃあ」
――――佐天部屋 10:24
佐天「さて、それじゃ一本目見ますか」
ミサカ「わくわくてかてか、とミサカははやる気持ちが抑えきれません」
佐天「んー……天空の城からでいっかなぁー」
372 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 16:08:59.69 ID:d8nqpvAo
――――――。
ミサカ「」ドキドキ
佐天「(小学校4.5年くらいによく見てたっけ……懐かしいなぁー)」
オヤカターソラカラオンナノコガー
オエーオウンダー
サヨナラパズー
ヨンジュウビョウデシタクシナ!
ニート・アルバイト・ヒドス。アリエナサス・ウツ・ネムレーヌ
ココデハタラカセテクダサイ!
リュウノスダァ・・・
シンデル・・・
ヒトガゴミノヨウダー
バルス!
チキュウーハマーワールーキーミーヲノーセーテー
…………
373 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 16:25:15.51 ID:d8nqpvAo
ミサカ「……ふぅ」
佐天「んっ……と。どうだった妹さん?」
ミサカ「むぅ……なかなか難しい問いかけですが、簡潔に申し上げますと面白かったです、とミサカは短く感想をまとめます」
佐天「まあ個人的にどの部分が一番グッっときたかって話なんだけどね」
ミサカ「グッっと……?その表現はいまいち理解できません、とミサカは初めて聞く言葉のニュアンスを受け取れません」
佐天「う、うーん……ガッていうかグッていうか……一番印象に残ったところ、って言えばいいのかなぁ?」
ミサカ「あ、それなら主人公の男の子がヒロインを助けにいくシーンですね。
主に女船長が気絶して乗り物が墜落しそうになっているところで自ら舵をとり、
すんでのところで女船長の意識が戻り体勢を立て直すあのシーンには思わず身震いしました、とミサカはすらりと感想を述べます」
佐天「お、初見でそこに注目するなんてやるねー妹さん。私は5回目でようやくあのシーンの熱さが解ったよ」
ミサカ「他には……あの、ロボットにも、思うところがありましたね、とミサカは自分と照らし合わせてしまいます」
佐天「妹さん……」
ぎゅっ
ミサカ「?どうしましたか涙子、とミサカは涙子の突然の抱擁の意味が理解できず戸惑います」
佐天「大丈夫だよ妹さん……あのロボットだって動物と遊んだり花をそえたり、ちゃんと心があったじゃん。
妹さんだってそれと同じなんだから」
佐天「―――って、あはは、私ったら何恥ずかしいことしてるんだろうね!」ばっ
ミサカ「……いえ、ありがとうございます、涙子。とミサカは素直に感謝の気持ちを言葉にします」
佐天「……うんっ」
374 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/06/01(火) 16:41:03.88 ID:d8nqpvAo
佐天「さて!それじゃそろそろお昼時だしご飯作ろうかな。妹さんはその辺りでごろごろしててね」
ミサカ「いえ、私も手伝います、とミサカは立ち上がりますよっこらせっくす」
佐天「いいっていいってー。お客さんなんだからのんびりしてて。それに、そこまで手の込んだもの作らないし」
ミサカ「そうですか?とミサカはよく考えて見ればそこまで料理が出来るわけでもなく、逆に邪魔してしまいそうなので
言われた通りおとなしくする選択肢を選びます」
佐天「じゃあ40分くらいで作るから漫画でも読んでてー」
イザスースーメーヤーキッチーンメザスーハージャーガーイモー
ミサカ「……漫画でも読んでいろと言われましたが、どうにも落ち着きませんとミサカはそわりそわりします」
ミサカ「そういえばあの実験の日も、こうして料理がくるのを待っていましたとミサカは運命の日の出来事を思い出します」
ミサカ「確かあの時やけに眠たくてこのクッションを抱きしめながら涙子の布団(畳んでベッドへ収納済み)へダイブしていましたか、
とミサカは一か月程前の出来ごとを懐かしみます」
ミサカ「今そんなことをすれば検体番号14444に後ろから刺されそうなのでしませんが、とミサカはあの子の
我が親友への溺愛っぷりを少々危惧します・・・・・・おや」
ミサカ「この匂い……コレは間違いなくオリジナルの香りですね、とミサカは軍用モデルらしく鋭い嗅覚をアピールします」
ミサカ「しかし何故オリジナルが……ま、まさか、とミサカは一昔前の少女漫画チックにリアクションをとります」
ミサカ「まさかここで夜の営みが……ってねーよ、とミサカは自分で言って自分で突っ込みました」
ミサカ「オリジナルは上条当麻一筋ですからね、とミサカは自らの恋敵を確認します」
376 : ◆oDLutFYnAI[sage]:2010/06/01(火) 16:48:53.68 ID:d8nqpvAo
佐天「できたよーって佐天は佐天は打ち止めちゃんの真似をしてみたりー」
ミサカ「オウフ」
佐天「……えっと、自分でも恥ずかしいことをしたとは思っています、はい」
ミサカ「いえ、別に問題ありませんが。そういえば涙子もまだ12歳でしたね、とミサカはぶっちゃけこの街では
年齢のくくりなんて必要ないのではと思わずにはいられません」
佐天「そういう妹さんはまだ0さいだもんねー。わーよしよし」ナデナデ
ミサカ「あ、あふぅ……とみさかは頭をなでられて恍惚としてしまいますぅ……」ワー
佐天「そっか、そういえば妹さん頭弱かったんだっけ。ほらほらー」ワシャワシャー
ミサカ「あっ、あっあっ……んはぁっ……や、やめてくらさいとみさか、あっ、はぁ……」クテー
佐天「っと、こんなことしてたら折角のご飯が駄目になっちゃう。はい、今日のお昼ご飯は冷制パスタです!」
388 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 20:15:20.26 ID:d8nqpvAo
――――初春サイド 10:35
白井「違法な薬物?」
初春「いえすいえす」
白井「……それはありえませんの。学園都市内の薬などは全て学園都市製のもの。
違法薬物など絶対に外から入ってきませんし、ましてや研究機関がそのようなものを作っているとは……」
白井「(……いえ、あの標結のように、私の知り得ない場所で事が進んでいるとすればあるいは……?)」
白井「時にその薬物はどこから検出されたんですの?」
初春「それがですね、なんと一昨日私達が酔って記憶を無くしてたあの教室からなんですよー」
白井「……。えっ?」
初春「昨日、一応風紀委員として自らの失態を目に焼き付けること、ということで教室の防犯カメラの映像を眺めてたんですけど」
白井「さらっとカメラをジャックしないでくださいまし」
初春「まぁまぁ。それで……まぁ、そのですね……ゴニョゴ」
白井「?」
初春「……うーんっ、とにかくこの映像見てください!私達が帰った後みたいなんですけど」
白井「はぁ……」
ラメエエエエエエイッチャウウウウウ
白井「ぶはっ!?」
初春「まあ、その、こんなかんじなんです……///」
390 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 20:22:48.66 ID:d8nqpvAo
白井「えっ……え?」
初春「言葉にならない、ってことですねわかります」
白井「……えええええ?!」
初春「話を進めますけどいいですか?」
白井「え、ええ、良いですのよ?ワタクシ白井黒子はこの程度のことで動揺なんてしませんですのん」
初春「(ですのん……?)まあ、最初はお酒に酔った勢いでこんなことになってるのかなーなんて思ったんですけどね……この男グループを見てください」
白井「あんまり長い間見ていたくはないですの……」
初春「風紀委員が何言ってるんですか。ほら、なんだかおかしくないですか?」
白井「おかしいって……どこがですの?」
初春「もうっ、恥ずかしがってないでちゃんと確認してくださいよー!ほら、この三人組だけやけに足取りがはっきりしてるんですよ」
白井「……確かに、他の男子生徒は酔い潰れてかぐったりしているのに対して、この三人組だけが、その……ナニをしていますの」
初春「セックス!ですねわかります!」
白井「せめて性行為と言いなさいですのー!」
初春「白井さんに言われたくないですよ!」
392 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 20:33:04.17 ID:d8nqpvAo
初春「まーこれはセックス!というよりもレイプ!に近い気がしますけど」
白井「強姦と言いなさいまし。……ってそれって犯罪ですのよ?」
初春「だからこうやって問題視してるんじゃないですか……ただ、こういった件は被害者が申し立てないと動けないんですよね」
白井「……確かに、強姦されたなどとは恥ずかしくてなかなか人には言えないですの」
初春「違うんですよ。そうじゃないんです」
初春「これを見た後、レイポゥ!された女子生徒全員にこの夜の記憶があるかどうか聞くところから始めたんですけど……それが全員揃いもそろって
無いと答えたんですよねぇ。あ、お酒を飲んだあたりのことは覚えてたみたいで、それで記憶とんでると思ってるみたいですけど」
白井「既に直接確認するとは……もう少し慎重になさいませ」
初春「慎重にしたからこそ、記憶があるかどうかから聞いたんですけど……まあそれで、なんかひっかかってこの男子3人組の他の生徒全員に
聞いてみたところ、全員が全員記憶がとんでたんですよねぇ。これって不思議だと思いませんか?」
白井「……なるほど、それで気になって教室を調べた、と?」
初春「そういうことです。私も女の子ですからね。レイプ!されたかもしれない事件を見過ごすわけにはいかないんです」
白井「淑女として当然ですわ。で?検出された薬物とは?」
初春「薬物自体はデータ登録の無いもので違法薬物だとわかったんですが……ちょっと成分がややこしくて、そこまで追いつかなかったんですよね。
で、常盤台で授業をうけた白井さんに助言を賜ろうと」
白井「固法先輩には?」
初春「……私達がその場にいて、こんなことになったなんて言えるわけないじゃないですか……」
白井「……そ、それもそうですの」
393 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 20:49:32.30 ID:d8nqpvAo
初春「で、これがその成分データなんですけど」
白井「――――ふぅん、少し時間をくださいまし。10分程度でいいですの」
白井「わかりましたのよー」
初春「おおっ、凄いです!こんな分子モデル見ただけでわかるなんて!それで?どんな効果の薬だったんですか?」
白井「簡単に言いますと、媚薬みたいなもんですの。おそらく揮発性……しかもこれ、女性にしか効果がないようですの」
初春「わお、完全に黒ですね」
白井「ただだからこそ、何故集団で記憶を失ったのかがいまいち……」
初春「あ、それなら今さっき調べました。どうもこの3人組のうち2人はうちのクラスの生徒じゃないみたいですね」
初春「一人が高等学校の一年、もう一人が別の高等学校の3年ですね。で、書庫を見て見たんですけど、片方の能力に
記憶消去に範囲をしぼった精神感応があります。レベルは……2、ですか」
白井「ある時間からある時間にかけての記憶を消す……効果は一度睡眠に入ったあとにでる、と。
随分使いどころのない能力ですの」
初春「だからこそレベル2なんでしょうね。集団に記憶消去をかけられるなんてもっとレベルが高くてもよさそうなのに」
白井「ま、これで完全に真っ黒ですの。しかし問題は薬物をどこから……」
初春「それはこっちの生徒の能力っぽいですねぇ。3年の方で、能力は物質変換能力みたいです」
白井「物質変換?珍しい能力ですわね。初めて聞きましたの」
初春「なんでも、分子を分解して作り直す、みたいな感じですけど……うーん、どっちかというと物質構成能力って感じですけどねぇ。
ただ、材料と設計図……つまり物質の分子モデルのようなものがなければ作り出せないみたいですけど。そんなわけでレベル4」
白井「なるほど……けどまあ、どうやらとるに足らない相手みたいですの。さ、初春。検挙に行きますわよ」
初春「はーい」
394 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 20:56:01.70 ID:d8nqpvAo
――――佐天サイド 14・35
ミサカ「この作品は……なんといえばいいのかわかりません、とミサカは首をかしげます」
佐天「うーん、紅の豚は好きなんだけど、ただなんだか、なぁ……」
ミサカ「時代背景はわかりましたが……うーん?とミサカはまたもや首をかしげます」
佐天「前にお父さんにどういう内容だったのか聞いてみたら『勉強して大人になればわかるさ』って言われたけど……」
ミサカ「豚、というところに何か暗示があるのでしょうか?とミサカは最も気になった部分に注目します」
佐天「そういえばなんで豚だったんだろう。今まであんまり深く気にしてなかったけど」
佐天「まぁいいや、それじゃ次の作品いこっか」
396 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:00:53.51 ID:d8nqpvAo
――――もののけ姫
サァテコマッタコトニナッタ
ワタシモ、ズットキミノコトヲオモッテイルヨ
ワガナハアシタカーッ
サレ!
シシガミヲコロセババケモノドモモチクショウニナリサガル
コノムスメ、ワタシガモライウケル!
ネェコイツクッテイイ?
イヤダ!タタリガミニナンカナリタkナイ!
シシガミドノーッ!コノクビ、オカエシイタス!
ワタシニ・・・イキロトイッテクレタ
アシタカハスキダ!デモニンゲンハキライ・・・
―――――。
398 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:14:24.90 ID:d8nqpvAo
ミサカ「これはわかりました、つまり自然と人間の共存をテーマに描いた物語ですね、とミサカはテーマを読み取ります」
佐天「私もそう思ってたんだけど、おじいちゃんと見てたら「これは愚かな人間が自然の領域を侵しすぎた罰を描いた作品だよ。
その罰から適当な理由をつけて逃げだそうとしたのが、最後にシシ神に首を返すシーンなのさ。
いつの時代も人間は勝手だ。おじいちゃんも含めてね」って言われた気がする」
ミサカ「む……そういう見かたもありますか、とミサカは映画の内容を思い出します」
佐天「穿ちすぎだと思うんだけどなぁ……ところで、私が思うにこの主人公は駄目主人公だと思う」
ミサカ「ほう、何故ですか?とミサカは問いかけます」
佐天「だって村の女の子から『これを私だと思って……』って貰ったお守りを他の女の子にあげちゃうんだよ?
それってどうなのーって」
ミサカ「ははぁ、確かにそうですね、とミサカは主人公の行動を思い返しました」
佐天「まあ私の感想だけどね。さて、ちょっとおやつたべよっか。じゃじゃーん」
ミサカ「……懐かしい、あの時貰ったプリンと同じものですか」
佐天「うん、ある意味思い出の品だもんね?私と妹さんの、さ。それじゃ次の映画いこっか」
399 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:18:47.38 ID:d8nqpvAo
――――初春サイド 11:24
白井「さ、乗り込みますわよ」
初春「はい、頑張ってください!」
白井「しかし……あの場にいなくてよかったですわね。私の処女は御姉さまにささげるためのものですの」
初春「あはは、映像見てた限りじゃ可愛い子が5人くらいやられてたくらいですから、白井さんなら大丈夫でしたよあ痛っ!」
白井「怒りますわよ。それにしても……記憶が完全にない、というのがせめてもの救いですわね」
初春「そうですね……白井さん」
白井「わかってますの。容赦手加減一切なく、この風紀委員白井黒子が人忠を下して差し上げますわ」
初春「気をつけてください―――相手に能力を使わせたら負けですからね」
白井「ええ――――では、いざ」
400 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:23:03.15 ID:ogBjOkco
酔いどれ美琴の痴態は伏線でしたのね
402 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:26:36.60 ID:d8nqpvAo
白井「風紀委員ですの!!違法薬物所持および使用、また未成年に対する強姦行為で連行いたいますの!!」
高3「ッ!?な、風紀委員!?」
高1「テメェはあの場にいた……馬鹿な!テメェの記憶は完全に消えてるはず……!」
中1「な、なあやばいんじゃないっすか?あんなことしたってバレたら俺……!」
高1「うるせぇ!今ここでひっとらえてまた記憶無くしちまえばいいだけだろうが!」
高3「おれ、中1!アレを使え!!」
中1「あ、ああ……!」
白井「させませんのよ」ヒュン
高1「なっ……中1が消えた!?」
高3「てめぇ……空間移動能力者か……!」
白井「調べはついていますの。あなたの薬品を霧状にして散布したのは今とばした男の能力―――水流操作の能力が
ああいう使い方が出来るとは驚きでしたのよ?」
高1「ちっ……舐めんじゃねぇぞ!!」
白井「制限のある精神感応能力者など、とるにたりませんの」ヒュン
高3「ひっ……」
白井「さて……それではあなたも、地獄へどうぞ」ヒュンッ
403 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:32:41.34 ID:d8nqpvAo
中1「―――痛っ!くそっ、どこだここ……!!」
男1「君かい?ここに入団したいって子は」
男2「おお、そうだそうだ。あの風紀委員が瞬間移動させてくるって言ってたからな」
男3「確かすぐにやっちゃってもよかったんだったっけ?」
男4「ふふ、若い若い……だがその若さも好きだぜ……?」
中1「な……なんだよお前ら……!」
男1「俺達か?」
男2「俺たちは学園都市の暗闇の壱」
男3「異端視された者の集団」
男4「互いに傷をなめ合いそして――――息子をなめ合う仲だ」
中1「」ゾクッ
男1「さぁ、君は初めてらしいが遠慮せずきたまえ」
男2「おいおい、いきなり来いってのは難しいだろ?」
男3「そうさ、まずはこちらが手ほどきをしてやらねば」
男4「というわけだ……それでは失礼」
中1「ひっ……や、やめろよぉ!!やめ、あーーーーーーーーーー!!!」
404 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:34:03.77 ID:D5ZQC9Yo
おい
おいちょっと待て
405 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:34:17.41 ID:9p8.dcw0
アッー!!
406 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:35:13.38 ID:d8nqpvAo
白井「ふぅ」
初春「無事ですか白井さん!」
白井「全く問題ありませんの。今頃自分のしたことを悔やんでいるでしょうに」
初春「全くぅー白井さんもえげつないこと考えますよねー」
白井「同性愛の会で知り合った仲ですの。快く協力してくださって助かりましたの」
白井「それより初春、強姦された5名については?」
初春「はい、信用できるお医者さんに事情を話しました。病院側から学校の名前で検診にくるようメールがいくと思いますから、
なんとかなると思いますよ」
白井「そうですの。それはよかったですの」
407 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:35:42.79 ID:XLTaIaco
ひでぇwwwwwwwwwwww
408 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:35:56.83 ID:YNRIQPUo
まさかのウホッ
410 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:40:43.42 ID:d8nqpvAo
――――。
白井「どうも、会長……ウーップス!」
男1「やあ白井君、お仕事ご苦労様―――っと、レズビアンな君にはこの香りは少々きつかったか。すまないね」
白井「い、いえ……こちらがお願いしたことですの。どうということもありませんの」
男1「ん?そちらのお嬢さんは?」
初春「ひぃっ!?あ、う……」
白井「同僚ですの。特に同性愛といったわけでもないと思いますので、あまり込み入った話はなさらぬよう」
男1「そうかそうか。それで、あの男の子達だが、なかなかいい具合だったぞ。最初は反抗的だったが次第におとなしくなっていった。
もう強姦などという間違った道へは進まないだろう。これからは私達の同士だ」
白井「そ、そうですの……しかし彼らにはしかるべき罰を受けていただかないといけないんですの」
男1「しかしどうやってだい?こういった事件は被害者の声が必要だが、事情を聞いた限りそういうわけにもいかないだろう?」
白井「そこはなんとかしますのよ」
男1「そうかい。それじゃあ後で君たちの支部へ引き渡しにいくから、よろしく頼むよ」
白井「わかりましたの。ご協力感謝いたしますの」
411 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:44:19.13 ID:d8nqpvAo
白井「はぁ……同性愛に理解がある方でいつもは爽やかですけれど……ああいった行為の後のあの匂いは慣れませんの……」
初春「し、白井さんってすごい人脈もってますよねぇ」
白井「自分が世間とズレているということは把握しておりますのよ。そういった者というのは、仲間を作るために
次第に集まっていくものですの」
初春「なるほど……」
白井「時に初春はこちら側の人間ではないんですの?随分佐天さんにご執心のようでしたが」
初春「ふぇっ!?た、確かに佐天さんは大好きですし小説のネタにもしてますけど、そういう趣味はないですよ?!」
白井「……まあいずれわかることですの」
412 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 21:45:44.90 ID:YNRIQPUo
初春の書いた小説、一度じっくり読んでみたいもんだ
414 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 21:53:53.15 ID:d8nqpvAo
――――佐天サイド 19:54
佐天「何度みても千と千尋の神隠しはテーマみたいなものがわかんないなぁ」
ミサカ「居場所探し、とミサカは推測してみましたが……今ミサペディアを見てみたところ、
不思議の国のアリスのようなもののようですね、とミサカは結論づけます」
佐天「不思議の国?」
ミサカ「厳密には全く違うのですが、『見る人間によって与えられる意味が違う』というところが酷似しています、とミサカは答えます」
佐天「……それってどれも同じな気がするけどなぁ」
ミサカ「むー……」
佐天「それより炊き込みご飯どうだった?始めて作ったんだけど……」
ミサカ「始めてであの味ですか、とミサカは美味であったことを思い出して感想を述べます」
佐天「あ、美味しかった?ありがとー。始めて作ったのってやっぱり自信ないからさー。お母さんの味付け真似たんだけど」
ミサカ「ええ、とても温かい味がしました、とミサカは素直に評価します」
佐天「えへへー」テレテレ
425 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 22:31:13.74 ID:d8nqpvAo
佐天「さぁーって!それじゃ最後に魔女の宅急便見ようか!」
ミサカ「これはどういう内容ですか?とミサカは質問します」
佐天「んー、女の子がいろいろ頑張る話。この監督がロ○○ンってことがよくわかるかな」
ミサカ「oh・・・」
佐天「でもま、面白いよ。内容があるかどうかはともかく、世界観と雰囲気を楽しむといいかも」
ミサカ「わかりました、ではそのようにとミサカは視聴の準備をします」
佐天「それじゃスタート」
―――――。
タイヘン!アノトケイオクレテルノヨ!
ヨクヤケテルワ。サァイソイデ
アマヤドリシヨウヨォ
ダメ!オリョウリガサメチャウ!
ワタシコレキライナノヨネ
イロイロアッタケドワタシハゲンキデス
――――――。
427 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 22:38:23.67 ID:d8nqpvAo
佐天「うぅん、今見るとなんだか共感するところあるなぁ」
ミサカ「ああ、涙子は今年から学園都市に来たんでしたか、とミサカは記憶を探ります」
佐天「んー。知らないところに一人できて、仕事……能力開発で躓いて、とかねー……
でもいろいろあったけど佐天涙子ちゃんは元気ですっ」
ミサカ「それしか取り柄がありませんからね、とミサカはからかうために毒舌になってみます」
佐天「なにおぅっ!そんなこと言うのはこの口かー!」ムニムニ
ミサカ「いひゃいひゃいとみひゃははひゃひゃいひまふ」
佐天「もうっ……っと、もうこんな時間。そろそろお風呂はいろっか」
ミサカ「……?その言い方だとまるで一緒にはいるような言い方ですが、とミサカはおそるおそる尋ねます」
佐天「……だって、この前約束したじゃん。また一緒にお風呂はいろって」
ミサカ「……そ、それはそうですが……」
佐天「妹さんは、私と一緒にお風呂はいりたくない……?」
ミサカ「」ズキュゥゥゥン
ミサカ「そ、そんなことありません、とミサカは一所懸命首を横にふります!」
佐天「そっかぁ。それじゃさっそくはいろ?」
428 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 22:56:23.87 ID:d8nqpvAo
検体番号10032 パスワードを承認しました
ミサカネットワーク
ようこそ! MNW へ!
☆お前ら今から佐天涙子と風呂に入ることになったから☆
01 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
感覚共有のラインは開いとく。したいヤツは勝手にしてくれ
02 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
あの手淫娘が……
03 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
えっちょっとまって何いってるのか全然わかんないからちょっとまってなぁおい
なんでお前がその位置にいるんだよ本来私がその位置にいるべきなんじゃあないのかよなぁなぁなぁ!
04 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10632
必死すぎワラタ
05 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
今日一日ずっと一緒にDVD見てたらなんかそうなった。ごめんよ……
てかなんでお前MNWにつないでるんだよ。普段回線切ってるくせに
06 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
許さない……絶対に許さない……殺してやる……
429 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 22:57:10.95 ID:YNRIQPUo
妹同士で佐天さんの取り合いか……胸が熱くなるな
432 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:01:01.11 ID:d8nqpvAo
ミサカ「涙子、もし私が死にそうになったら助けてください、とミサカは前もって懇願しておきます」
佐天「いきなり何物騒な!大丈夫、絶対に守るから!」
ミサカ「ありがとうござ……しまった逆効果でした、とミサカは自らの愚かさに頭を抱えます」
佐天「本当にどうしての!?」
07 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
08 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
なにこれこわい
09 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
ちょっと急用思い出したからいってくる
10 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
おいこら逃げるな変態いやマジで
433 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:08:02.95 ID:d8nqpvAo
ミサカ「あ、あの、本当に一緒にはいらなければ駄目でしょうか?とミサカはもう一度確認をとります」
佐天「……やっぱり一緒に入るの、いや?」ショボーン
ミサカ「あ、いえ、その、そういうわけではなく……わりとミサカの命にかかわることでして……とミサカしどろもどろと」
佐天「……」ショボーン
ミサカ「(ちっくしょぉぉぉおおお感覚共有するよなんてスレたてるんじゃなかったぁぁああああああ!!)」
11 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
おいこら14444!お前が脅すから断ろうとしたら涙子が落ち込んでるじゃねーか!
お前も涙子が好きなら涙子を悲しませるようなことはしちゃダメだろ!!
12 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
私の涙子を名前で呼ぶな。
そもそもお前が今日涙子と遊ばなければよかったんだろうが。
今泣いているのは全部お前のせいだ。
絶対に殺してやる。
13 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10632
御坂同士で仲間われよくない。
ってことで度が過ぎると運営に連絡するぞマジで
14 :以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14444
運営がどうしたそんなもん関係ない。
絶対に殺す。泣いても殺す。寝込みを襲ってでも殺す。
殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる
434 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 23:09:37.16 ID:9p8.dcw0
14444がヤンデレ化......だと?
胸が熱くなるな
435 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:11:16.75 ID:d8nqpvAo
ミサカ「〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!す、すみません涙子!ミサカはこのあと調整があったので御先に失礼します!
とミサカは頭を下げて帰り支度をします!!」
佐天「え……」
ミサカ「今日はありがとうございました!!それではまた明日!!とミサカは元気よく手を挙げながら退散します!!」
佐天「あ……」
佐天「いっちゃった……」
佐天「私、妹さんの嫌がるようなことしたっけ……うぅ」
佐天「一緒におふろはいるのそんなに嫌だったのかなぁ……」
佐天「……」
佐天「……寂しいよぅ」クスン
436 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:14:40.23 ID:d8nqpvAo
pllllllpllllll
10032「(携帯―――)はい、こちらミサカ10032で」
14444「今あなたの後ろにいるの」
10032「―――――――!!!!!」バッ
14444「どうも、気持ちのいい夜ですね、とミサカはミサカへ挨拶します」
10032「あ……」
14444「……っち」
ガァンッ
10032「っ!」ビクッ
14444「出来そこないのミサカには挨拶もしないんですか?とミサカは問いかけます」
10032「あ、いえ……こんばんは、とミサカは挨拶をかわし」
14444「黙れ!!」
10032「」ビクゥッ
437 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/06/01(火) 23:16:59.87 ID:Ts/z4wco
この時ビビリながらも黙れ小僧!!を思い出してしまう10032であった
438 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:24:35.38 ID:d8nqpvAo
14444「さて―――どうしてミサカがここにいるのか、わかりますね?とミサカは問いかけます」
10032「」コクコク
14444「そうですか。では死んでください。ああ、出来るだけ惨めな方法で死んでいただけますか。
そうでないとミサカの気持ちは収まりませんので、とミサカは醜く首つり死体などを希望します」
10032「で、ですがこうしてお風呂にも入らずに出てきましたし、とミサカは弁明を」
14444「喋るな!!」ゴシカァン
14444「そんなことは問題じゃない!お前が!お前が今日一日涙子と一緒にいたということが!
それだけの事実が許せない!!あの時涙子に悲しい顔をさせたお前が許せない!!
死ね!死んで償え!!―――と、ミサカは怒りの言葉をぶつけます」
10032「―――ミサカが死ねば涙子は悲しみますよ?それでもいいんですか?とミサカは」
14444「戯言を」
14444「10032が死んでも涙子は悲しみません。なぜならミサカがいますから、とミサカは自分の胸に手をあてます」
10032「……(これはいよいよ、まずいですねとミサカは嫌な汗を感じます)」
14444「ほら、これが首つりようのロープです、とミサカは親切にも道具をわたします」
14444「ああ、さすがに自分で死ぬのは怖くてできませんか?実験中がそんな感情などなかったはずなのに、
不思議なものですね?とミサカは嘲笑います」
14444「なら私が直々に殺して――――」
佐天「―――あれ?何してるの妹さん―――と、ミサカちゃん?」
440 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 23:27:47.62 ID:JmP6GnAo
修・羅・場☆
441 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:28:04.26 ID:d8nqpvAo
14444「――――――っ!」
佐天「どうしたの?こんなところで」
10032「……る、涙子こそ、何故ここに?とミサカは緊張の糸が切れかかっているのを感じながら問いかけます」
佐天「……寂しかったから、気を紛らわそうと走りに出てきたんだけど……えっと、どういう状況?」
14444「――――っく!」だっ
佐天「あ、ミサカちゃん!?」
10032「まずいですね、とミサカは14444を追いかけます」だっ
佐天「うえ?妹さんも!?」
佐天「……なんなのよぅ」
442 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:32:03.44 ID:d8nqpvAo
―――
10032「(見失った……一体何処へ)」
10032「(今の14444はかなり不安定な状態です……あんな状態では……)」
10032「(……殺されかけたけれど大切な妹です、死なせるわけにはいきません)」
10032「(第一、死んでしまったらそれこそ涙子が、とミサカは夜の街を走り抜けます)」
――――
14444「……見られちゃいました」
14444「涙子に、見られちゃいました、とミサカは体育座りで落ち込みます」
14444「……聞かれてしまったのでしょうか、とミサカは不安にかられます」
14444「もし聞かれていたら、ミサカは嫌われるでしょうか、とミサカは、ミサカは……」
14444「……」
14444「……どうせ、嫌われるくらいなら――――」
443 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/01(火) 23:35:59.81 ID:d8nqpvAo
――――佐天部屋 23;36
佐天「もぅ……妹さんもミサカちゃんもわけわかんない―――っと」くらっ
佐天「ん……今日はずっとテレビ見てたから疲れたかな……よいしょ」
佐天「何時も思うけどこの布団にもぐりこんでほっとした時の心地よさったらないよねぇ。きもちいいー」
佐天「けどそろそろ毛布ださなきゃ……最近夜も寒くなってきたし」
佐天「それじゃおやすみなさーい……誰もいないけどさ」
――――佐天部屋 01:53
佐天「―――ん、だめぇ……そこは食べられないよアンパンマン……」
14444「…………」
444 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/01(火) 23:36:48.84 ID:mvpGvk20
どんな夢だwwwwww
445 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/06/01(火) 23:37:06.02 ID:9p8.dcw0
どんな夢だよォォォォ!!!
463 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:29:56.84 ID:cl/aDW.o
ミサカ「気持ち良さそうに眠っていますね、とミサカは至近距離から寝顔を眺めて呟きます」
ミサカ「―――――。どうせ」
ミサカ「どうせ嫌われるくらいなら―――どうせ誰かにとられるくらいなら」
ミサカ「―――と、ミサカは、思います」
佐天「ん……あー、インデックスちゃん……それ以上食べちゃなくなっちゃう……」
ミサカ「……っ!」ギリッ
ミサカ「知らない名前を聞いただけでイライラします……ではまず手始めにその口を―――」
佐天「ん……ふぅ……」
ミサカ「……はぁっ……なるほど、これが接吻ですか、とミサカは初めての経験で心拍数が高まるのを確認します」
ミサカ「なかなかどうして、悪いものではありませんね、とミサカは再度唇を重ね合わせます―――ん」
ミサカ「……ぅ……ぷぁ……んむぁ……(そういえば)」
ミサカ「(睡眠中は唾液の分泌が行われず口内が乾燥状態になると聞いたことがあります、
とミサカは自分の知識を確認します)」
ミサカ「(なら―――)……はぁ……ん、ちぅ……んぁ……(こうして唾液を与えれば涙子の口内も
ヨロコブかもしれません、とミサカは推測して―――)」
ミサカ「……ふぁっ……んっ……ぁ……(ああ、それにしても)」
ミサカ「あむぅ……んぅ……ちゅ、ぷ……はぁ……(なんだか頭がぼんやりしてきます、とミサカは朦朧とした意識中で思考します)」
464 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:30:30.72 ID:cl/aDW.o
佐天「ふ……ぅぁ……」モゾッ
ミサカ「……ぷはぁ……ん、涙子が苦しそうなのでこの辺りでやめておきましょう、とミサカは唇を離します」
ミサカ「……そういえば病院で涙子が首を噛んできたことがありましたっけ、とミサカは先日のことを思い出します」
ミサカ「……はむっ」カプ
佐天「んんっ!」ビクッ
佐天「……ふ、はぁっ……え……?」
ミサカ「御目覚めですか、とミサカは耳元で囁きます」
佐天「ぇ……あっ……え?なんで、……ミサカちゃん……?」
ミサカ「ええ、ミサカ14444ですと挨拶をします」
佐天「くぅっ……あ、ちょ、耳元から離れてっ……」
ミサカ「嫌ですよ、とミサカは耳をはむはむします」
佐天「ひぁっ……あっ、あっ……や、くぅぅっ……!」ゾクゾクッ
ミサカ「ん……かわいい声ですね、とミサカはそのまま首筋をなぞってみます」
佐天「くあぅぅ……あ、だめ……ほんとまってぇっ、あんっ」
ミサカ「嫌です、とミサカは却下して空いている手でお腹を撫でてみます」
佐天「はぁんっ!!や、はぁっ……そこっ……そこやぁっ!!」
ミサカ「ふむ、傷跡は敏感だと聞きましたが本当みたいですね、と指でなぞります」
佐天「あっ、うぁぁあっ……!」ゾクゾクゾクゾク
ミサカ「そこまでです!とミサカ10700は窓から侵入して当て身を食らわせます」トンッ
466 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:30:54.89 ID:cl/aDW.o
14444「くぁっ」ぽてっ
10700「お騒がせしました、とミサカは検体番号14444を回収します」
佐天「ふぇ……へ……?」
10700「いいですか、これは全て夢ですから忘れてくださいね、とミサカは念を押して夜の闇へ溶け込みます」
トービコンデーケーヨールヘー、トミサカハハシリサリマス
佐天「……ふぁ……なんだったんだろぅ……ん」
佐天「……こんなの、なんか、むらむらしちゃうじゃん……もぅ」ゴソゴソ
――――9月28日 06:34
佐天「ん……朝か。っと、今日は学校だったっけ」
佐天「んーなんか昨夜あった気がするんだけどなんだかぼんやりするなぁ……まあいいや」
佐天「……ぷはぁっ!目が覚めたっと―――ん」
佐天「なんだろ、首のとこ赤くなってる。虫にでも刺されたか―――――――あ」
佐天「思い出した……確か、ミサカちゃんが……」
467 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:31:32.68 ID:cl/aDW.o
初春「(今日も良い天気だなぁ)」
佐天「うーいーはーるーぅ!!」ばっ
初春「はぁうっ!?」
佐天「っと、今日は真っ白かー。つまらないけどこれはこれでレアっぽい」
初春「もー佐天さん朝からやめてくださいって言ってるじゃないですかーっ!」
佐天「私のライフワークにけちつけるなんてえらくなったもんだね初春!」
初春「人のパンツめくりの上に成り立つライフワークなんて捨ててください!」
佐天「幸福とは他人の不幸の上に成り立つ……悲しいけどこれが現実なんだよ」
初春「その不幸は出来る限り小さくするように努めるべきだと思います!」
佐天「んー、朝から哲学したとこで学校いこっか」
初春「無視しないでくださいよぅ!……あれ?」
468 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:32:09.12 ID:cl/aDW.o
初春「佐天さん、首どうしたんですか?包帯なんて巻いて」
佐天「ふぇっ?え、あーちょっと漆でかぶれちゃってねー」
初春「いやいや学園都市で漆なんていつ使うんですか」
佐天「ってのは冗談で虫に刺されただけだよ。ガーゼ貼って、テープが無かったから包帯巻いたの」
初春「そうなんですか……でもたいしたことなさそうでよかったです」
佐天「んーなになに心配してくれるの?初春は優しいなぁーもう!」だきっ
初春「ひゃうっ……と、友達の心配をするのは当たり前ですよ」
佐天「ん……そっか、ありがとね初春」
初春「いえいえ」
学生1「久々に見たなあれ……」
学生2「ああ……やっぱりいいな」
469 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:46:00.54 ID:cl/aDW.o
――――。
クラスメイト「ねーねー聞いた?○○君風紀委員に捕まったんだって」
クラスメイト「えーなにしたんだろ?」
クラスメイト「よくわかんないけど高校生とつるんで何かやったんだってー」
初春「どこから噂ってのは流れるんですかねぇ」
佐天「ん?なんか言った?」
初春「いえいえ。何事もなかったように見えて、裏ではいろいろ起こっているって話ですよ」
佐天「ふぅーん……(裏、ね)」
佐天「あ、そういえばさ初春。もしもの話なんだけど」
佐天「もし私が初春に夜這いかけたらどうする?」
初春「ぶふっ!い、いいいいいいいきなり何ですか佐天さん!!」
級友1「夜這い……」
級友2「だと……!何何、佐天さんってそっちの人間だったの?通りで初春ちゃんのスカートめくってるわけだ」
佐天「いや違いますよ!?初春のスカートをめくるのは確かに楽しいけど私は同性愛者じゃありません!」
級友1「またまたぁ」
級友2「いやお前はちょっと下がってようね?マジで危ないから」
470 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:49:59.62 ID:cl/aDW.o
初春「う、うーん夜這いですか……まあ、私はありだと思いますけど」
佐天「……」ささっ
初春「……何退いてるんですか佐天さん」
佐天「いやぁ初春がそういう目で私のことを見てると思うとちょっと」
初春「違います、そういう意味じゃないですよ。ただ、佐天さんは親友ですし、親友にならある程度のことされても
許せます、って意味ですよ」
佐天「あ、そういうこと」
初春「も、もちろん本気でおそってくれても全然かまいませんけどどうせなら私がおそうがわで……」ゴニョゴニョ
佐天「?何言ってんのかよく聞き取れないけど……そっか、そうだよね」
佐天「ありがと初春!じゃあちょっと早退するね!」
初春「えっ」
471 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 16:52:24.38 ID:cl/aDW.o
佐天「そういえば、ミサカちゃんは情緒不安定なんだっけ」
佐天「ああなったのも、また何かあったのかもしれない」
佐天「よし―――まずは、」
初春「佐天さん……授業はどうするつもりなんですか……」
級友2「ありゃー男だね。間違いない」
初春「う、嘘だぁ……佐天さんに彼氏なんて……」
級友1「いやいや佐天さんも可愛いから普通にありえるんじゃない?ね、級友2」
級友2「あ、ちょっと近づかないでくれます?」
472 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:02:55.44 ID:cl/aDW.o
――――病院
佐天「どうもー妹さんいますかー?」
医者「おやおや、病院は遊び場じゃないんだけどね?それから君のお探しの御坂妹君なら今は診察にいってるからね?」
佐天「あり、そうなんですか」
医者「全く、彼にも困ったもんだね。海外へ行っても大けがをして帰ってくるんだからね?」
佐天「……え?」
上条「うおー……この見慣れた病室……まったく、不幸ここに極まれりってやつだな」
ミサカ「ぐだぐだ文句を言っていないでさっさと脈を測らせなさい、とミサカは命令します」
上条「はいはい……ってちょ!だからなんで胸に……!」
ミサカ「これが一番手っ取り早いのですよ、とミサカは慌てふためく貴方を楽しみます」
上条「本音が出てんぞ!やっぱり楽しんでるだけじゃねえか!!くそっ麻酔がなけりゃ……!」
ミサカ「貴方が触りたければいつでも触ってもいいのですよ?とミサカは胸を張って言いますが」
上条「……冗談でもそんなことは言っちゃいけません、っと」
ミサカ「……やれやれです、とミサカはやはり鈍感な貴方に呆れかえります」ボソッ
佐天「どうもー佐天涙子でーす!上条さんまた怪我した……って……」
上条「……いや、まて佐天さん。これは違うんだ。違うんです違うに決まってる」
佐天「……おっじゃましましたぁ」
473 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:08:55.98 ID:cl/aDW.o
―――――。
ミサカ「ということです、とミサカは懇切丁寧に説明しました」
佐天「なるほど」
上条「あぶねぇ……もうすぐで数少ない理解者を失うところだった……」
佐天「ところでなんでまた怪我したんですか」
上条「……ちょっとな」チラッ
佐天「ん……ああ、なるほど」チラッ
ミサカ「?何故目線をこちらへ?とミサカは首をかしげます」
佐天「いやいや……あ、そういえばあのお医者さんが呼んでたよ?」
ミサカ「そうですか?とミサカは呼び出しをくらったので病室をあとにします」ばたん
佐天「……まぁーた魔術師ですか。そういえばイタリアって言えばローマですもんね」
上条「ああ、まあ。ったく、せっかくの旅行だと思ったらとんだ不幸だったぜ」
佐天「とか言いながらきっちり解決してきたんですよね」
上条「今回は俺はほんの少し手助けしただけだけどな。殆どはあっちの奴らがやっちまったよ」
佐天「ふふ、そんなこと言ってまたそげぶしてきたくせに」
上条「なんだよそのそげぶって」
佐天「その幻想をぶち殺す、の略です。ほら、上条さんの名台詞の」
上条「いや別に意識して言ってるつもりはないんだけどな」
474 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:16:07.45 ID:cl/aDW.o
上条「ところでなんでこんな場所にいるんだよ。もう授業始まってる時間だろ」
佐天「いやぁいろいろありまして。うん、いろいろあったんですよ」
上条「ふーん……あんまり無茶すんなよ」
佐天「上条さんには言われたくないですけどねー。うりゃー」デコピンッ
上条「いてっ」
佐天「ふふーんいつものお返しですよー」
上条「ちくしょー身体が動かないからって好きにしやがって」
佐天「え?身体動かないって……そんなにひどい怪我なんですか?」
上条「いや、そんなことはないんだけどな。全身麻酔が効いてるんだよ」
佐天「あ、だから胸に手やってても無反応だったんですね」
上条「もうその話やめにしね?」
475 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:28:11.62 ID:cl/aDW.o
佐天「さて、それじゃ私は本命を終わらせてきますか」
上条「本命?」
佐天「ちょっとした野暮用ってやつですね」
上条「……無理すんなよ」
佐天「そんな危ないことじゃないですよー」
佐天「妹さーん」
ミサカ「ミサカチョップ」デシッ
佐天「あうっ。え、なんで?」
ミサカ「いえなんとなく。それで、何か用で?」
佐天「うん、14444ちゃんのことなんだけど」
ミサカ「ッ」ビクッ
佐天「昨夜夜這い?みたいなことされちゃってさー。ほら、あの子結構ぐらぐらしてるから大丈夫かなぁって」
ミサカ「……検体番号14444なら今現在検体番号10700に拘束されています、とミサカは事務的にお伝えします」
佐天「こう、そく?」
ミサカ「これが10700の隠れ家の地図です。会いたいのなら行ってみるといいですよ、とミサカは紙切れを渡します」
佐天「……うん」
ミサカ「こちら検体番号10032、予想通りの展開でした、とミサカは検体番号10700へ連絡します」
ミサカ≪こちら検体番号10700、やはり予想通りでしたか、とミサカは自分の推測能力の確かさに自信を持ちます≫
ミサカ「それで、どうするつもりで?とミサカは質問します」
ミサカ≪何、あとは上手くやります、とミサカは返します。では≫
476 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:37:08.44 ID:cl/aDW.o
ミサカ≪こちら検体番号10700、最終信号へ連絡≫
打ち止め≪何何ー?ってミサカはミサカは直通通信にわくわくしてみる≫
ミサカ≪検体番号14444が暴走した場合の抑制プログラムの用意をお願いします、とミサカは最悪の事態に備えて根回しします≫
打ち止め≪うーん、それって必要かな?ってミサカはミサカはたずねてみるの≫
ミサカ≪今現在の14444の精神状態は大変危険です、とミサカは感覚共有を開始します≫
14444「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」
打ち止め「ひっ、ってミサカはミサカは思わず脅えてみたり!!」
黄泉川「どうしたじゃんよ、ゴキブリでも出たじゃん?」
一方通行「ンな虫ごときにビビってンじゃねェよ」
打ち止め≪りょ、了解だよってミサカはミサカはプログラムを構築したり!≫
ミサカ≪ありがとうございます、とミサカは素直にお礼を述べます≫
打ち止め≪ううん、頑張ってね!ってミサカはミサカはエールを送ったり!≫
477 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 17:49:17.20 ID:cl/aDW.o
佐天「っと、どうもー」
10700「どうも、連絡は受けています、とミサカは部屋の前で待っていました」
佐天「えーっと、昨日の?」
10700「はい、昨夜のミサカです。初めまして、とミサカ10700は挨拶をします」
10700「さて、ここへ来たということはそういうことですか、とミサカは代名詞だらけの台詞を吐きますが意味は伝わりますか?」
佐天「だいたいね。ま、なんとかするよ」
10700「そうですか。一応最悪の場合を考えてありますので、とミサカは備えます」
佐天「大丈夫だよ、そんなことにはならないと思うから」
14444「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……」ブツブツ
佐天「どうもー……ってまあ、随分とひどい顔してるね」
478 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 18:37:46.05 ID:cl/aDW.o
佐天「まー表情に出るってことは自我が育ってきてるってことでいいことなのかなーとか(やっばいすごい怖い)」
14444「……ああ、貴女ですか、とミサカはぶっきらぼうに答えます」
佐天「貴女って……」
14444「なんですか、昨夜のことを罵倒しにきたんですか」
佐天「いや、別にそういうわけじゃないけど」
14444「ハッ、どうだか!嗤うなら嗤えばいいでしょうに!貶すなら貶せばいいでしょうに!」
14444「はは、そうですよね、友達の寝込みを襲うなんて生きている価値も無いでしょうに」
佐天「そぉい!」パシーン
14444「あうっ」
佐天「折角上条さんに命を救ってもらったのに生きている価値も無いなんて言っちゃ駄目でしょ!それに」
佐天「それにさ。私なら全然気にしてないから。だって私達……親友じゃーんっ!」だきっ
佐天「何があってあんなことしたのかわかんないけどさ……言ったじゃん。寂しかったら会いに来て、って」
14444「う……うわああああああああんっ!!」
10700「(やれやれ、ひどい茶番ですね、とミサカはため息をつきます)」
10700「(ですが、まあ。ぐらついている14444にはこのくらいの方がいいんでしょうけど、とミサカは強引に納得しておきます)」
10700≪こちら検体番号10700、茶番の末自体は収束しました、と検体番号10032へ連絡します≫
10032≪こちら検体番号10032、了解、感謝します≫
479 : ◆oDLutFYnAI[saga]:2010/06/02(水) 18:40:30.68 ID:cl/aDW.o
ミサカ「―――ふぅ、なんとか刺されずに済みそうです、とミサカは安堵の息をつきます」
医者「どうかしたかね?」
ミサカ「いえ、なんでも、とミサカは仕事へ戻ります」
こうして佐天涙子のヤンデレ対策は終わった。
そしてこの時はまだ気づいていなかった。
あと二日後に、学園都市のシステムがダウンするような大事件が起きるとは―――
茶番 終了
佐天「第四波動のさらに上なんてあるんだ」 4