2010年10月12日

上条「……六軒島?」 1

129 :上条「……六軒島?」 :2010/09/08(水) 23:08:12.56 ID:8Vnf9UDO
上条「……てことで船に揺られて上条さん達は島に来たワケですが、どうしてあなた方もいるんでせうか?」


一方「……それはこっちの台詞だ三下ァ。なンで超電磁砲はともかく、オマエまで居やがるンですかァ?」


美琴「打ち止めまで…?というかどうしてあんたがここにいるのよ!一方通行ッ!!」


打止「お姉様こんにちはってミサカはミサカは空気を読まずに挨拶してみたり。あのね、ミサカ達は学園都市から命じられて来たの!あなた達も同じでしょってミサカはミサカは分かりきってることを尋ねてみたり。」


上条「"命じられて"…?俺は強制って感じではなかった気がするけどな…学園都市から招待券が来てインデックスがちょうどイギリスへ帰ってるところだから暇潰し程度に来てみたつもりだったんだけど…」


美琴「私も同じよ…学校で渡されたの。こいつが行くって言うからしょうがなく来ただけよ…」


一方「……"招待"ねェ。ンな甘いもンなら良かっンだがなァ……。」


打止「他にもねいろんな人が来てるんだよってミサカはミサカは言ってみたり!今までに見たのは第二位・未元物質に第四位・原子崩し、背が低くて超超言ってるお姉ちゃんに、頭に花が生えてるお姉ちゃん、あとは金髪サングラスの男の人!」


一方「……ここに連れて来られたのは他でもねェ。島に伝わる碑文の謎を解けってことだ。」


上条「……碑文?」


美琴「……知ってるわ。黄金の魔女伝説。……魔女なんて本当にいるのかしらね。」


打止「……………。」

130 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/09(木) 12:46:58.16 ID:C/T0IgDO

紗音「…今日はお客様が来られる日ですね。どんな方達なのでしょうか?」


源次「……学園都市というところから来られる大切なお客様だ。くれぐれも失礼の無いように。」


熊沢「久々のお客様ですか…金蔵様も出てこられると良いのですけどねぇ。」


嘉音「……ベッドルームのメイキングが終りました。」


源次「……さあ、お客様を迎える準備を続けよう。」


――――――――――――――

土御門「……で、結局"グループ"は全員集合というワケか。」


海原「そのようですね。まぁ来ているのはグループだけではないようですが。」


結標「…みたいね。さっき見たのは"アイテム"の滝壺理后で、その前は"スクール"の垣根帝督。ホントに何でもありなのね…。」


土御門「まあそう悲観する事も無い。少しは"ドラゴン"に近づける手掛かりが得られるかもしれないしな。ところで……」


結標「ああ、一方通行?彼なら最終信号と一緒にいたわよ。あとは幻想殺しと超電磁砲もいたみたいだけどね。」


海原「……御坂さんも?」


土御門「……かみやん?碑文の謎を解くのにいるってのか…?」


結標「…ま、どうでもいい話よ。誰が居ようが居まいが私達が一番に謎を解くっていうのに変わりはないんだから。」


海原「……なんだか嫌な予感がしますが、確かに今はそれが一番の優先事項ですね。急ぎましょう。」

133 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/09(木) 13:51:49.19 ID:C/T0IgDO

麦野「6月とはいえ流石に暑いわねー。仕事だって聞いてたけどこれから水着でももってくればよかったかもね。」


滝壺「……むぎの。今日の仕事は3人でするの?」


絹旗「電話の女から直接そう言われましたのでフレンダの能力は超必要ないと言うことで超おっけーなんじゃないですか?」


麦野「そ。まあここは観光地じゃないみたいだし、あんまり来ても面白くはなかったから結果的によかったんじゃない?……それに、呼ばれたのは私達"アイテム"だけじゃないみたいだし。」


滝壺「……南西の方から超電磁砲のAIM拡散力場を感じる。後は…"スクール"の垣根帝督もいるみたい……。」


麦野「……へぇ。垣根帝督に超電磁砲ねぇ。ちょっとは面白くなりそうじゃない。」

―――――――

初春「うーん…。どうして私が呼ばれたのか分からないです。」


姫神「やっぱり。それはあなたが守護神だからじゃない?それなら。私の方が尚更。」


雲川「理由は合ってるだろうけど。でも、たかが碑文程度でこの私から暗部、原石まで揃えるとは相変わらず上のやることは意味が理解できないけど。」


初春「碑文というと暗号みたいなものですよね…?そんなもの私の分野からは外れると思うんですけどねー…。」


姫神「……たしかに。それは言えるかもしれない。」

134 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/09(木) 16:27:27.53 ID:C/T0IgDO

懐かしき、故郷を貫く鮎の川。
黄金郷を目指す者よ、これを下りて鍵を探せ。


川を下れば、やがて里あり。
その里にて二人が口にし岸を探れ。
そこに黄金郷への鍵が眠る。
鍵を手にせし者は、以下に従いて黄金郷へ旅立つべし。


第一の晩に、鍵の選びし六人を生贄に捧げよ。
第二の晩に、残されし者は寄り添う二人を引き裂け。
第三の晩に、残されし者は誉れ高き我が名を讃えよ。
第四の晩に、頭を抉りて殺せ。
第五の晩に、胸を抉りて殺せ。
第六の晩に、腹を抉りて殺せ。
第七の晩に、膝を抉りて殺せ。
第八の晩に、足を抉りて殺せ。
第九の晩に、魔女は蘇り、誰も生き残れやしない。
第十の晩に、旅は終わり、黄金の郷に至るだろう。


魔女は賢者を讃え、四つの宝を授けるだろう。
一つは、黄金郷の全ての黄金。
一つは、全ての死者の魂を蘇らせ。
一つは、失った愛すらも蘇らせる。
一つは、魔女を永遠に眠りにつかせよう。


安らかに眠れ、我が最愛の魔女、ベアトリーチェ。

135 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/09(木) 16:28:58.66 ID:C/T0IgDO

上条「おお!なかなか迫力ってものがあるなコレ!」


美琴「これは財宝の隠し場所を示してるってコトなのかしら?」


打止「みたいだねってミサカはミサカはお姉様に賛同してみる。うーん…でもそのわりには"殺せ"とかあんまり状況にそぐわないワードが入ってるしってミサカはミサカは頭を悩ませてみたりっ!」


一方「……なンかの暗示じゃねェのか。にしても、こンだけのヒントで解けってのは無理があると思うがなァ……」


上条「まず"故郷"ってのが誰の、何のかが分からないと"鮎の川"ってのが特定のしようがないよなあ…」


美琴「この魔女っていうのも何だかねぇ……科学の街、学園都市に住む私達にそんなオカルト信じろっていうのも…」


打止「魔女はいるんじゃないかなってミサカはミサカはあなたに打診してみる。古くから魔女は信じられてきたし、今も外国じゃ魔術師さんっていうのはいるみたいだよ。」


上条「まあそれもそうだよな。これならインデックスも連れて来るんだったな…。とにかくまずは聞き込みからだな。」


美琴「うん…。それもそうね。実際もう他の人はそうしてるみたいだし。」


上条「一番早いのは当主の右代宮金蔵さんに聞くのが良いんだろうけど、俺達の前に出てくる気は無いみたいだしな…」


美琴「それがおかしな話よね。依頼主が出て来ないなんて。本当に碑文の謎を解かせて財宝が欲しいなら自分自身で今分かることを私達に話すことが良いなんて誰にでも分かることなのに……。」


打止「…人見知りさんなのかもってミサカははミサカは言ってみる!」


一方「……黙ってろクソガキ。そんな様子じゃどうやらオマエ達と居ても何の利益もなさそうだなァ……俺は一人で行動するからオマエは三下と超電磁砲と居てろ。じゃあな」


上条「え!?あ、おい!!一方通行!?」

137 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/09(木) 16:55:33.14 ID:C/T0IgDO

一方(……学園都市が用意したこの舞台。今見た限りじゃ超能力者が4人に原石にトップクラスのハッカー、その上暗部に属してる人間がわんさか居やがる。それも上層部に近いような部隊ばっかじゃねェか…アイテムにスクール、それにグループか。どォ考えたってただの宝探しゲームじゃねェ事は言うまでもなく明らかだ。さっさと土御門のヤローに連絡取って……)


??「よぉ、第一位。」


一方「……なンだ、オマエか。クソメルヘン。」


垣根「ハッ!テメェの能力も大概だと思うけどな。」


一方「………御託は良い。俺に何の用だ。」


垣根「…なあに、簡単な事だよ。俺と組め、一方通行。」


一方「………何の為に?」


垣根「第一位様の脳なら言わなくても分かると思ったんだがな……。俺とテメェ、目的は同じだろ?本当は心理定規か心理掌握が来れば少しは話が早かったんだが、招待券を持たない者は絶対にこの島には着けないようになってるらしい。アイテムの連中が三人な様にな。」


一方「……つまりは第一位と二位が組んでさっさと謎を解いてしまいましょォって事か。」


垣根「まあそういうことだ。これが簡単にいかないってことはテメェが最終信号を幻想殺しのところに置いてきたことからして分かってんだろ?」


一方「………」

153 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:37:09.94 ID:Sovaz6DO
源次「ようこそ、六軒島へ。学園都市からお越しの皆様方。お集まり頂きました事を感謝致します。滞在して頂く期間、我々使用人が全力を尽くしてお世話致しまので宜しくお願い致します。」

熊沢「使用人の熊沢でございます。」

紗音「同じく使用人の紗音です。そしてこっちは嘉音。」

源次「……ここには皆様方に依頼をした当主も居るのですが、残念ながら体調が優れないということで、この場に出席出来なかったことを当主に代わりお詫び申し上げます。」

紗音「…それでは食事が終わったお客様からゲストハウスの方のお部屋に御案内致しますのでまたお申しつけ下さいませ。」


――使用人だという4人が紹介をそれぞれ終わらせると、彼らは部屋を出て行った。部屋は14人きり。いつもは煩い"電撃使い"様すらも珍しく黙っていて、れぞれが黙々と食事を口にしている。一介の使用人が作ったにしてはやけに美味しい…他に誰が料理人でもいるのだろうか。仕方ない…

154 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:40:34.89 ID:Sovaz6DO

上条「…あ、あの。皆さんはどうしてここに呼ばれたんでせうか?いや…一応確認の為みたいなもんなんだけど」

麦野「…あんたは幻想殺しだったっけ?対面だったら"はじめまして"かしらね。ま、いいわ。本題に移るけど、ここに来た理由はみんな同じよ。きっと。ここの当主サマからの依頼【魔女の碑文の謎を解く】、そのためにわざわざ学園都市を出てオンボロな船に揺られて来たってワケ。」

海原「………」

上条「…やっぱり、それは確定してるんだな。えっとじゃあさ、その会ったことあるやつとかもいるかもしれないけどさ、一応しばらくは一緒に過ごすんだし、みんなで自己紹介とかしておかないかなーっとか思うんだけど…」

垣根「……まあそれもそうだな。名前くらい知っておかないと不便だし。じゃあまず幻想殺しからだな。」

御坂「…!」

上条「お、俺から!?」

麦野「そりゃそうでしょ。言い出したのアンタなんだから。それとも何?この私からしろとか言うんじゃないでしょうねぇ…?」

上条「い…いえ!滅相もないです!是非上条さんからさせて頂きます!!」


――そうして始まった自己紹介。上条当麻から始まり絹旗最愛で終わる。まあ知ってるヤツもいたとはいえ、どうしてこいつまでと思わせるようなやつもいたが…俺には関係ない話だな。

155 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:42:17.46 ID:Sovaz6DO


上条「……とまぁ、全員の自己紹介が終わったわけだけど、この後はどうするんだ?」

麦野「私は一旦こいつらと部屋に帰るわ。荷物の整理もしたいしね。」

御坂「わ、私も初春さんと部屋に戻る…。」

姫神「……同じく。」


――ノックの音が聞こえる
使用人か?部屋の案内だとしたら偉くタイミングが良いと言うべきか…。


源次「…お客様方。先にお部屋の御案内をさせて頂きます。最初にお聞きいたしました方々で一組として一部屋となります。今回の御依頼について詳しいご説明したしますので、また後ほどここにお集まり頂くようお願い申し上げます。」


――部屋と言えばそうだ…疑問に思ったのは"部屋割り"だ。俺達が泊まるのはゲストハウス。右代宮家といえば学園都市にいる俺達でも知っているような大富豪…なのにその別荘にたかが14人程度で個室もないというのはどういうことだ…?いや、あるけれどわざと俺達を複数人数で居させる為…?


【部屋割】
1・麦野、絹旗、滝壺
2・一方通行、打ち止め
3・上条、垣根
4・姫神、雲川
5・御坂、初春
6・海原、土御門、結標

156 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:43:55.44 ID:Sovaz6DO

Room1

絹旗「結局、超何もわからなかったわけですが。」

滝壺「…わかった事と言えば…この島にはさっきの人達以外、能力者はいないってことくらいかな。」

麦野「ふぅん。にしてもやっぱりここに呼ばれた選考基準が分からないわね。フレンダや心理定規がいないことから、どうやら当主サマは選んで私達ここに呼んでるみたいだけど……そのワリにはただのレベル1のお花畑とか"吸血殺し"とかいうワケの分からない能力者もいるし…。」

滝壺「"吸血殺し"なんて聞いたことない能力…。そういえばあの子にはふつうじゃないAIM拡散力場を感じたような気がする…。」

絹旗「"吸血殺し"っていうのは原石なんじゃないですか?超気になります…。」

麦野「…原石ねぇ。私らは脳ミソに電極ブッ刺して必死で能力開発してるってのに、いいものね。」

滝壺「…うらやましいの?むぎの。」

麦野「羨ましくないっていうと嘘になるわね。にしても…吸血殺しって何の能力なのかしら?」

絹旗「…そのままの意味で取ると超吸血鬼を殺す能力ってことになりますね。」

麦野「原石ってのはどうも変わった能力が多いような気がするわ。第七位にしてもそうだし。吸血鬼ねぇ………ここの魔女ってのにしてもそうだけど最近はオカルトが流行ってんのかしら?」

滝壺・絹旗「………さぁ?」

157 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:45:39.51 ID:Sovaz6DO

Room2


打止「ごはんおいしかったねってミサカはミサカはさっきの味を思い出してみたり!」


一方「あァ、そうですねェ。で、なンで俺はオマエと同室なんですかァ?」

打止「それはそれはミサカが源次さんにお願いしたから!ってミサカはミサカは種明かししてみる!」

一方「もォ…勝手にしてろ。俺は一度外見てくるからオマエはここで待ってろ。」

打止「うーん…ほんとは一緒に行きたいってワガママ言いたいけど遊びに行くみたいじゃないからミサカはミサカは空気を読んでみるねっ」

一方「…少しは賢くなったンじゃねェのかクソガキ。じゃなあ、ちゃンと待ってろよ。」



打止「…気をつけてね。魔女は、出会わないように。ってミサカはミサカは呟いてみる……。」

158 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:46:47.54 ID:Sovaz6DO

Room3

垣根「てなワケでよろしくな、上条!」

上条「…今だに納得がいかないんですが、何故上条さんはあなたと同室なんでせうか?」

垣根「そりゃ余りモノ通しってトコだろ。まぁお前は望めば超電磁砲と同室になれただろうけどな。」

上条「いや…全力で遠慮します。一日中あいつの電撃受け止めるのなんて勘弁したいところです…。それに御坂と同室なんてまずあいつが嫌がるだろうしな。」

垣根「…嫌がるかは知らねぇけどな。ま、あのお花畑の子…初春飾利さんだっけ?あの子は友達みたいだしどう足掻いても俺とお前は同室だったっぽいけどな。」

上条「まあ俺は構わないですけど…垣根さんは良かったんですか?俺と同室で。」

垣根「垣根でいいぜ、上条。俺は別に構わねぇよ。どうせこの部屋は寝泊まりくらいしか使わねぇんだし。それにお前の事も知りたいと思ってたところだし、な…。」

上条「?」

159 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:48:21.24 ID:Sovaz6DO

Room4

姫神「……ということだから。よろしく。雲川先輩。」

雲川「私は誰とでも良かったんだけど、結果的には最善の幸だな。姫神、良かったら暇潰しでもお前の能力について聞かせて欲しい。ただの興味本位なのだけど。」

姫神「……私の。能力?」

雲川「そう。お前の能力、原石なんだろう。その"吸血殺し"。ここに呼ばれたという事は、お前の能力が碑文を解く上で、いや…解いた上で、必要になる可能性があると言うことだけど。私と同じようにな。」

姫神「……吸血鬼…。」

160 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:49:56.36 ID:Sovaz6DO

Room5

御坂「初春さんも来てたなんて驚いたわ。」

初春「私が一番驚いてますよー。いるのはレベル5の方とかですし、どう考えても場違いな気がします。一応、ノートパソコン持ってきたんですけど、あまり必要ないみたいですしね。ああそういえば白井さん寂しがってましたよー。御坂さんが出ていくって。」

御坂「ああ、黒子ね……昨日も散々泣かれたわ…。行かないでって…。佐天さんは何も言わなかったの?」

初春「佐天さんもずるいずるいって言ってましたよー。白井さんにはきちんと言ってませんでしたので、まさか御坂さんと一緒だとは思ってませんでした。」

御坂「…たぶん正直言うと、碑文を解くのに必死なのは一方通行とか麦野さん達だけみたいだし、何日かすれば誰かが解くんじゃないかなぁ。」

初春「碑文を解くと黄金郷へ行けるんでしたよね。そしてそこにある黄金を得られる…と。」

御坂「やっぱり疑問なのはどうしてそれが私達なのかってことね…。あれ、読む限りじゃ暗号を解いた人間に全ての遺産を与えるってことだろうし、親族でもない私達が何で……?」

初春「そうですね…。たぶん親族は、いないんじゃないですかね?」

御坂「え?」



初春「魔女伝説連続殺人事件」



初春「古い話みたいですけど、それがここ六軒島で起こったみたいですね。」

御坂「…さ、殺人事件!?どういうことなの!?」

初春「まあたぶん、ただの遺産相続の争いの末だと思いますよ。殺されたのは親族と使用人だけみたいですしね。このパソコンじゃ、あまり詳しい事は分からなかったんですけど。」

御坂「で…でも、皆にこの事言わなくてもいいのかな…!?」

初春「事件が起こったのは1986年ですよ?私達が生まれるより前の話です。それに大体、ここの所有者は代わっているかもしれませんよ。碑文を読む限りじゃ、黄金は六軒島にあるわけではなさそうですし、もし生き残りがいたとしても、ここを所有しておく意味がないじゃないですか。」

御坂「…そ、そうね。そうよね。皆に変な混乱を与えても駄目だしね…!」

161 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/10(金) 21:51:40.51 ID:Sovaz6DO

Room6

海原「…良かったんですか?結標さん。」

結標「部屋の事?別に構わないわ。あなた達とだったら変な気を使わなくても良いし。なんて相手はロリコンだしね。」

土御門「にゃーお前には言われたくないぜよ。ショタコン。」

結標「なっ…!誰がショタコンよ!!」

海原「まあまあ、お二人共落ち着いて下さい。我々は喧嘩をする為に来たのではありませんよ。」

土御門「………それもそうだな。ところで一方通行はどうした?」

結標「ああ、どうもスクールのリーダー・垣根帝督と組むみたいよ。」

海原「…意外ですね。あの二人はてっきり犬猿の仲だと思っていたのですが。」

土御門「一方通行が上手いこと垣根帝督の口車に乗れられたんじゃないか?」

結標「かもね。一方通行から誘うとは思えないし。」

土御門「まあ、俺達は碑文の謎が解ければそれで良い。あの二人が組むって言うのならそれを出し抜くまでだ。」

結標「……これで少しでもドラゴンに近付く事が出来たら良いのだけどね。」

海原「無いよりは有るという可能性が高そうですし、今、僕達が出来る最善の事をしましょう。………ではそろそろ行きましょうか。例の説明とやらに。」

163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/10(金) 22:31:12.41 ID:RPgkXMc0
ヤスの同一存在シャノカノに、リーアの熊沢、ロノウェの源治か
さて、当主様は誰なのやら

殺人事件は起こったのに爆発事故は起こらず、4人+当主が生き残った世界か…
これでしっかりうみねこルールに基づいた考察がされたカケラだったなら凄まじいが、
原作レイプとか言っちゃうと言うことはそれは厳しいかな?
まぁ面白けりゃ何でもいいんだけど

166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/09/10(金) 22:50:19.54 ID:Sovaz6DO
>>163
原作レイプって言い方が悪かったかもしれん…まあ、もう少しで出る予定なんだが、魔女の手紙の改変に1986年10月の事件じゃないのと、うみねこ側のキャラが禁書側に比べると極端に少ないことを言ったつもりなんだ。すまん。

あと、これはEP1とのクロスになるってことだけ言っておく。

172 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:16:08.72 ID:EJy5nwDO
6月20日21:30〜本館〜

――そうして一旦解散した俺達だったが、使用人・呂ノ上源次の招集により再び本館に集まることになった。そして事件は始まりを告げる。


上条「部屋は綺麗だったし、飯は文句に美味いし、ホント来て良かったな!御坂!」

御坂「あんたはそればっかりね…。あのシスターの暴食が移ったんじゃないの?」

上条「イ…インデックス!?…それはないと願いたい…。」


――部屋に最初に来たのは俺だったが、しばらくして人が集まって来ても打ち止めの姿が見えない。あいつと一緒じゃなかったのか…

滝壺「……あの小さい子は?」

一方「……やっぱオマエ達の所でもねェのか。」

絹旗「?私達は超知りませんよ。超電磁砲のところかお花畑さんのところじゃないんですか?超仲良さそうにしてましたし。」

一方「いや……聞いたが知らねェってよォ。オマエ等の所でもねェなら、またどっか走り回ってやがンのかァ…?」

絹旗「いないんですか?……この雨ですし、外にいるのなら超早く探した方が良さそうですね。風邪を超引いてしまいます。」


垣根「あれ、一方通行。結局、あの子いなかったのか?ゲストハウスの方は見てきたけど居なかったぜ。ここに来たなら使用人の誰かが見てるだろうから、やっぱり外に出てんじゃねぇか…?探しに行くか?」

滝壺「……心配だね。傘、持ってると良いんだけど。」


一方「……見てくる。」

絹旗「私達も超行きますよ。一方通行さん、杖突いてますし超心配です。滝壺さんは麦野と、ここで待っててください。帰ってくるかもしれませんので。」

麦野「はいはい。来たらケータイに連絡いれるわ。」

滝壺「きぬはた…気をつけてね。」

173 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:17:26.08 ID:EJy5nwDO
6月20日21:45〜バラ庭園〜


一方「……あンのクソガキ…。どこ行きやがった…部屋に居ろってあンだけ言っておいたのによォ…。」

絹旗「ある程度近くは探しましたし、麦野から連絡は無いので、後は超ここだけなんですけどね…。」

垣根「まあ子供は珍しいもの好きだし、綺麗だから見に来たんじゃねぇか?薔薇なんて学園都市じゃ珍しいしな。だからあんま怒ってやんなよ。」

絹旗「超同感です。私もこんなにたくさんの薔薇は始めて見ました。……この雨で散ってしまわなければ、超良いのですけどね。」


一方「……奥見てくる。」

絹旗「じゃあ私は超右方を。」

―――

水滴が、何かに叩き付けられているような音が聞こえる。
水滴は雨、何かは傘のようだ。


一方「ラストオーダー!」


――見付けた。
広くないバラ庭園だから良かったものの…と俺は安堵する。
打ち止めは傘を差しながらバラの植わっている花壇で何かを探している様に見えた。


打止「ミサカの薔薇…ねぇ、一方通行…ミサカの薔薇がないの!」
一方「オマエ何やってンだ!今何時だと思ってやがる!」

打止「ミ、ミサカのね…ミサカの薔薇が無いのってミサカはミサカはあなたに主張する!覚えてるでしょ?ここに来た時、お姉様がリボンを結んでくれた薔薇……ないの。確かにここにあったのにってミサカはミサカは!」


――薔薇?お姉様?
記憶を手繰ると一つだけ覚えがあった。
島に着いた後、超電磁砲と三下とここを通った時の事だ。

174 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:18:55.70 ID:EJy5nwDO
6月20日13:40〜バラ庭園〜


打止「ねー!見て見てお姉様!ってミサカはミサカは手を引っ張ってみる。」

御坂「うわー!すごい、綺麗なバラねぇ。」

上条「すげぇなあ。赤に白に…ちゃんと手入れされてるんだな!」
一方「ンな事どォでも良いからよォ…さっさと行くぞ。こっちは杖突いてンだよ。」

打止「もーあなたには風情っていうのが理解出来ないのってミサカはミサカは憤慨してみたり!って……あれ?ねぇねぇお姉様、このバラ…。」

御坂「どうしたの、打ち止め?……あら、このバラだけ元気ないわね。ちょっと待って。…………ん、これで良し!」

打止「リボン…?」

御坂「そうよ。これですぐ分かるでしょ。ここにいてる間、あなたがこのバラの世話をしてあげるといいんじゃないかなって思って。」

上条「それは良いな。頑張って元気にしてやれよ、打ち止め。」

打止「うん!ってミサカはミサカは元気よくお返事してみたり!」

一方「……ハァ。」

175 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:21:26.18 ID:EJy5nwDO

――――

6月20日21:48〜バラ庭園〜


一方「……あのバラか?」

打止「そう…無いの。探しても、探してもってミサカはミサカはしょんぼり気分。」

一方「……明日もし晴れたら俺も探してやる。今日は戻るぞ。」


打止「ほんとに!?絶対だよってミサカはミサカは約束を取り付ける!」


―――遠くからバシャバシャと水が跳ねるような音がする。
絹旗最愛だ。


絹旗「あっ!一方通行さん!見付けたのなら超早く連絡ください!私ずっと超走り回ってたんですよ!?」

一方「……忘れてたわ。」

絹旗「そうだと超思ってましたけどね…。垣根さんも、もうすぐ来るそうです。……それにしてもちびっ子ちゃんは傘持ってたんですか。超良かったですね。」

打止「ミ、ミサカちびっ子じゃないってミサカはミサカは超反論してみたり!」

一方「……十分チビじゃねェか、クソガキ。それより窒素装甲に言う事あるんじゃねェのか?」

打止「あ…!そうだ……。心配かけてごめんなさいお姉ちゃんってミサカはミサカは素直に謝ってみる…」

絹旗「良いですよ。一方通行さんの超焦ってる姿見られて超面白かったですしね!」

一方「オイコラ。怪力チビ。」

絹旗「じゃあ私はとりあえず麦野に超連絡入れてきます。」

176 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:23:03.05 ID:EJy5nwDO

――そういうと、絹旗は少し離れてから、懐から携帯を取り出し電話をかけ始める。
そして、しばらくすると遠くから垣根の姿も見えた。


垣根「お、やっと見付けた。」

打止「垣根さんもごめんなさいってミサカはミサカは謝罪の気持ちを表わにする…」

一方「……わざわざこンな天気の中、薔薇を探しに来てたンだと。……悪かったな。」

打止「く、来る時は雨降ってなかったの!ってミサカはミサカは弁解する!」


垣根「ふぅん。にしてもミサカちゃん傘持って行ってたのか。用意がいいな。」

打止「ううん、ってミサカはミサカは首を振って否定をしてみる。傘はね…貸してくれたの!」

一方「…はあ?」

垣根「貸してくれた?……使用人の人か?」



打止「ベアトリーチェ。」



一方「はァ?」

垣根「………。」

打止「ベアトリーチェがね、ミサカに傘を貸してくれたの!」


絹旗「……ちびっ子ちゃん、超何の話ですか?電話を終えて来てみたら、魔女伝説の話ですか?」

一方「……クソガキの戯言だ。気にすンな。戻るぞ。」

打止「ちょっと!ミサカの言う事信じてないでしょってミサカはミサカはあなたの後を追ってみる!」

絹旗「?」

垣根「……雨、強くなってきたな。」

177 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:24:13.35 ID:EJy5nwDO

6月20日22:10〜本館〜


御坂「打ち止め!いなくなったって聞いたけど、大丈夫だった?」
打止「うん!心配かけてごめんなさい、お姉様。」


――俺達が帰って来たところで、姫神と雲川もやってきた。使用人達は俺達が部屋に戻っている間、どうやらデザートと茶の準備をしていたらしい。席に着くと鼻孔を擽る茶の良い匂いと共に、綺麗に飾り付けられたケーキが運ばれてくる。


結標「あら?良い香りね。」

麦野「そうね。良い香り。これは…オレンジペコ?」


――結標淡希と麦野沈利。結標といえば風紀委員の白井黒子と似た能力だったと、ふと思い出す。…オレンジペコってのは紅茶の葉の名前のことだろうか?


紗音「え…?あ、あの…えっと…たぶん…」

源次「その通りでございます。結標様、麦野様。」


――メイドの女は紗音だったか。今、答えたのは呂ノ上源次。茶の葉を即答したってことは、食事を担当しているのは呂ノ上源次、一人なのかもしれない。


雲川「さっきからあのメイドばかり見ているようだけど?上条は。」

上条「なっ!先輩はいつからそこに!?」

雲川「いつからって、初めからだけど。気付いてなかったお前はやはり馬鹿だと、今更ながら証明されたな。」

上条「くっ…!俺はもう何も言いませんよ…。あなたに口で勝てる人間なんてこの世にいやしない!上条さんは断言できる!」

雲川「…訂正しろ。"口で勝てる"ではなく"頭が良い"にな。それに、今の言い分だとお前はお前自身で自分を馬鹿と認めたようなものだけど。」

上条「………。」

178 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:25:59.63 ID:EJy5nwDO

――気付けば10時をとっくに過ぎていて、時計の長針は6を指し示していた。クソガキは「こんな時間にケーキを食べたら…」とかぶつぶつ言ってやがったが、結局食べてやがる。俺の分まで。



源次「…それでは遅くなりましたが、只今より説明を始めさせていただきます。まずは…こ、」

打止「待って。ってミサカはミサカは源次さんに制止をかけてみる。」

源次「………。」

一方「…オイ、クソガキ。邪魔するなら…」

打止「違うよ、邪魔じゃないの。ミサカはね、頼まれたの。説明が始まったらこれを読むようにって。」

御坂「……打ち止め?」


――打ち止めが肩から下げるタイプの小さな鞄から取り出したのは封筒に入った手紙。片翼の柄の入った封筒に、蝋燭で封が施されている。だが、封筒のサイズに鞄が合わなかったのか、端の角は折れ曲がってしまっている。


紗音「そ……それは!」

嘉音「…………。」

絹旗「超何ですか?それ。」

打止「手紙だって。みんなが揃ったらね、読み上げるように言われたのってミサカはミサカは白状してみる。」



雲川「………面白い事になってきそうだけど。」

179 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 10:32:11.15 ID:EJy5nwDO
【魔女の手紙T】

 六軒島へようこそ、学園都市の皆様方。
 私は金蔵さまにお仕えしております、右代宮家顧問錬金術師のベアトリーチェと申します。

 さて、最初は皆様方とっては内輪の話となり、幾分退屈と感じられる事もございましょうが、只今から始まる碑文の謎解きにおいては重要な事項となります故に、どうかご了承くださいませ。


 私、ベアトリーチェは二度に亘りご契約に従い右代宮家にお仕えしてまいりましたが、本日、再び金蔵さまよりその契約の終了を宣告されました。

よって、本日を持ちまして、右代宮家顧問錬金術師のお役目を終了させていただきますことを、どうかご了承くださいませ。

さて、ここで皆様に契約の一部をご説明しなければなりません。これこそが皆様にとっては本題となることでしょう。



『私、ベアトリーチェは金蔵さまにある条件と共に莫大なる黄金の貸与をいたしました。
その条件とは、契約終了時に黄金の全てを返還すること。そして利息として、右代宮家の全てを頂戴できるというものです。

これだけをお聞きならば、皆様は金蔵さまのことを何と無慈悲なのかとお嘆きになられるでしょう。
しかし金蔵さまは皆様に富と名誉を残す機会を授けるため、特別な条項を追加されました。
その条項が満たされた時に限り、私は黄金と利子を永遠に失います。

◆特別条項
契約終了時にベアトリーチェは黄金と利子を回収する権利を持つ。
ただし、隠された契約の黄金を暴いた者が現れた時、ベアトリーチェはこの権利を全て永遠に放棄しなければならない。
……利子の回収はこれより行いますが、もし皆様の内の誰か一人でも特別条項を満たせたなら、すでに回収した分も含めて全てお返しいたします。』



――これが1986年、私が当時の右代宮家の方々に送らせていただいた手紙の一部です。

 しかし残念ながら、当時の右代宮家の方々は誰一人として、この碑文の謎を解き、黄金を暴くことは出来ませんでした。よって私は契約のとおり、黄金貸与の利益として全てを回収させていただきました。

 そして再び、碑文に示された場所には黄金があります。次のゲームの参加者は今此処にいらっしゃる皆様方でございます。黄金を暴けたならば、全ては貴方の元に。謎を解けなければ、ゲームの参加料として、また全てを回収させていただくことになるでしょう。

なお、回収の手始めとしてすでに右代宮家の家督を受け継いだことを示す“右代宮家当主の指輪”をお預かりさせていただきました。
封筒の蝋印にてそれを、どうかご確認ください。

黄金の隠し場所については、すでに金蔵さまが私の肖像画の下の碑文にて公示されております。
条件は碑文を読むことができる者すべてに公平に。
黄金を暴けたなら、私は全てをお返しするでしょう。

それではどうか今宵を、金蔵さまとの知恵比べにて存分にお楽しみくださいませ。
 学園都市にて培われた知力を、存分に発揮していただき、金蔵さまからのご依頼に答えられるよう、十二分に努力していただけますようご期待申し上げます。
今宵が知的かつ優雅な夜になるよう、心ならお祈りいたしております。

 どうか二度目の惨劇が起こることのなきように。


――黄金の魔女ベアトリーチェ


181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 11:56:14.01 ID:hXoyzWk0

うみねこ知らんが面白そうなので応援してる

182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/11(土) 12:54:14.80 ID:EJy5nwDO
>>181
期待に添えるよう頑張る。
うみねこ面白いから暇ならぜひやってみたら良いと思うぞ!

183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 18:41:30.78 ID:MDxVWIDO
エピソード1だとあの屁理屈合戦がないのか。
エピソード1って謎解きがない以外はオーソドックスなミステリーだからな

187 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:19:00.12 ID:EJy5nwDO

――打ち止めは"魔女の手紙"を読み上げる。いつもの子供らしい雰囲気は何処にもなく、はっきりと澱みなく。そう…まるで魔女の様に。
 その普通でない雰囲気に誰もが口を閉ざし、静寂が部屋を支配した。


全テヲ回収スル、右代宮家顧問錬金術師、黄金ノ魔女・ベアトリーチェ、碑文ノ謎……


頭に引っ掛かる。
何に?どうして?
そうだ、私は聞いたんだ。


【魔女伝説連続殺人事件】



初春さんがさっき言ってた話。
もしかすると……。

188 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:21:16.51 ID:EJy5nwDO

紗音「あ、あの…!それは何処でいただいたものですか……?」


打止「…バラ庭園だよってミサカはミサカは答えてみる。傘とね、一緒に貰ったの。みんなが揃ったら読み上げなさいって…あれ?これさっきも言ったかもってミサカはミサカは首を傾げてみたり。」


――その言葉を皮切りに、皆は話を始める。問答が始まる。



麦野「…ねぇ、最終信号。そのベアトリーチェって誰?ここの使用人の名前?」

打止「違うよってミサカはミサカは否定する。この部屋の扉を開けるとね、肖像画があるでしょ?あれが"ベアトリーチェ"。」

麦野「………源次さん、その蝋印は本物?」

源次「……はい。確かにその封筒の蝋印は"右代宮家当主の指輪"によるものでございます。」

麦野「そう。ありがとう。」

189 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:24:13.29 ID:EJy5nwDO


土御門「じゃあ、良いタイミングだからそのまま質問責めだにゃー。……まず一つ、その指輪"家督を受け継いだことを示す"もの、"回収の手始め"って言ってたけど価値はあるモノなのかにゃー?指輪が二つある可能性は?レプリカ存在の可能性は?」

源次「ございません。指輪は一つきりでございます。」

土御門「…なるほど。」

海原「……では僕も。その指輪は"金蔵さんにとって"、価値あるものだったと思われますか?」

紗音「も…勿論です。お館様は常日頃から指輪を付けていらっしゃいましたし、他人に貸すなんてことは一度もありませんでした…。」

海原「わかりました。」

上条「あ…、あのさ、指輪の話の前に聞いておきたいんだけどその前回"って書いてあったと思うんだけど、それは何のことだ?」

御坂「………!」

初春「………。」

打止「………。」

一方「…それは俺も気になった。それか、その手紙自体がハッタリののオンパレードかァ?」

垣根「もしハッタリじゃないってなら昔、この島で"惨劇"と呼ばれるような事件があったって考えるのが普通だな。」

滝壺「……かもしれない。それなら"回収"っていう言葉にも納得がいくから。」

絹旗「それはそうかもしれませんね…。」

190 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:35:33.45 ID:EJy5nwDO

麦野「……で、さっきからあんた達は何糞マジメに議論してんの?……議論なんて意味ないわ。仮定もifも。事実と真実さえ分かれば良いのよ。それだけが謎を解く鍵になるんだから。」

雲川「それには同感だけど。まあ一番早いのはそこにいる使用人に聞くことだろうがな。」

姫神「それも。そう。」


上条「ということなんだけど何か知ってますか?紗音さん、源次さん。」


源次「申し訳ございません。お答えできかねます。当主より禁じられておりますので。」

紗音「一つ申し上げますと、私達は何も知りません。知らない事は、お答えできませんので…。」



――"何も知らない"わけがない。何も知らないのなら、どうして手紙に動揺しない?知らないのであれば、動揺する。だから必ず。この島では連続殺人はあったのだ。

191 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:40:02.19 ID:EJy5nwDO


雲川「どうやら本当に、その手紙はお前達の予想外だったみたいだけど。何も思わないか?」

源次「………。」

一方「そンな事よりよォ…このクソガキに傘と手紙を渡したのは誰だ?……面倒な事にならない内に名乗り出ろ。さっさとしねェと殺すぞ。」

上条「…ア、一方通行!」

一方「…大体よォ、さっきから何なんですかァ!?嫌々連れて来られたら、雨の中歩き回るハメになって、次は魔女だの黄金だの!!!」

御坂「こ、子供の冗談じゃない…打ち止めだって悪気が…」

一方「悪気なンざどうでも良いンだよ!!!!この俺に碑文の謎を解けだのオマエ等は何様だコラ。俺は寝る。謎解き遊びはオマエ達三下共だけでやってろ!クソったれが!!」

打止「ま、待ってってミサカはミサカは!お、怒ったならちゃんとミサカ謝るから……!」

一方「来ンな!……打ち止め今日は三下の部屋で寝ろ。じゃあな。」

192 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/11(土) 22:48:40.12 ID:EJy5nwDO

――椅子を蹴って立ち上がり、部屋を出る。
 怒りが込み上げてくる。全部面倒臭い。ガキにあたるなんてみっともない。…分かってる。だがここに来てからクソガキの様子がおかしい。魔女なんざいるワケがないん。
 1986年の事件とやらは、ただの右代宮家の醜い遺産相続問題の成れの果てだ。
 学園都市の…曲がりなりにも能力者の癖にコイツ等は何を信じてやがる。オカルトなんざ存在しない。そんなものは、ただの都合の良い恐怖の幻影だ。
 碑文が解けなかったら"全てを回収する"?使用人は黙秘の連続。当主とやらは姿を見せる気はねぇし、碑文の謎を解かせる気が無いとしか思えない。
 なら、何の為に俺達をここに呼んだ?安くはない金まで払って。碑文通りの殺人事件をもう一度ってか?
 やってみやがれ。……出来るもんならな。……本当にどうでも良い話だ。



ゲストハウスの部屋に戻る…部屋のテーブルにはコインが置いてある。俺はこんな物知らない。クソガキの物だ。蠍の絵が描かれたコイン…。またオカルトか、今度は魔術か?無性に腹が立ち、コインを引っ掴んで投げる。カラカラと床を転がる音が聞こえる。
 何故だか眠い。例えるなら身体が鉛のようだ。…もう、寝よう。

194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/11(土) 23:07:25.96 ID:CgpyEfM0
乙乙!おもすれー
ここ読んだあとに原作読むと打ち止めの声がマリアの声で再生されるwwwwww

196 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 19:51:25.08 ID:Dw9T8gDO
―――


結標「…あいつは何に怒ってたのかしらね?」

土御門「さぁな。日頃の鬱憤ってやつじゃないか?」

海原「鬱憤…ですか」

土御門「基本的にアイツは我慢に慣れてないからな」

結標「ま、そりゃそうね。学園都市序列第一位様は我慢なんてする必要も機会もなかっただろうしね」

海原「良い機会なんではないですか?一方通行さんには」

土御門「かもな。まあそんな事はどうでも良い。話を続けよう」


上条(この三人は一方通行とどういう関係なんだ……?)

197 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 19:55:43.38 ID:Dw9T8gDO

源次「…お話しようと考えいたことの全ては、打ち止め様が読み上げた手紙の通りでございます。ここにいらっしゃってから一度は皆様、屋敷を回られたかと思いますが、ここで碑文を解くにあたっての注意事項をご説明させて頂きます」

紗音「一つ、六軒島内は自由に動いていただいて構いません。但し、私たち使用人は六軒島内の地理についてお教えすることは出来ません」

源次「一つ、島内の鍵の掛かった場所には"原則"立ち入り不可です」

紗音「一つ、本館と渡来庵、通称ゲストハウスは各部屋ご自由にお立ち入りしていただいて構いません。但し、お館様のお部屋と【魔女の貴賓室】は立ち入り厳禁となります」

源次「……後は、皆様のお泊りになられるお部屋の鍵は皆様がお持ちになられている一部屋につき一本の他には我々の持つマスターキーしかございませんので、くれぐれも紛失なさらないようお願い申し上げます」

紗音「…何かご質問はございますか?お答えできるものであれば、お答えさせていただきますが…」

198 :上条「……六軒島?」 :2010/09/12(日) 20:05:11.90 ID:Dw9T8gDO

麦野「質問なら皆、山ほどあるわよ。少なくともあんた達が寝る時間もなくなる程にはね。まあでもここは公平に一人一つずつってのはどう?ゲームのルールみたいで面白い趣向でしょ」

垣根「良い案だな。一方通行の分はどうする?」

麦野「いないやつは無視よ。無視。大体、もうあいつ解く気無いでしょ」

土御門「だにゃー」

垣根「順番は?」

絹旗「最初は超言い出しっぺの麦野からどうぞ。そこからは時計周りで超よろしいですか?」

海原「麦野さんの次が僕で、最後が絹旗さんという訳ですか。構いませんよ」

199 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:08:51.06 ID:Dw9T8gDO

麦野「答えられないものは"黙秘"でも構わないわ。じゃあ一つ目、黄金はこの島に存在するの?」

紗音「…黄金は、"黄金郷"に確かにございます、麦野様」

麦野「……」


海原「次は僕ですか。……では二つ目、魔女はニンゲンですか?」
源次「魔女は魔女にございます」


結標「碑文の謎を解けば、ベアトリーチェに会える。その解釈で良いのかしら?」

紗音「黄金郷へと招かれれば、ベアトリーチェ様はきっとあなた様に祝福をもたらしてくださいます」


土御門「俺はパスぜよ。さっき質問したからな。それで一つだ」

200 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:14:31.52 ID:Dw9T8gDO

姫神「じゃあ。私。あの碑文は誰が作ったの?」

源次「右代宮金蔵様にございます。肖像画と共にお作りになられました」


雲川「ふぅん。じゃあ、それは"何の為"に?」

紗音「……お答えできません」

雲川「"答えられない"理由は?」

紗音「…!それも同じくです…」


打止「ミサカはパスだよって言ってみる。みんな難しいことばっかり言ってて、ミサカはミサカはよく分からなかったり…」


御坂「あ…じゃあ、さ、殺人事件っていうのは…どうして起こった…の?」

紗音「お答えできません…」


上条「俺の番か。うーん…じゃあ、その黄金ってのはいったいどれくらいあるんだ?」

源次「約10tだとお聞きしております」

上条「じゅ…10t!?」

201 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:17:07.23 ID:Dw9T8gDO

初春「私はないのでパスです」


垣根「俺は…そうだな。確認だ。学園都市に依頼を出して六軒島に俺達を呼んだ提案者は誰だ?」

紗音「…お館様でございます」

垣根「なるほど」


滝壺「私達は、……碑文はいつまでに解けばいいの…?」

源次「…碑文通りでございます」


絹旗「では…1986年の事件について超一つ。犯人は逮捕、もしくは超特定されていますか?私はその時の事件というのを知りませんので」

紗音「………」

202 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:19:12.84 ID:Dw9T8gDO
6月20日23:04


麦野「さ、これで一周したわね。あとはもう各自でってことで良いかしら?」


――麦野さんのその言葉でこの場は一旦解散となった。源次さんと紗音さんはお茶を入れ直すと言って、キッチンの方に戻って行った。
 そういえば、さっき気付いたけど紗音さん、薬指に指輪をしていた。あれはダイヤかな。その話を御坂にすると、なぜか顔を真っ赤にして私も貰ってみたいって言ってたから、海原にでも頼めばくれるんじゃないかって言うと電撃を飛ばされた……不幸だ。


打止「うー、ミサカもう眠いかも…」

垣根「そろそろ部屋に戻るか、打ち止め?」

打止「そうしたいかも…夜更かしはあんまり慣れてないのってミサカはミサカは…くたりー」

垣根「ここで寝ちまうつもりか…」

203 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:21:07.55 ID:Dw9T8gDO

――上条!と俺を呼ぶ声が聞こえた。どうやら打ち止めが寝てしまいそうだから部屋に連れ帰るそうだ。俺は鍵を渡して一緒に戻ろうかと尋ねると、垣根は首を横に振った。


土御門「垣根。部屋に戻るのか?」

垣根「ああ。打ち止めがもう眠いんだと」

土御門「そうか。俺達今から推理大会なるものをしようかと思うんだが、お前もどうだ?」


――"推理大会"とはようするに碑文の謎解きってことなんだろう。……それにしても、どうして土御門達はあんなに謎解きに必死なんだろうか?まさか本当に黄金があるとでも思っているのだろうか?


垣根「あー、そうだな…今日はもう遠慮しとく。またゲストハウスから雨の中こっちに来るのは面倒だしな」

204 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:24:10.89 ID:Dw9T8gDO

――そう垣根は苦笑しながら言うと打ち止めを抱きかかえる。なんというか親子のようだ。こんな事を垣根に言ったら笑うのだろうけど。するとそれに続くかのように何人か立ち上がる。


麦野「私らは帰るわ。今日は珍しく早くから起きて来たから、もう限界」

絹旗「私も超参加したかったです。また明日もやるならぜひ参加超させていただきます」

滝壺「うん…私も、二人を部屋の鍵開けてもらう為だけに起こすのも何だし、帰るね」

土御門「そうか。じゃあまた明日」

御坂「おやすみなさい。麦野さん、絹旗さん、滝壺さん、垣根さん、打ち止め」

205 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:26:00.02 ID:Dw9T8gDO

――手を振りながら彼ら5人は食堂を後にした。



土御門「さて、カミやん達はどうするにゃー?人が多い方が、俺達としては助かるんだけど」

上条「俺か?そうだな…今抜けるのも何だし、たぶん聞くだけになるとは思うけど参加しようかな…御坂達はどうする?」

初春「私は参加させていただきますねー。面白そうですし」

御坂「………じゃあ、私も少しだけ…」


土御門「歓迎ぜよ、お嬢さん方。向こうのお二人さんはどうするにゃー?」

姫神「私も。参加させてもらう。先輩は?」

雲川「私の意見は聞いても無駄だと思うけど。お前達じゃ理解できんよ」

土御門「余裕発言だにゃー、雲川先輩。もう碑文の謎は解けたとでも言うつもりかにゃー?」

雲川「まさか。ただの国語力の問題だけど。じゃあ一つだけヒントをやろうか。暗号っていうのは何でもそうだ。"最初さえ見付けられたら"誰にだって解けるんだけど。ヒントが合っても解けない問題っていうのは、そのヒントが"途中経過を示している"から約に立たない。…言ってることは、理解できているか?」

206 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:27:41.03 ID:Dw9T8gDO
土御門「……というと、あの碑文だったら【故郷を貫く鮎の川】ってところが重要ってことか?」

雲川「さぁな。それが"暗号の始まり"だったらの話だけど。私は一人で思考しているから、勝手にお前だけで考えていれば良いけど」

土御門「相変わらずぜよ。もうヒントはいただけないんですかにゃー?雲川先輩」

雲川「これ以上は言ったところでお前達じゃ到底、理解に及ばないけど。余計な混乱を招くだけになりそうだから、止めておいた方が良い」

土御門「…そうか。じゃあお好きにどうぞだにゃー」

雲川「私の事は気にしなくて良いけど。いないものと思ってくれれば構わない」

207 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:31:28.35 ID:Dw9T8gDO
―――

6月20日23:37


――「いないものと思ってくれれば構わない」という言葉通り先輩は、源次さんと熊沢さんの持ってきた紅茶を啜り、少しすると姫神に鍵を借りてゲストハウス帰っていった。


土御門「……あの人がいるとどうも上手く話せなくなる…」

結標「…あの人は何者なのかしら?あなたがあそこまで下手に出ているのは初めて見たわ」

海原「頭の良い方という印象は受けましたけどね」

初春「たしかに…」

土御門「あの人は"頭が良い"とかいう程度じゃないにゃー…」

上条「まさに"天才"ってやつなんだろうな…俺が言うのも何だけど、どうして同じ高校なのか理解できない…」

姫神「校内テストは全て満点。あの人は恐ろしく頭が切れる。ただ勉強ができるのではなくて。理論的。思考力があると言った方が適切なのかも」

上条「超能力者ってのも、もちろん天才の集まりだけど、先輩はまた違った天才だな。自分でも"考えることが仕事だ"とか言ってたし」

御坂「へぇ……。天才ねぇ。でもどうして雲川さんはここに呼ばれたのかしらね?頭が良いのは分かったけど…」

土御門「それはそれは"恐ろしく頭の切れるブレイン"だからだにゃー。」

結標「ああ、なるほどね」

御坂「?」

208 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:32:11.51 ID:Dw9T8gDO
――議論は終わらない。
 先輩が言うように大切なのは碑文の"開始点"なんだろうけど、そんな偏った思考ができるのはあの人だけだ。議論すらも必要ないと抜かすような人間だ。違う意味でヒントにもならない。
 結局、ほとんど何も分からない。明日島内を調べてみるのがいいという結論だ。いや、結論という言い方は悪いな。俺達は最後まで居たワケではなかったんだから。


6月21日0:21

御坂「ふわぁ…。んん、ちょっと眠くなってきたかも」

上条「12時過ぎたし、そろそろ戻るか、御坂?」

御坂「そうね、あんまり私達はいても意味なさそうだし」

結標「そんなことはないわよ、超電磁砲?あなたも紛れも無く230万人の頂点、レベル5なんですもの」

御坂「ま、レベル5が全員頭良いってワケじゃないけどね」

結標「削板みたいなのもいるからそれはそうね。あいつは間違いなく馬鹿だわ」

御坂「結標さん、あの人と知り合いなのね…」

結標「…顔見知り程度だけどね」

209 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/12(日) 20:35:34.17 ID:Dw9T8gDO

上条「じゃ、上条さん達はそろそろ戻ることにするな。初春さんはまだ残るんだよな?」

初春「はい。今ちょうどお話も面白いところなのでもう少しだけ」

上条「そっか」

御坂「戻る時は気をつけてね、初春さん」

初春「はいー」

上条「姫神もな」

姫神「うん。ありがとう」

土御門「俺は一度戻って部屋の内線、外部にも繋げるみたいだから舞夏に連絡をとってくるにゃー。六軒島内、携帯は圏外みたいだしな」

上条「外から学園都市に普通の電話は繋がるのか?情報の漏洩を防ぐとか、何やらいろいろ厳しかったと思うんだけど」

御坂「なんなら初春さんパソコン持ってたし、それを媒体にして私が能力で電波飛ばして繋ごうか?」

土御門「あー…問題ないぜよ。たぶん録音されるけどにゃー」

御坂「そっか。なら良いんだけどね」

上条「ん?でも初春さんのパソコン、ネットには繋がるのか?」

初春「…回線が引かれてるみたいです。携帯が圏外なのは島の人が使わないから整備されてないんですかねー」

御坂「…携帯が繋がったら、黒子からの着信がずっと鳴り続けることが分かりきってるから、逆に良かったかもだわ」

上条「ははっ、それはありえるな…」

219 :上条「……六軒島?」 :2010/09/13(月) 21:22:51.89 ID:H4TsCMDO
EpisodeX〜proof of the golden witch〜

6月21日06:58

Room5

――朝だ。
 結局、御坂の部屋の椅子に座って眠り込んでしまったらしい。なぜ俺、上条当麻が御坂の部屋にいるのかというと大きく理由は二つだ。
 一つは御坂からの頼み。なんでも…部屋の鍵は一本しかない→私は眠ってしまうかもしれない→初春さんが戻ってきたら開けてあげられないかもという三段論法だ。 二つ目は垣根達だ。なんせ二人が戻ったのは11時過ぎ、寝ている可能性が高い。打ち止めも寝ていただろうし、わざわざ起こすのも忍びないと考えてだったんだけど……まずい


上条「み、御坂ー…」

御坂「んん……?誰ぇー…?」

上条「俺、上条当麻。寝ぼけてないで一旦起きてくれ御坂ー」

御坂「!?…な、なんであんたがここに!?」

上条「いや……なんでってお前が頼んできただろ?覚えてないのか?」

御坂「…そうだわ。思い出した…」

上条「でな、お前が頼んでたことなんだけど俺もどうやら眠ってしまってたみたいで…悪いッ!」

御坂「頼んでたことっていうと初春さんのことよね…?じゃあ初春さん部屋には入れなかったってことかー…」

上条「そうなるな…本当にすまん。2時くらいまでは起きてたんだがー…」

御坂「ううん。無理に頼んで先に寝た私も悪いし気にしないで。こっちこそ無茶頼んでごめんね……でも初春さん、2時過ぎても戻らないなんて…食堂で眠っちゃってるのかしら?」

上条「それか、どこか他の部屋に居てるとかかもな」

御坂「もう7時前だし…着替えて、初春さん探しに他の部屋見に行きましょ」

上条「そうだな」

220 :上条「……六軒島?」 :2010/09/13(月) 21:25:14.25 ID:H4TsCMDO

6月21日06:30

Room2

――外は大雨だ。煩い雨音に目が覚める。
 打ち止めは…?ああ、そうだ。俺は昨日途中一人で帰ってきたのだと思い出す。ガキには言い過ぎたと、今更ながら少し後悔した。
 そういえば、昨日はバラを探してやると約束した事を思い出しながらカーテンを開ける。窓からはちょうどバラ庭園が見下ろせる。昨日は花びら一枚と落ちていなかった庭園の道は、今や赤や白で斑模様を描いているほどだ。この雨ではちっぽけな目印をつけた薔薇を見つけるのは至難の技だ。
 学園都市の天気予報に"当たる・当たらない"という概念は無い。全てはツリーダイアグラムによって支配され、何分何秒単位で完璧なる予測がなされる。だからこう…いつ止むのかはっきりしない雨というのには、逆に感慨深くさえ思う。…さっさと止んでくれ、本当に面倒だ。

221 :上条「……六軒島?」 :2010/09/13(月) 21:29:18.21 ID:H4TsCMDO

6月21日07:09

Room6

「土御門いるか?」


――ドアの向こうからノックの音と共にくぐもって声が聞こえる。上条当麻だ。俺はドアを開く。


土御門「カミやん?どうかしたのか?」

上条「朝から悪いな!あのさ、部屋に初春さん来てるか?」

土御門「初春?ああ、お花畑のお嬢さんかの事かにゃー?」

御坂「そうよ。結標さんと一緒に戻ってきたかなと思ったんだけど…」

土御門「結標……?」


――いない。眠気が一気に覚める。広い部屋には俺一人。結標どころか海原すらいないのだ。あの面子で話が弾んで夜通し会話を続けていたなんてありえるのか?


土御門「初春さんどころか…今、ここには結標も海原もいないぜよ」

御坂「結標さんも、海原さんも……?」

上条「というかお前、昨日はあの後戻らなかったのか?」

土御門「電話が終わったら3時前だったから、もう行くの面倒になったんだにゃー」

上条「…さいですか。…さっきの続きだけど、じゃあ姫神も合わせると、昨日最後まで残ったメンバーだな」

御坂「初春さん、すぐに帰るって言ってたからあのまま話続けてましたっていうのはないと思うんだけど…」

上条「誰も鍵を持ってなくて部屋に入れなかったんじゃないか?」

土御門「それはないと思うぜよ。自己紹介の時に言ってたと思うが、結標はレベル4の座標移動だ。ドアの前まで来て中に人を飛ばして開けてもらえば鍵なんて要らないんだにゃー」

御坂「たしか結標さん…自分を移動させるのには大きな精神負担が掛かるんだったっけ?」

土御門「そうだにゃー。さすがにあの状況なら戻ってくる時は一人じゃないだろうから、しないはずないと思ったんだがな…」

上条「うーん…」

222 :上条「……六軒島?」 :2010/09/13(月) 21:31:57.59 ID:H4TsCMDO

6月21日07:15

Room1

絹旗「外は超雨ですね」

滝壺「本当だ…」

麦野「昨日の昼の天気が嘘のようね。こんなに降るなんて思ってなかったわ」

絹旗「今日は外に出る予定だったのに、この雨じゃ超嫌になりますね…」

麦野「服が濡れるし今日は止めましょ。あの謎解き、明確に日時は示されてないし。学園都市からも期限を設定されてない。つまりいつまでいても良いってことよ」

滝壺「…でもあんまり長くかかると、フレンダもはまづらも心配すると思うよ?ここ携帯が圏外だから連絡がとれない…」

絹旗「ほんとですね…だいたい圏外なんて表示、私初めて超見ました!」

麦野「あら。でも…まぁ学園都市に電波の無い場所なんて存在しないものね。にしても、ケータイが使えないのは参るわねぇ」

絹旗「あの二人は"考えるより行動する"派の人間ですから、あんまり私達が帰らなければ、超勝手に上に虚偽の報告とかしそうで超怖いですね…行方不明とか」

麦野「ありえるわ…有り得過ぎる。あの二人ならやりかねないわ」

滝壺「あの二人はおっちょこちょいだからね……」

223 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/13(月) 21:34:20.80 ID:H4TsCMDO

麦野「んなことになって猟犬部隊でも出てきてみやがれ……この仕事のギャラは全員間違いなくゼロよ」

絹旗「なんですと!?超困ります!!海外超マイナー映画祭ができなくなります!」

滝壺「…なにそれ?」

絹旗「よくぞ聞いてくれましたね!滝壺さん!それはですね…」

麦野「どうせ外で仕事の時、終わった後に現地で名前も知らない映画見まくるとかでしょ?」

絹旗「…むむ、なぜわかりましたか」

麦野「んなのすぐ分かるわよ。じゃあ……その自称映画マニアさんにとって、こんな洋館とかはどうなの?モロに映画の舞台って感じだけど」

滝壺「…そうだね。孤島っていうのもあるし」

絹旗「見た目だけは超最高ですね!ミステリー映画とかとっては超見栄えする舞台だと思いますよ……ただ中が」

麦野「…中ァ?肖像画が駄目とか?」

絹旗「いえいえ、滅相もないです!一つ残念っていうのは寝室です。正確には寝室の鍵です」

滝壺「…?」

絹旗「……鍵が"オートロック"っていうのはどうも雰囲気が削がれます。個人的にはあのレトロな手動式のが超理想だったんですがね…」

224 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/13(月) 21:37:20.14 ID:H4TsCMDO

6月21日07:15

廊下

上条「やっぱり雲川先輩のところも姫神、帰ってきてないって言ってたから、4人一緒でどこかにいるって考えるのが普通だな」

御坂「…そうね。一応麦野さん達にも聞いてみましょ。垣根さんは、部屋でまだ打ち止めが寝てるかもしれないから最後ね」

上条「一方通行の部屋は……さすがにないな。次に会った時にでも聞くだけでいいか」

御坂「ええ。……全部杞憂だと良いんだけどなぁ…」

上条「そうだな。俺もそう信じたい……たしか麦野さん達は1か。土御門達の部屋が階段側から見て一番手前だから、1は突き当たりの部屋だな」


――"嫌な予感"っていうのは最初から二人共にあったのかもしれない。
 でなければわざわざ各部屋に赴いて、たかが寝室に戻らなかっただけの人間を探すような事はしなかっただろうから。たぶん他の人には伝わらない。そう…直感的なものが何かを示していたのかもしれない。

 そして異変に気付いたのはその時だった。俺と御坂で麦野さんの部屋に向かう途中。"それ"は見付けた。Room2、たしかここは一方通行の部屋だ……。

225 :上条「……六軒島?」 [saga]:2010/09/13(月) 21:39:49.14 ID:H4TsCMDO

6月21日07:10

Room3

打止「昨日はミサカをここまで連れ帰ってくれてありがとう!ってミサカはミサカは感謝感激の気持ちを表してみたり」

垣根「いや…それは別に良いけどよ。あれ…?そういや上条は帰ってきてないのか」

打止「鍵はミサカ達持ってたから入れなかったんじゃないかなってミサカはミサカは思ってみるんだけど…」

垣根「まあそうなんだけどな、ここの鍵、電子ロックだから超電磁砲なら余裕だと思うんだけどな…」

打止「あ、そっか!ってミサカはミサカは納得してみる。じゃあミサカでも開けられるかなー?」

垣根「お前はたしかレベル3程度なんだろ?学園都市でそれなりの場所の電子ロックなら難しいかもしれねぇけど、さすがにここなら開けられるんじゃないか?」

打止「そうかな?後で試してみようってミサカはミサカは宣言してみたりー!」

垣根「ああ、そうだ。お前荷物は向こうの部屋か……ちょっと待ってろ」


――部屋の内側から微量の電気を放出して、必死に鍵を開けようとしてる打ち止めを横目に、俺は部屋の内線へと手を伸ばす。たぶん一方通行の部屋の鍵も能力でこじ開ける事は可能だろう。だがそんな事をしてしまうと、いくら打ち止めといえど一方通行が昨日の機嫌のままだとすればさらに悪化させる恐れさえある。だから先に連絡をとっておこうって魂胆のつもりだったんだが。


垣根「何だこれ。繋がらねぇ」


――受話器をとっても内線のツーという音がしない。ただ、数字のボタンを押せばきちんと機会音はするから、この電話機が壊れているワケではなさそうだ。断線か?

226 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 21:41:53.77 ID:H4TsCMDO

今日の分終りー

時系列がバラバラですまん…
書いてたらそうなってしまった

227 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/13(月) 23:29:28.69 ID:2bnUoGg0
おつ
事件の臭いがプンプンするぜ!能力者相手だとオートロックも密室にならんのだな…


228 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/09/13(月) 23:53:58.74 ID:H4TsCMDO
>>227 そうなんだ…
だから苦労するんだな…

とりあえず禁書原作的にありえないような能力の使い方をして密室じゃなくなりました。とかにはするつもりはないから安心してくれ。ただ…一つ一つに設定と説明いれていってるところだから進みの超おそくなってしまう('・ω・`)
もう少ししたら加速させていくからご勘弁を……。

感想はすっごくモチベーションあがる!ありがとうな!

229 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/09/14(火) 03:45:49.02 ID:nD0uM2DO
ここらへんが伏線入れどころだからなw
楽しみにまってます

上条「……六軒島?」 2



posted by JOY at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 禁書クロスSS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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