2013年05月25日

垣根「ジャッジメントか……悪くねぇ」第二巻 3

649 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:05:40.02 ID:93wkW1KAO
―――冥土帰しの病院



滝壺「………」ポケー

浜面「せっ、先生っ!! 滝壺は助かるのかよ!?」

冥土帰し「ん、病院では静かに……少し休めば気分は良くなるだろう、命に別状は無いみたいだね?」

浜面「……そ、そっか……!」ホッ
(良かったぁ〜……)

冥土帰し「でも『体晶』で蝕まれたダメージは大きい、これから長い療養にはなるだろうがね?」

浜面「良いんだよ生きてれば……今は生きてれば、それで……!」

滝壺「……はまづら」

浜面「お、おぅどうした? リンゴ剥こうか?」アセアセ

滝壺「………」

浜面「……へ?」


    「……かきねのAIM拡散力場が……―――消えた」



651 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:08:48.28 ID:93wkW1KAO
浜面「な……っ!?」

冥土帰し「……っ」ピクッ

浜面「AIM何ちゃらが消えたって……まさか死んだのか!? 垣根帝督が……!?」

滝壺「……うぅん、正確には消滅したんじゃない……でも、とても危険な状態」

浜面「た、大変だ……!」バタバタ

滝壺「……はまづら?」

浜面「助けに行く……俺にとっちゃアイツはいけ好かない野郎だ、拳銃食わされたり鼻をヘシ折られたりボコボコにされたり……でも、滝壺にとっては恩人なんだろ!? アイツはお前の感謝をまだちゃんと受け取ってねぇ!!」

滝壺「はまづら……」

浜面「っつーわけだから先生、ちょっと病院の車借りるな!」

冥土帰し「……やめた方が良いと思うよ?」

浜面「……え?」


652 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:10:30.71 ID:93wkW1KAO
冥土帰し「僕は患者が望む物は全て揃える、余ってる救急車でも使うと良いね? 僕は引き止めはしない……でも分かって欲しい、これも彼が選んだ道なんだ」

浜面「お、おぅサンキュー……じゃなかった、それよりも……」

冥土帰し「………」

浜面「先生アンタ、今の口振り……まさかアイツと知り合いなんじゃ―――」


…………バタンッッ!!


美琴「先生っ!!」ザッ

黄泉川「はぁ……はぁ……せ、先生は……居るか……?」ヨロヨロ

浜面「げっ」

冥土帰し「ん? キミは確か……」

美琴「せ、先生早く来てよっ! 黒子が……黒子達がぁ……っ!!」オドオド

黄泉川「急患じゃんよ……ぱっぱと診てやってくれ!!」

冥土帰し「その患者とはキミの事かな?」

黄泉川「違うッ!! 大怪我を負った女の子が二人じゃんよ、そこら辺にいたナースに任せてある!」

冥土帰し「……見た所、キミもかなり疲弊してるみたいだね?」

黄泉川「その二人を担いで走って来たからじゃん……それに、私にはまだ……ッ」ギリッ

冥土帰し(フム……)

黄泉川「まだ……戦いの場に置いて来ちまってるヤツが残ってるじゃんよ……っ!!」





滝壺(……空が……割れた……)


653 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:13:32.09 ID:93wkW1KAO






    オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ・ ・ ・ ・


一方通行「………」

垣根「」ドクドク…

一方通行「……あばよ三下、俺の勝ちだ」

垣根「」

一方通行「決勝進出のチケットは……この俺が戴くぜ」ザッ


    ザッ、ザッ、ザッ、ザッザッザッザッ…………


一方通行(……まァ、善人にやられるよりかは無様じゃねェだろ)ザッザッ


    「―――……ま、て」


一方通行「っ」ピクッ



654 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:14:42.39 ID:93wkW1KAO



垣根「……待って、くれ……っ」ゼーゼー


一方通行「……チッ」

垣根「まだ、終わって……俺、は……」

一方通行「……もォやめろ」

垣根「ぇ……やめろ、って……?」

一方通行「勝負は着いてンだよ」

垣根「……はは……何、言って……だよ」ググ…

一方通行「………」

垣根「……聞こえねーよ」ハァ…ハァ

一方通行「……もォ、やめ―――」


垣根「聞っこえねぇ……つっっッてんだろぉぉがよォおおおおッッ!!!!」



655 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:16:39.33 ID:93wkW1KAO
一方通行「っ……!?」

垣根「ンだよっ……何を言葉で解決しようとしてんだぁぁ悪党ッ!!? 違うだろうが、そんなのは……ッ!!」ギリッ


―――『「悪」を潰したいなら、テメェも徹底した「悪」になれ』―――


垣根「そん、なのはっ……俺達のやり方じゃあねぇだろうがよォ……ッッ!!?」

一方通行(……そォか)


―――『言っておくがな……アイツらが本気になれば、こんな程度じゃ済まねぇぞ』―――


一方通行(何であの時気付かなかった……コイツがあンな台詞を吐けるって事ァ、コイツは今までにその徹底的なまでの『嫌がらせ』を学園都市から受けて来たってェ話になる)

垣根「はーっ……はーっ……―――うぐっ!?」ヨロ…ッ


…………べしゃっっ



656 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:18:36.15 ID:93wkW1KAO
一方通行(俺だってコイツと同じになってたかもしれねェのか……? あの日、打ち止めを救えなければ)

垣根「げぼッ!!」ビクッ
(ち、血が……止まらね……!)


一方通行(風紀委員に……なっていなければ……―――)


垣根「ぅ……く、そぉ……っ!!」ドクドク…
(動け……動けよ脚! 止まれよ、血ィ……ッ!!)

一方通行「……垣根……」

垣根「ぐはっ!? ぐあ゛っ……ァ……ッ!!」ゲホッゲホッ
(何故だ……動いてくれ……! 俺の『未元物質』……ッ!!)

一方通行「……動くなよ馬鹿野郎、マジで死ぬぞ」


垣根「ぐ……が、ぁ……ッ! ちくしょう、ちくしょう……ちく、しょうがぁ……っ!!」



657 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:20:47.22 ID:93wkW1KAO
一方通行「……悲劇の使い道は色々だ、胸に抱えるもよし、語って聞かせるもよし、人生の指針にするも良し……」

垣根「はぁ……! はぁ……!」

一方通行「だがな……フザけンじゃねーぞ、イカれるなら一人でやれや」

垣根「ッ……!」ギリッ

一方通行「どれ程大層な理由を並べた所で、クソガキや眼鏡先輩……ババァに初春さン、無関係なアイツらまで巻き込ンで良い理由にはならねェンだよ」

垣根「うッ……上から説教垂れてんじゃねぇよっっ!! 俺だって、俺だって……俺だってなぁ……っ!!」

一方通行「………」

垣根「……ちくしょう……情けねぇぜクソっ……だから気に入らなかったんだこんなやり方……! この俺が……垣根帝督ともあろう者が……ッ!!」


―――『久しぶりに表の人間と接したからって、変な気を起こしちゃダメよ? バカはそうやって失敗するんだから』―――


垣根「白井、初春……! あのガキ共を始末するのに、一瞬……躊躇した……!!」

一方通行「オマエ……」

垣根「うる、っせぇんだよ……!! テメェも心理定規も、あのヤブ医者も……地獄も味わった事ねぇ分際で、どいつもこいつも知った口を利きやがる……ッ!」ボタボタ…

垣根「テメェらに……俺の何が分かるってんだよおぉっ……!!」


658 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:24:01.08 ID:93wkW1KAO
一方通行「………」


    「……俺とオマエは、似た者同士じゃなかったのかよ」


垣根「づ……ッ!?」

一方通行「『絶対能力進化実験』ってなァ正にイカれた実験だった……二万人の『妹達』を二万通りの戦場にて二万回殺害する……俺がそれを成した時、初めてLv6へと到達する」

垣根「っ……!? に、二万……だと……?」
(桁違いじゃねぇか……っ!)

一方通行「俺は実験が凍結するまでの間、半数以上の『妹達』をブチ殺してる……救えねェって、死ぬ為の命だって決め付けてな」


659 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:28:27.26 ID:93wkW1KAO
一方通行「だが……違った、アイツらにだって一人一人命があって……俺が早くに手を伸ばしてりゃ俺もアイツらも、変われる可能性が少なからずあったハズだ」

垣根「……成る程な、昨日ファミレスで言ってたのは……ぐっ、そういう……事かよ」

一方通行「……つってもな、後悔ってなァいつもいつも後出しだ……だから俺ァ、少しでも救いを求めてるヤツは片っ端から救うと決めた」

一方通行「『アイテム』の絹旗も、路地裏の『猟犬部隊』も……善人も悪人も関係ねェ、どれだけ暗い底にいよォが……必ずそこから連れ戻してみせる」

垣根「………」

一方通行「………」

垣根「己の過ちに気付いた悪人が……罪滅ぼしの為に、善人に近付く為に奔走する……か」

垣根「……良い話だ、感動的だな」


    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


垣根「立派じゃねぇか……カッコイイじゃねぇかよ、だったら……―――テメェはずっと、そうしてろっっ!!!」


垣根「だがな、俺はテメェと違って守るモノなんてねぇッ!! 守る必要もねぇ……っ! 俺が守りたかったモノは、もう……ヤツらに……ッ!!」ギリッ


垣根「学園都市に……全てッ……壊されている……っっ!!!」



660 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:32:07.24 ID:93wkW1KAO
一方通行「……っ」

垣根「だからっ……だから俺がやらなきゃいけねぇんだろうが!!! 俺みてぇなクソ野郎を、これ以上生み出さない為にも……っ!!」

垣根「今までヤツの身勝手な計画の礎となり、死んで行った者達の為にも……! 俺みてぇな、失うモノも何もねぇ野郎がやらなきゃいけねぇんじゃねぇのかよッッ!!?」

一方通行「………」

垣根「はぁっ……! はぁっ……!」

一方通行「……そォだな、そォいう結論だってアリなのかもしれねェ」

垣根「なに……?」

一方通行「オマエのは無関係な人間を大勢巻き込むやり方だ……俺はソイツが許せなかっただけだ、オマエの信念まで否定する気はねェよ」

垣根「………」

一方通行「オマエの人生だ、オマエが決めろ……だがな、これだけは分かっとけ」

一方通行「……オマエは俺程に人を殺してなければ……クソッタレな悪党でもねェって事をな」

垣根「……っ」

一方通行「……じゃあな」ザッ

垣根(……違う)


    ザッ、ザッ、ザッ、ザッザッザッザッ…………


垣根(違う……俺、は……―――)


    デンワダヨー、デンワダヨーッテミサカハミサカハツタエテミタリー♪



661 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:34:38.43 ID:93wkW1KAO
一方通行「……っと」ゴソゴソ
(誰だ……眼鏡先輩か?)


    デンワダヨー、デンワダヨーッテミサカハミサカハツタエテミタリー♪


一方通行「……ッ」ピタッ


    デンワダヨー、デンワダヨーッテミサカハミサカハツタエテミタリー♪


一方通行「………」

垣根「クソ……るっせーんだよ……さっさと出ろボケ」ゲホゲホ
(傷口に響く……)

一方通行(……非通知設定だと?)ゾク…


    デンワダヨー、デンワダヨーッテミサカハミサカハツタエテミタリー♪


一方通行(一体誰が……? いや、まさか……)

一方通行(そンな……ハズは……)


    デンワダヨー、デンワダヨーッテミサカハミサカハ―――ピッッ


一方通行「………」


    『一方……通行……?』

一方通行「………」


    『痛いよ、助けて』



662 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:37:43.51 ID:93wkW1KAO
一方通行「………」


    『ゴメンなさい……ミサカね、カラダの色んなトコ……磨り潰されちゃったよってミサカは……ププっ、み、ミサ……ひゃはッ』


一方通行「……き、はら」


木原『イィイイイイイエエエエエエエッッス!!! 木ィィィィィィ原クンでえええええええええっっす!!!! いょおーうセロリちゃん! 聞こえてますかーってアマタはアマタはヒャーッハッハァ!!』


一方通行「………」

木原『……あぁ〜ん? 反応薄っすいねぇーゴミカスが、ある程度は予想してましたァ〜ってかぁ? 分かってんのかテメェ、今木原くンの機嫌損ねると可愛い可愛い打ち止めちゃそが挽き肉になっちまうくらいはご理解戴けてンだろォ〜?』

一方通行「………」

木原『あー違った……悔しすぎて言葉が出ねぇってやつか、失礼失礼ふひゃひゃひゃひゃ!!』

一方通行「打ち止めをどォした」


663 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:40:52.22 ID:93wkW1KAO
木原『はははッ! そうそうそれにしてもスゲぇのよこのガキぃ、頭ン中にウィルス中出しした瞬間イッちまったみてぇに身体ァガクガク言わせやがってよぉー? ……あーそうだ、ムービー撮って送ってやっからちょい待ってろよな、えーと―――』

一方通行「……ッ」ブチブチッ

木原『ん? あうあうあー怒っちゃったの一通くぅん、そんじゃも一つハッピーなお知らせだ……そー言やぁこのガキ引っ捕らえる時に眼鏡のネェちゃんが邪魔して来やがったんだけどよー?』

一方通行(眼鏡先輩か……!?)

木原『確か風紀委員の腕章着けてたかなぁー? あーあーアイツはテメェの上司かぎゃはははははは!!! 残念だが、あんだけの数の「猟犬部隊」が相手じゃ流石の風紀委員でも歯が立たねぇよ!!』

木原『ウチの第弐班はなァ、木原くンもドン引きレベルのムッツリ変態ブロウクン集団だ!! 結構イイ身体付きしてやがったから今頃脳の髄までしゃぶり尽くされてっかもしんねぇなあァァ!!?』

一方通行「……コロス」

木原『オーケーオーケー、是非そうしろ……だが、まぁテメェが俺に辿り着く前に……』


    「一方……通行……」


一方通行「―――ッッ!!?」ゾワッ


664 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:43:08.60 ID:93wkW1KAO
木原『まだ正気を保てれたらの話なんだがなああああァァっっ!!? ぎゃはははははははははははぃひひひひはひははははははッッ!!!!』

垣根(……っ、アイツは……)


番外個体「ひゃ、ひゃ……!? み、見いぃ〜つけたぁ〜っ♪」ヨロヨロ…


一方通行「ワースト……―――!?」ハッ

番外個体「うひ、ひひひひ……一方、通行ァァ……!」グイッ


…………ドサッッ


絹旗「」グッタリ

垣根(絹旗……最愛……生きてるのか、既に死んでいるのか……)

一方通行「絹……っ!」

番外個体「『暗闇の五月計画』って言ってたかな、アナタの演算パターンを植え付けられたって……木原サンがミサカに昔話してくれたよん?」

絹旗「」

番外個体「でもさァ……木原サンは随分嘆いてたんだよ、『わざわざ俺が開発してやってんのに、Lv4止まりの才能のねェ クズ ばかりしかいなかった』って♪」

一方通行「オマエだってLv4じゃねェのか……!」

番外個体「ミサカもコイツらと同様のクズだって言いたいのかなぁ……やめてよね、ミサカは生まれたてからLv4なんだよ?」


665 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:46:14.73 ID:93wkW1KAO
番外個体「分かるよね、ミサカはまだまだ発展途上……木原サンが着いててくれればミサカはもっと強くなれるんだ!! それこそオリジナルをも凌駕出来るぐらいにねぇッ!?」

一方通行「利用されてるだけだって、分からねェのか!!?」

番外個体「利用? それってサイコーじゃん!! 木原サンの幸せはミサカの幸せ、木原サンはミサカに生きる幸せも教えてくれた!」

一方通行「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」ブルブル…

垣根「……話すだけ無駄だ、コイツの頭ン中は木原色に染まってやがる」

番外個体「あーそうだそうだ……でもコイツ、感情が高ぶると何かアナタに似ちゃうみたいでさぁ……喋れなくなるぐらい痛め付けるのには余り苦労しなかったよん?」グリグリ

絹旗「」

番外個体「ひゃひゃっ!! こんな風に……―――ねぇッ!!?」バチッ!


    バァアリバリバリバリバリイィッッ!!!!


絹旗「うあああああああああああああっっっ!!!!」

番外個体「アっっッハハハハハハハハハハハハハHAHAHAHA―――!!!」ゲラゲラゲラ


…………ガシイィッッ!!


番外個体「……っ、はァ?」ギョロッ


666 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:50:42.16 ID:93wkW1KAO
一方通行「いい加減にしろよ……っ!!」ギシ…ッ

番外個体「……痛いなぁ、腕放してよ……どうせミサカを殺す気力も無い癖にさァ」バッ

一方通行「………」

番外個体「……ブザマだよねぇ第一位、さっさと気に入らないミサカなんて殺しちゃえば良いのに……まぁ出来るわけないよね、自分でつまんないルールなんて作っちゃったからミサカを斃すどころか傷一つ付けられない! それやっちゃったら今までの努力が全部水の泡になっちゃうんだもん!!」

一方通行「……ッ!」ギリッ

番外個体「おやおやおやーん? もしかしちゃったりしてミサカの事も守ってあげているとかって考えてるつもり? ……誰も頼んでないっつーの、そもそも一万人以上も殺しておいて、それでチャラになるってのが既に傲慢なんだよ!!」

一方通行「ぐ……ッ!?」

番外個体「くっだらないルールなんてさっさと破って自滅しちゃえば良いのにさァ……これじゃ何重にも掛けてミサカが対策をして来たのは余計だったかにゃーん?」ニヤニヤ


667 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:55:01.18 ID:93wkW1KAO
一方通行「……アイツらはどォした」

番外個体「は?」

一方通行「絹旗とオマエの他に……アイツらもいたハズだ……っ!」

番外個体「あー……あの死に損ない達かな、大丈夫だよ安心して! ミサカはアナタを殺した後に、意地でもアナタの仲間を捜し出して全員殺す!! ……まぁでも、ミサカ以外の『猟犬部隊』に既に狩り殺されてるかもしんないけどねぇッ!!?」


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


番外個体「どっちにしろアナタの心は此処で死ぬ! 人格が粉々になるまで遊んであげるから……―――存分に楽しんでよッ!!!」ヒュッ


    ズ ド ッ ッ ! ! !


一方通行「おぐ……ッ!?」ミシ…ッ


番外個体「……どうかな? 今のがミサカの対策その一……―――『木原流喧嘩空手』」ニヤリ



668 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/30(金) 23:59:01.59 ID:93wkW1KAO
一方通行「ぐ、オェ……ッ!」ガクガクッ
(鳩尾にッ……は、吐くな……っ!)

番外個体「んー……今の足刀、木原サンに比べたらまだまだキレが悪いかなぁ? ……でも実戦は初めてだから仕方ないよね☆」テヘ

垣根(……何、やってんだか……)ハァ…ハァ

番外個体「さぁどうするの? アナタもこのまま黙ってミサカにボコボコにされちゃうの? ぎゃはは、ぎゃはははは!!」

一方通行「な、ぜ……」プルプル…

番外個体「ンん?」

一方通行「何故、そこまでっ……木原数多に心酔する……ッ!?」

番外個体「……当然じゃん」

一方通行「……!?」ゲホッゲホッ


669 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:01:36.57 ID:s5YgxaOAO
番外個体「木原サンはミサカに命を与えてくれた……それだけじゃない、さらに生きる目的も、楽しさだって教えてくれた」

番外個体「ただ笑いながら殺しまくってた誰かさんとは違う……今まで作られては死ぬしかなかったミサカに! 木原サンは優しくしてくれたんだっ!!」

一方通行(『妹達』にとっての幸せだと……? だったら俺は……)

番外個体「ミサカにとって木原サンは絶対……肉親よりも、恋人よりも!! そうだよ、ミサカは……木原サンの為なら……」

一方通行(俺は……―――!!)





番外個体「……死ねる」





    『よくぞ言った、番外個体』





    バ ツ ン ッ ッ ! ! !






670 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:04:29.03 ID:s5YgxaOAO
一方通行「……は?」


番外個体「は、え……木原、サ……」プシュウゥゥ…


垣根(首元が……炸裂した……?)


…………ブシュッ!! バチュッ! バシュッッ!!!


番外個体「あぁっあ!? う゛ぁっ!! いやっ!!」

垣根(体内に自爆装置を仕込まれているのか……!?)


…………ブヂイィィッッ!!!


番外個体「い゛い゛い゛や あ゛あ゛あ゛あ あ あ あああああああああああッッッ!!!!」


一方通行「ふ、フザけンじゃ……フザケてンじゃねェェェぞォおおおおおおおおおおおおッッ!!!」



671 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:07:38.77 ID:s5YgxaOAO
番外個体「あ゛あ゛あ゛あ゛っ っ!! 痛い! 痛いよ!! 助けて、助ケテ……!!!」ブシュウゥゥ…!

一方通行(木原は最初からコイツを殺すつもりだった……俺がコイツを斃そうが救おうが、アイツにはまるで関係無かった……!!)

番外個体「あ゛……あぁ……!!」ボタボタ…

一方通行(俺の精神だけ……メチャクチャにできれば―――!!)


    「……アナタの、せいだ」


一方通行「っ!?」ビクッ

番外個体「アナタのせいだ、アナタのせいだっ!! アナタのせいだぁぁッ!!! ミサカはアナタを殺す為に生み出された! 別に生まれたくもなかったのに……無理矢理に生み出されてしまったぁ……っ!!」

一方通行「お、俺……の……!?」ガタガタ…

番外個体「最終信号からの信号を遮断する為に、皮膚を切り開いて得体の知れない『シート』や『セレクター』を山ほど埋め込まれた! アナタさえ……アナタさえいなければ!! こんな事にはならなかっ―――ァ゛ッッ !?」ビクッ!


    ブシャァアアアアアアッッ!!!


番外個体「ぎゃァァああっあああああッッ!!!」ガクガクガクッ



672 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:11:24.83 ID:s5YgxaOAO
一方通行(やめろ……コイツの話に耳を貸すな! 演算に集中しろ!! 血流を操作しなけりゃコイツは……コイツは……―――!)

番外個体「な、なのに……どうして……!? 意味が分からないよぉ……! 木原サンはそんなミサカに優しくしてくれたのに、バイクの後ろに乗せてくれたり……色んな場所に、色んな話に……色々……色々色々……っ!!」

番外個体「こッ、こんな事になるなら……生まれたくなんて、なか……た……!!」

一方通行「……やめ、ろ……!」

番外個体「がふっ! かはぐふっ!! ぎばっ、ぎはは……!!!」


一方通行「頼む……やめてくれェえええええええええええええええッッ!!!!」


番外個体「ぎゃハハハハはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははァァァ―――ッッ!!!!」


    ボ ン ッ ッ ! ! !


番外個体「―――っか……あ゛……!?」

一方通行「あ……」


番外個体「ぅ……〜〜ッッ、っ……!!」ガクガクッ


垣根「……っ」


番外個体「―――……っ」パタッ


一方通行「………」

番外個体「」ドクドク…

一方通行「……血が……」

垣根「……やめろ」


673 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:13:12.42 ID:s5YgxaOAO
番外個体「」ビクッビクン

一方通行「……『ベクトル操作』が……」

垣根「もうやめろ……分かんねぇのか……!? ソイツはもう……!!」

一方通行「……え?」


垣根「もう……とっっッくに死んじまってんだよぉッッ!!!」


一方通行「死……?」

垣根「……はは」ヒクッ

一方通行「………」

垣根「……どれだけ暗い世界にいようが、どれだけ深い世界にいようが……必ずそこから連れ戻す……だと?」

番外個体「」

一方通行「ミサカ……」


垣根「……何だぁ、それ」



674 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:15:19.57 ID:s5YgxaOAO



―――『ミサカは、アナタに殺される為だけに造られた 実験動物 です』―――


垣根「出来るわけねぇだろうが……そんな簡単なわけねぇだろうがっ!! これが俺達の世界だ……! 闇と絶望の広がる果てだぁッ!!!」


―――『「妹達」だって生きてるんだぞ!! 精一杯生きて……努力してるヤツが……っ! どうしてテメェみたいな野郎の食い物にされなきゃいけねぇんだよッッ!!?』―――


垣根「やっぱりテメェは俺と同じだ!! 誰も、何も……守れやしない……ッ!!」


一方通行「ぐ、うゥ……う……!!」ブルブル…


垣根「これからも沢山の人が死ぬ……俺達みてぇな人間に殺されるっっ!!! ……なぁ、そうだろ一方通行!? 今までだって……こんな風に……!!」


―――『他の誰でもないこのミサカが死ぬ事で、涙を流す人もいるんだって教えてもらった……だからもう、ミサカは死なない』―――


垣根「大勢の人間を……その手で死なせて来たんだろうがあああああああッッ!!!!」


―――『……これ以上は、一人だって死んでやる事は出来ない』―――


…………ドクンッッ!!!



    「オ゛オ゛オ オ お おおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!」



    ゴ ッ ッ バァアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!




675 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [saga]:2011/12/31(土) 00:17:39.06 ID:s5YgxaOAO
    次 回 予 告



私達は『置き去り(チャイルドエラー)』


    「両親に捨てられちゃうような私達ってさ、結局何の為に生まれて来たんだろーって話なわけ」


親に見放され


    「そうですか? 私はこの名前……超が付く程大っ嫌いですけどね」


何もかも失って


    「ごめんね、皆といると何だか安心しちゃって」


この街に捨て去られた…………無様で汚ったない野良猫達なのさ


    「―――ようこそ、『アイテム』へ」


―――次回、『真っ赤な誓い』








    「……何だよ、その力は」


    「甘えた事言ってんじゃねぇよ……お前は今まで自分の大切なモノを、全部自分で壊して来ただけだ!!」


    「テメーは一体……何なんだ……ッ!!?」


    「分かんねぇさ……ただ『気に入らない』って理由だけで、自分の友達までブッ殺しちまうような根性無しにはな」



676 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 00:24:55.50 ID:s5YgxaOAO
投下終了

次回は『アイテム』パートです
それまでの繋ぎにアンチ一方通行の方もそうでない方も、>>1の短編過去作

一方通行「妹達だって生きてンだぞ…?」

を読んでみるのも良いかもしれません
この作品に続いてるってわけでもないので気軽に読んでください



番外個体の声は松本梨花さんでも良いんじゃないか―――って番外個体ォォォォォォォォォォォッ!!?


677 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 01:13:02.67 ID:5cQAuXBr0
アレ書いたのアンタだったのかwwwwww
好きだったぜ乙

679 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 22:28:28.39 ID:uHhmqSG5o
根性ということはあいつがくるのか

680 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/02(月) 03:16:27.08 ID:7ixGfikAO
一方通行「心が折れそうだ…」

え、フレンダ脂肪?

682 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 10:42:26.09 ID:HT0kj85n0
いちおつ
垣根が裏主人公すぎて大好きだ。ありがとうございます。
そして番外固体ェ

685 :以下、あけまして [sage]:2012/01/03(火) 09:19:28.07 ID:iw5EZUx6o


番外個体が本来の役割を果たしてしまったか
一方通行大丈夫かねえ

692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:22:21.39 ID:3O5WAfWAO
―――いつかの時、何処かの場所



    ザアアアァァァァ…………


    「ケーンパッ、ケーンパッ、ケーンケンパッ♪」


    「やめなさいってばフレメア……風邪ひいちゃうでしょ」


フレメア「変わらないよ、大体もうびしょ濡れだもん」パシャパシャ


    「なっはは……そりゃ確かに言えてるかもね」


フレメア「大体お姉ちゃん、パパとママは?」


    「………」


フレメア「……フレンダお姉ちゃん?」

フレンダ「ん……大丈夫よフレメア、此処はジャパニーズ……学園都市って言ってね、超能力のお勉強が出来る街なわけよ」


693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:23:52.15 ID:3O5WAfWAO
フレメア「がくえんとし?」

フレンダ「そ、結局パパとママは私達を此処に入学させてくれたわけで―――」


フレメア「大体お姉ちゃん、最初旅行って言ってなかったっけ?」


フレンダ「ギクっ!!」

フレメア「大体ゲート通る時に恐いオジサンに追い掛けられちゃったし」

フレンダ「うぅっ……け、結局何かの手違いだったわけよ!! 子供は細かい事気にしないのっ!」

フレメア「……はぁ〜い」パシャパシャ


    ぐぎゅるるるるるるる…………


フレメア「……大体、お腹すいたかも」

フレンダ「うん……私も」


694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:25:04.81 ID:3O5WAfWAO






…………ザリッッ


    「コイツらかな? 外部から不正侵入し腐った二人組ってのは」


    「どー思う麦野ーっ」


麦野「ちょっと待ってよ、今制御役に確認取るから」ピッピッ


    「にしても汚ったないねー……まるでボロ雑巾じゃん」


    「もー死んでんじゃないの?」


    「抱き合って死ぬって? アッひゃひゃ、何それ映画みたーい!」


    「こーいうの何て言うんだっけ……えー、確か『置き去り』?」


麦野「……ッ」ピクッ



695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:26:48.00 ID:3O5WAfWAO



    「何言ってんのさ、『置き去り』ってのは大人に捨てられた可哀想なヤツらの事を言うんでしょ」


    「どーだって良いよ、同じゴミに変わりはないんだしさ」


    「アッひゃひゃ言えてるー!」


    「ねぇねぇ麦野ー、コイツら殺しちゃっても別に構わないよね?」


    「どーせ放っといてもスキルアウトにレイプされるだけだ―――ァ゛ッッ!!?」


    ズバァアアアアアアアアアアッッッ!!!!


    「む、麦……野……っ!?」


麦野「るっせーなァ……誰がゴミだ、だーれーがーっ」


    「なっ……何してやがんだテメェェェええええええええッッ!!!」


    ド ッ ッ ッ ! ! !


麦野「……私がゴミなら……テメーらは全員燃えカスだ」



696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:28:02.25 ID:3O5WAfWAO



    トゥルルルル…………トゥルルルル…………カチャ


    『ふあぁ……う〜ん』


麦野「………」


制御役『むにゅむにゅ……やっほー、どーしたどーした任務完了?』


麦野「……テメー、今絶対寝てただろ」

制御役『うるさいばか、誰のせいで毎日寝不足だと思ってんのよこいつときたらっ』

麦野「それが思ったより侵入者ってのがガチで手強くってさー? 油断してたら二人も戦死しちゃったーっ」

制御役『……二人も?』

麦野「うん」

制御役『……フゥ』

麦野「?」


制御役『お前も死ねぇぇええええええッッ!!! まァァァた殺りやがったかこいつときたらーっっ!!』


麦野「ぐっ!」


697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:29:55.56 ID:3O5WAfWAO
制御役『バカたれバカたれこいつときたらっ!! アンタが「アイテム」に来てからウチの死亡率だけが他を圧倒して寄せ付けないんだけどーっ!!?』

麦野「だったらもう少し賢い連中を回しなよ、一々私の勘に障らないような純情なる下僕をさぁ?」

制御役『ファァァァッック!! ファックファックファァァァァァックゥあァ!!! 覚えてろ小娘! いつかその小生意気な面ァ精液まみれにしてウットリしてるトコ写メに収めてバラ撒いてやるからなァーッ!!』


    ブチッッ、ツー、ツー、ツー…………


麦野(アンタも女でしょーが……ってツッコミはナシなのかしら?)

麦野「……さて、っと」パタン


699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:32:37.20 ID:3O5WAfWAO



    カツ、コツ、カツ、カツ カツ カツ カツ…………


フレンダ「ぅ……だ、誰……?」

麦野「……ありゃ、日本語でオッケーだった?」

フレンダ「今のが……超、能力……?」

麦野「まぁ黙りな、質問するのはこっちだよ……アンタが答えんのはただ一つ、『イエス』の返事か……それとも『ノー』か、それだけだ」

フレンダ「………」

麦野「私達みたいなヤツらにとっちゃ、この世界で生き延びるのは想像以上に過酷でねェ……?」


700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:34:08.77 ID:3O5WAfWAO
麦野「消えても誰も困らない、考えようともしない……テメーの居場所はテメーで掴む、それが出来なきゃ待っているのは死、死、死……それでも生きたいなら―――」


フレンダ「yes.」


麦野「っ……早いわね」

フレンダ「ハハ、何惚けてんのよ……目の前で 三人 殺しといて、席まで作ってくれてるのに……思ってたよりクレイジーで随分とデンジャラスなのね、学園都市ってのは」

麦野「ウラギリボウリョクコロシアイ……アンタが見たのはほんの一部よ、まだまだクライマックスには程遠いけど?」

フレンダ「……構わない、死体を見るのは昔から慣れてる……それに」

麦野「それに?」

フレンダ「『生きる』って選択肢が他に無いなら……結局、それに従うしかないってわけよ」

麦野「……フ、言うじゃない……ホラ立てる?」スッ


    ザアアアァァァァ…………


    「―――……ようこそ、『アイテム』へ」




701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:36:39.17 ID:3O5WAfWAO



フレンダ「す……スゴい……」
(これが本当に……私……?)

麦野「どーよ終わった? 偉大なるショッカーの改造手術は」ヒョコ

フレンダ「麦野……麦野っ! 見てよ、あんなに大きかった傷痕や痣が一つ残らず消えてるの……!!」

麦野「あぁ、それが学園都市の美容技術だよ……女なら死ぬ時だって綺麗でありたいだろ―――っておいコラ!? 全裸で抱き付くんじゃねぇっ!!」

フレンダ「てへへ……うん、でもこの特殊メイク……結局水には弱いのよね」ショボン

麦野「補修してるだけで治癒したワケじゃないからねぇ……汗はかかないし毛穴も常に変化しない、気温で肌の色は変わらないし鳥肌も立たない……やっぱ長時間通常の環境にいると違和感は出るわよ」

フレンダ「あ〜ぁざーんねんっ、一度で良いから海やプールってのに行ってみたかったわけだけど……仕方ないか」

麦野「何だアンタ、そんな経験も無いの?」


702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:37:26.55 ID:3O5WAfWAO
フレンダ「にゃはは……一応実家に豪勢な室内プールってのはあったんだけどさ、何しろこんな醜い身体だし……友達だっていなかったし、結局楽しくなんてなかったわけよ」

麦野「……ふーん」

フレンダ「でも良いの、ありがとう麦野……今はこれだけで充分嬉しいっ!」ニコッ

麦野「……ま、一応耐水コーティング剤ってのもあるんだけどねー……?」

フレンダ「ほ、本当っ!!?」

麦野「一回の使用でニ八〇〇〇円になりまーす♪」チャリーン

フレンダ「高っけ!? メチャクチャ高っけ!!! 貯金ゼロよ!? 今の私、お財布に結局小銭しか入ってないわけだけど!!」

麦野「だったら結果を出して必死に稼ぐ事だね、特殊メイクだけでも馬鹿にならない値段なんだから」


703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:39:51.77 ID:3O5WAfWAO



麦野「初仕事、無事に生還オメデトウ……中々動けるじゃない、それじゃ自己紹介してもらおうかしら?」

絹旗「……はぁ、自己紹介ってのはフツー超初対面の時にするモンじゃないですかね?」

麦野「すぐ死ぬ雑魚の名前なんざァ、覚えても頭のHDの容量が無駄になるだけとは思わない?」

絹旗「成る程……それは超画期的なシステムですね」

フレンダ「こんな事言ってるけど、麦野ってば結局優しいわけよ? 気前も良いし」

麦野「ちっ、フーレーンーダぁー……要らない発言はしなくて宜しい」

絹旗「では改めまして……コホン、絹旗最愛です、能力名はLv4の『窒素装甲』」


704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:41:59.12 ID:3O5WAfWAO
フレンダ「Lv4? うへー……こりゃまたスッゴい後輩が出来ちゃったわけよ」

絹旗「そんな事ないですよ、麦野さんに比べたら私なんて超霞んでしまいますし」

麦野「へぇ、分かってるじゃない……それよりその『麦野さん』ってのやめなよね、堅いと私自身やりにくいし……あ、『麦野サマ』なら別に構わないけ―――」

絹旗「リーダー命令ですね? 超把握しました、それでは麦野にフレンダ……くたばるまでの間ですが、宜しくお願いします」ペコリ

フレンダ「ちちちちょっと! 麦野は良いかもしんないけど何で私までっ!?」

絹旗「はぁ、そりゃだってフレンダは明らかに私より実力下じゃないですか?」


フレンダ「っっ!!?」


絹旗「初陣の私にフォロー入れられるとか爆破で退路を塞ぐとか、結果一人死なせちゃってるじゃないですか……肝心な所で超使えませんし、敬う必要は超皆無だと勝手に判断しました」

麦野「アッハッハッハッハ!!!」

フレンダ「ち、ちょっと麦野聞いた!? この子のドギツいハバネロ言語っ!! 可愛い顔と名前してる癖に、言葉の暴力があり得なくヒドいんだけど!!?」


705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:43:46.79 ID:3O5WAfWAO
絹旗「名前……ですか、私はこの名前……超が付く程大っっ嫌いですけどね」

フレンダ「……へ?」

絹旗「最愛、最悪……フザけてンですよ、今まで一度ですら愛してくれた事なンて無い癖に……ッ」チッ

フレンダ「き、絹旗……っ!? 怖い! 急に眼が怖いって!!」

麦野「……あぁ、そう言やぁ書類に書いてあったわね……アンタ、『暗闇の五月計画』の生き残りだったか」

絹旗「……っ」

フレンダ「暗闇の……な、何て?」

麦野「まぁ詳しくは『書庫』でググるなりヤフるなりしなさいよ、機密レベルがA級だからアンタのウデで突破できるかは知らないけどね」

絹旗「………」

フレンダ「ふ〜ん……別に良いや、メンドーだし」


706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:45:02.53 ID:3O5WAfWAO



滝壺「……滝壺理后、Lv4の『能力追跡』」

フレンダ「………」

絹旗「………」

滝壺「………」


滝壺「よろしくね」


フレンダ(……緩い)

絹旗(超ポケーっとしてて超緩いですね)

麦野「まぁ良いわ……んじゃあ滝壺、早速さっきアンタが使ってた『体晶』の話なんだけど―――」


滝壺「……z」


麦野「……っ」ヒクッ

フレンダ(寝とるーっ!? 寝とるよこの子ーっ!!?)

絹旗(いやーもう何て言うか超ドンマイですね、麦野に確殺される道をわざわざ自分で選ぶとは……こういう人を超大物ってんですか?)


707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:46:54.43 ID:3O5WAfWAO



    スパアアァァァァン!!!!


滝壺「痛い」

麦野「ホラ起きな、次寝たら燃やすわよ」

フレンダ(……あり?)

絹旗(どういう事でしょうか、まさかスリッパでツッコまれるだけで済むなんて……)

滝壺「ごめんね、皆といると何だか安心しちゃって」

絹旗「安心……? 何言ってんです、超意味が分からないですよ」

滝壺「だって皆、私と似てる感じがしたから」

絹旗「え……?」

麦野「『暴走能力の法則解析用誘爆実験』……」

フレンダ「暴走能力の……な、何て?」

絹旗「……フレンダ、そろそろ自分でググる努力をしてください」


708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:48:43.92 ID:3O5WAfWAO
麦野「わざと暴走状態を引き起こして能力の運用レベルを底上げするってェ実験だよ、見た目からしてヤバそうな白い粉……『体晶』を使ってね」

フレンダ「でも暴走って……ヤバくない? ヘタしたら結局死んじゃったりとかするんじゃ……」

麦野「その為の『置き去り』さ」

フレンダ「あ、成る程ね……って事は滝壺も『置き去り』なんだ?」

滝壺「うん」コクリ

絹旗「何なんですか、どうして『アイテム』はこうも捨て子ばかりで編成されて……」

フレンダ「結局、それが制御役の狙いってわけ」

絹旗「はい?」

フレンダ「アレを見なさい絹旗ちゃん」ビシッ


麦野(チッ、あのヤロー……味な真似をしやがって……ッ)ブツブツ


フレンダ「滝壺がスリッパだけで済んだのもそーいう事、結局麦野は私達みたいな同類には甘いってわけなのよん♪」


709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:49:37.08 ID:3O5WAfWAO
絹旗「へぇ……あの制御役も超使えないとは思ってましたけど、少しは『アイテム』を制御しようという努力はしてたんで―――」

制御役『………』

絹旗「……っ」ピタッ


制御役『……^^』←


絹旗「!!」

フレンダ(あ、聞かれてた)

制御役『こ、こいつときたら……ちょっと自分が仕事出来るからって頭に乗ってんじゃないの……ねぇ?』

フレンダ「うんうん、私も結局そう思うわけよ」

絹旗「え、えぇ……!? そ、そんな事ないですよ、制御役さんにはいつもいつも頭が超上がりませんし……」エヘヘ

制御役『いや〜んもぅ、こいつときたらっ! 減給だばーかばーか貧乳娘がっ!!』

絹旗「」

フレンダ「」


710 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:51:35.55 ID:3O5WAfWAO



フレンダ「……滝壺は昔の事を余り覚えてないの?」

滝壺「うん」コクリ

絹旗「『体晶』の使いすぎってのはやっぱ超ヤバいんですね、ショックで記憶障害まで起こっちゃうんですか」

滝壺「でも今はこれが普通だから……親の顔だって、良く覚えてないし」

絹旗「滝壺さん」

滝壺「?」


絹旗「……『体晶』、貸してください」ズイッ


滝壺「うん、良いよ」スッ


711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:53:56.59 ID:3O5WAfWAO
絹旗「へ、へへ……これさえ吸えば私も―――」パサパサ

フレンダ「ち、ちょっ!? 早まってんじゃないわよ絹旗バカ!!」グイグイ

絹旗「良いんですっ! 超良いんですよ、こんな記憶なんて綺麗さっぱり消えちゃえばーっ!!」ギャーギャー


    ゴ ン ッ ッ ! ! !


フレ・絹「「あ痛あああああぁーっっ!!?」」


麦野「やっかましいのよアンタらはねぇ……私のお昼寝タイムを邪魔すんじゃねーっつの」

滝壺「むぎの」

麦野「アンタもアンタよ滝壺、やっぱり『体晶』は私が管理するわ……ホラ、渡しなさい」パシッ

フレンダ「うぐぐ……!」ズキズキ

絹旗「あうぅぅ……><」ヒリヒリ

滝壺「大丈夫?」ツンツン


712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:55:22.17 ID:3O5WAfWAO
麦野「ったく……『仏の顔も三度』って言うけどさ、麦ちゃんの顔は二度も無いからね」ゴロン

フレ・絹「(超)反省してま〜す」


麦野「ムニャ……」スヤスヤ


フレンダ「………」

絹旗「………」

フレンダ(……結局、そんな都合良く嫌な記憶だけが消えるわけじゃないわけよ!? アヘ顔ダブルピースでキメた絹旗なんて誰も見たくないっての!)コソコソ

絹旗(むむ……わ、分かってますっ、私だってただの冗談ですよっ!)


713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:57:08.16 ID:3O5WAfWAO
滝壺「でも……一つだけ、綺麗に覚えてる事もあるよ?」

フレンダ「……覚えてる事?」


滝壺「真っ白な天使の羽根だけを残して……―――あの時きっと、助けてくれたの」


絹旗「……た、助け……?」

滝壺「うん……私達を、あの地獄から……」

フレンダ「………」

絹旗「………」


滝壺「……////」ウットリ


フレンダ(……どッ、どういう意味!? 結局天使がどうとかどういう意味っ!!? しかも何か急に頬染めて一人ときめいちゃってるし!!)ヒソヒソ

絹旗(多分あの実験の話でしょうけど……そ、そりゃもう滝壺さんですから超仕方ないとしか言えないですよ!)

滝壺「えへへ」


714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 22:59:39.40 ID:3O5WAfWAO
フレンダ「あ〜ぁ……両親に捨てられちゃうような私達ってさ、結局何の為に生まれて来たんだろーって話なわけ」ゴロン

絹旗「……何言ってんです、私達はともかくフレンダは超違うじゃないですか」

フレンダ「わっ、私だって一緒だもん! 確かに『捨てられた』ってよりは逆に『捨ててやった』って感じだけど……」ムスッ


絹旗「へー(超棒」


フレンダ「ちょっ……仲間外れにしないでよぉ!?」ガビーン


麦野「チッ……うっせーなぁーっっ」


フレンダ「っ!?」ビクッ

絹旗「むっむむむ麦野、今のはフレンダだけですからね? ねっ!?」アセアセ


715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:01:10.99 ID:3O5WAfWAO
麦野「いつまでも小便臭いガキみたいにウジウジしてないでさァ……自分の運命はさっさと受け入れなさいよ」

フレンダ「で、でも……」

麦野「私達はこうなっちゃったんだって……仕方のない事なんだって」

滝壺「………」

絹旗「……そうですね、麦野の言う通り……超仕方ない事なのかもしれません」

フレンダ「し、仕方ないって……!」

麦野「だったらどーすんのさ?」

フレンダ「ぅえ……」

麦野「闇から脱け出す……一体どうやって? 運命を変える……一体どうやって?」


麦野「仮に脱け出せたとして、それから先もどーすんの? 『置き去り』の私達にはね、他に居場所なんて何処にも無いのさ」


フレンダ「うぅ……」


    「どの道『アイテム』は……戦う以外に、生き延びる方法なんざ無いんだよ」



716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:03:21.70 ID:3O5WAfWAO



フレンダ「……そうよ、もう……全部仕方ない事なの」


フレンダ「だから……もういい、これ以上私に……罪を背負わせないで……」


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


フレンダ「……削、板ぁ……っ!!」グスッ


    ブシュウウウゥゥゥゥ…………!!


削板「うっ、ぐ……っ!?」ジュウゥゥ…!
(熱……ッ!!)


麦野「……へぇ」
(まさか身を挺してフレンダの盾になるとはね)

フレンダ「うっぅ……! やめてよ……ヒック、もう……やめてってばぁ……!!」

削板「……っ」ズキッズキッ

フレンダ「アンタが私なんかを庇う理由なんてないわけよっ!? これ以上は本当に……ヒック、本当に……死んじゃうよぉ……!!」メソメソ

麦野「チッ、気持ちが悪いねぇナンバーセブン……『原子崩し』の横一閃をマトモに喰らっといて、真っ二つにならねェってのかい」
(この脳筋を殺るには半端な火力じゃダメだな、徹底的に研ぎ澄ます必要がある……)


717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:06:06.63 ID:3O5WAfWAO
削板「……理由なら……ある」ゴソゴソ


…………ポフッッ


フレンダ「……え?」
(……これって、私の帽子……)

削板「落とし物だぜ……確かに……返したからな」

フレンダ「アンタっ……ま、まさかこんな物の為に……っ!?」

削板「……それにさっきのお願いも聞けねぇ、生憎俺は携帯電話の使い方なんてまるで分からねぇんだ」ポンポン

フレンダ「……そ、削ぃ……っ!」グスッ

削板「だから五体満足で一緒に迎えに行こう、お前にそっくりな妹とやらに……よ?」ニッ

フレンダ「ばっ……馬鹿よ……ホント、馬鹿……っ」

削板「……あぁ、俺は馬鹿だ……泣いてる女の子の気持ちも分からない……大馬鹿だ」

フレンダ「うぅ、ぁうぅぅ……っ」ポロポロ…


削板「……でもよ、此処で逃げるのが賢い判断だって言うのなら……俺はこのまま、一生馬鹿でも構わない」



718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:07:29.52 ID:3O5WAfWAO
麦野(クク……ッ)ニヤニヤ

フレンダ「ヒック、削板……アンタの気持ちは嬉しいよ……でも、でも……」

削板「…………」

フレンダ「……無理なの、結局アンタじゃ麦野には適わない……!」
(アンタには……死んで欲しくない……)


削板「……そうやってお前はまた逃げんのか」


フレンダ「え……?」

削板「違うだろうが……これだけは答えろ、フレンダ=セイヴェルン……! さっきの言葉が嘘じゃないってなら、お前は幸せになりたかったから……!! 自分の運命を変えたかったからこの街に来たんじゃなかったのか!!?」

フレンダ「……っ!!」

削板「その夢はまだ叶ってねぇし、こんな所で終わらせて良いハズもねぇ……! だったら俺が変えてやる、お前の世界も運命も……俺がこのまま! 簡単に終わらせはしない!!」


719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:09:30.52 ID:3O5WAfWAO
麦野「片腹痛いねぇナンバーセブン……女の前でカッコ付けんのは勝手だけどさァ、実際アンタ……私に手も足も出てないじゃん?」

削板「……あぁ」


…………トクンッッ


削板「お前は強えぇよナンバーフォー、俺なんかよりスピードもパワーも……頭の良さだって、全てにおいて俺に勝っている」


…………ドクンッッ


削板「確かに七番目の俺じゃお前には適わないのかもしれない……でもよ」


…………ドクンッッ!!!



    「―――……でも、敗けねぇよ」



    ッ ッ ド ウ ! ! ! !



フレンダ「きゃ……っ!」

麦野「な……ッ!?」



720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:11:49.22 ID:3O5WAfWAO



…………ブオォォアアアアアアアアアアッッッ!!!!


麦野「っ……な、何だよ……そのチカラは……」
(真っ赤なオーラが……ヤツを取り込んで……!?)


削板「……っ」スッ


麦野「テメーは一体……何なん―――」


    ッ ッ バゴォオオオオオッッッ!!!!


麦野「……え?」


削板「『念動砲弾(アタッククラッシュ)』」ボソッ


    ブシュウウウゥゥゥゥ…………!!


フレンダ(け、拳圧だけで……街が吹き飛んだ……!?)

麦野「な……な、にィ……っ!?」ギョッ
(反応すらできなかった……まさか、この私が……!?)

削板「分かってるよなナンバーフォー……今、俺の拳はこれまでのどれよりも……そして、何よりも重い」


    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


削板「―――……次は、今の五倍の迅さで撃つ」


麦野「……は、は……ッ!?」ヒクッ

フレンダ「……す、スゴい……」ドキドキ
(これが本当に……あのお馬鹿な削板なの……?)


721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:14:25.77 ID:3O5WAfWAO



    ジュウウウゥゥゥゥ…………!!


麦野「……っ!!」ハッ
(今までヤツに与えた傷口が……とんでもないスピードで再生してやがる……!?)

削板「………」シュウゥゥ…

麦野「お、面白いよそぎーたぁ……楽しませてくれるじゃない、まさかこんな隠し球があったなんてねェ……!?」

削板「……そんなんじゃねぇよ」

麦野「テメーはァ……まさかこの現象さえも、まだ気合いだの根性論だので済ませるつもりなのか……!」

削板「……気合い、根性……? 確かにそれもあるっちゃあるが、今この魂を真っ赤に燃やしてんのはそれだけじゃねぇ」

麦野「ッ……何だと……? だったら一体……―――」


削板「分かんねぇさ……ただ『気に入らない』って理由だけで、自分の友達までブッ殺しちまうような根性無しにはな」

フレンダ「……っ」

麦野「……馬鹿げてやがる……」
(……史上最大の『原石』、ナンバーセブン……ヤツの強さの源は、意思の強さそのものだとでもいうのか……)

麦野「……ッッ!!」ギリッ


    だが、そんなモノは…………関係ねぇッッ!!!



722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:16:40.17 ID:3O5WAfWAO
麦野「……関係ねぇ、関係ねぇよ……!! カぁぁぁァンケイねェェんだよおォォッッ!!! だったらどうした……っ!? テメーが今更どんなチカラを解放しようが、この戦力差はひっくり返らねぇッッ!!!!」バッ

フレンダ「っ!!」
(『体晶』のケース……!? そんな……どうして麦野が……!?)

麦野「これがLv5だ……これが 第 四 位 の『原子崩し』だッッ!! 付け上がってんじゃねェぞクソ野郎、テメーらみてーな格下なんざァ指一本動かさなくてもっ!! ……一〇〇ッッ回ブチッッ殺ッッせんだよォおおおおおッッ!!!」ゴキュッ

フレンダ(だ、だってアレは今……滝壺が持ってるハズ……―――)


…………ドクンッッ!!!


麦野「フゥ……ッ」ギョロッ


フレンダ「っっ!!?」ゾワッ


…………ヴンッッ


麦野「臓物(ハラワタ)を……―――ブ チ 撒 け ろ」ヴヴヴヴ…!


削板「ッ……!? 伏せろォォっっ!!」ガバッ

フレンダ「きゃ……っ」


    ッ ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! !



723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:20:37.80 ID:3O5WAfWAO



    ッ ッ ドオオオオォォォォォォォッッッ!!!!


フレンダ「ゃっ……いやあぁあああああああああっっ!!!!」

削板(く……っ!)


麦野「……は」


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


麦野「ははッ……!? アハハあはあはははははっっ!!! 堪らねェなぁ……一発撃つだけで脳ミソが焼け付いちまいそうだっ!!」

フレンダ「……あっ……あ、あぁ……!?」ガタガタ…
(麦野が……『原子崩し』のリミッターが……!)

削板(今……極太ビームを両側面同時に放った……?)


724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:23:35.69 ID:3O5WAfWAO
麦野(最大戦力でブッ放せば我が身をも焼く『原子崩し』……だが、対象角度に同出力で同時に放つ事により、その中心に君臨する私が受ける反動は相殺され……―――)


    ゼロとなる!!!


麦野(今まで試す気は起きなかったが、『体晶』とアイツらに対するイラつきがその箍を外してくれた……! これなら極限を超越し、無限(∞)に『原子崩し』の出力を高める事ができる!!)

フレンダ「……やめて……」


麦野「……ひは、ひははははァ……ッ♪」ニタァッ
(今の私は……あのクッソ生意気な『超電磁砲』よりも強い……っ!!)


フレンダ「……ヒック、もう……やめてよぉ……っ」グスッ

削板「泣くな」

フレンダ「ぅ……そんな事言ったって……もう、どうしようもないじゃない……」

削板「………」


725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:25:44.46 ID:3O5WAfWAO
フレンダ「皆が死んじゃう……アンタも、私も……っ」
(それに……麦野も……)


削板「俺は死なない、お前も絶対死なせない」


フレンダ「………」


削板「……最初に言ったろ、『助けに来た』……って」


フレンダ(削板……)

削板「……だから泣くな、これ以上幸せを逃がしちゃいけねぇだろ」

フレンダ「……ありがと、でもね削板……私、結局思うわけよ」

削板「………」

フレンダ「今まで何人も人を殺して来た私なんかに……結局、幸せを求める権利なんて無いんじゃないか……って」

削板「……そうか」

フレンダ「……うん……」グシグシ

削板「だったら今度は……ちゃんと俺を導いてくれるか?」

フレンダ「……っ」コクン


726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:26:24.74 ID:3O5WAfWAO
削板「恐らくこれは、俺が風紀委員になってからの初仕事になると思うんだが……」

フレンダ「………」

削板「……俺は一体、何の為にこの拳を振るえば良い」


    「ふひゃ……っひゃはははははははは……ッ!」


フレンダ「……お願い削板、麦野を……」


麦野「ッぎゃははhはははははははははははははははははははははははははははははははは―――!!!!」ゲラゲラゲラ


フレンダ「麦野を……助けてあげて……」


削板「……応」


     ド ウ ッ ッ ! ! !




727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:29:30.87 ID:3O5WAfWAO
ここで>>1的軍覇のテーマ

福山芳樹『真赤な誓い』

が流れます

http://m.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&client=mv-google&v=Aw-uBi1XbTM&mobileflash=0


武装錬金とか気にしないで

728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:31:45.71 ID:3O5WAfWAO



    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


削板(今なら少し分かった気がする……あのミサカって嬢ちゃんが言ってた、『風紀委員としての何たるか』ってのが)

麦野「……アハ♪」ニィッ
(昂ってやがる……まだオーラが膨張するってのかい)

削板「そういうわけだナンバーフォー、負けられなくなっちまった」

麦野「……ひゃはッ、斃せるつもりかい? この『原子崩し』を……ッ!?」

削板「あぁ」

麦野「言っとくケドよぉー……テメーももう、根性焼き程度じゃ済まねー―――うっ!?」 ビクン

フレンダ「麦野っ!?」

麦野「ぅが……げほっ、げほ……っ!!」ヨロ…ッ
(所詮私は適応しないカラダか……思ったより早い……『体晶』の限界時間が……ッ!!)


729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:34:41.19 ID:3O5WAfWAO
フレンダ「も、もう……やめてよ麦野おぉぉっ!!」


麦野「うるっっっッせえぇぇぇんだよおぉッッ!!!」


フレンダ「……っ!」

麦野「忘れたかっ!? 『アイテム』は戦う以外に生きる術なんざありゃしねェって事を……! その『牙』を失ったテメーなんかに、同情される筋合いなんてのはねェんだよぉ……っ!!」

削板「違う」

麦野「っ、なにィ……!?」ギロッ

削板「『アイテム』だとか、同類の『置き去り』だからとかじゃねぇ……フレンダはお前を本当に友達だと思ってるから心配してるんだ……!」


麦野「分かった口を利くな……!! ナンバァァァァァセブンがああああッッ!!!」


削板「甘えた事言ってんじゃねぇよ……お前は今まで自分の大切なモノを、全部自分で壊して来ただけだ!!」


麦野「違う……っ!! そんな事……絶対に違うぅッッ!!!」



730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:35:17.93 ID:3O5WAfWAO
削板「『体晶』なんてくだらねぇモンにまで手を出しやがって……! そしてお前は、最後に自分自身をも壊すつもりか!!?」


麦野「だったらアンタが私を斃して……!! ソイツを証明してみせろォォおおおおおおおおおおッッ!!!!」ヴンッ


フレンダ(く、来る……!?)


削板「心配すんな」


フレンダ「っ!」ビクッ

削板「俺は人を殺さない……アイツの中の『悪』だけを殺す」

フレンダ(削板……っ!)


削板「……俺を信じろっっ!!!」


フレンダ「……うんっ!!」



731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:38:01.82 ID:3O5WAfWAO
―――その後の状況を、通りすがりの不幸な少年 KJ氏 は後にこう語っている

※本人の希望により、本名は伏せさせて戴きます



KJさん「んじゃ、これより先は私こと上条さんの提供でお送りしますよっと」


能力名:『幻想殺し(イマジンブレイカー)』
職業:高校生(とある高等学校に在校)
能力レベル:ゼロ
前科:あり(猥褻物陳列罪)


KJさん「……え、『お前はいつからあの場所にいたじゃんよ』……って?」


KJさん「そうですねー……恥ずかしながら実はこのKJさん、花飾りの風紀委員の女の子が襲われてる時には既にいたんですよ」


KJさん「……え、『いつもは直ぐに首突っ込む癖に、この薄情者め』……って?」


KJさん「ち、ちょっ……! その言い方は流石に無いんじゃないですかねぇ!? 俺だって第四位を止めに入ろうとはしてたんですよ!!? ……ただ、あの時は少しばかり距離が離れていたとか……」


KJさん「……それにナンバーセブンに先を越されちまったとか……」ボソッ


KJさん「………」


KJさん「……はい、それじゃ話を戻しますか」


732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:40:07.32 ID:3O5WAfWAO
KJさん「ナンバーセブンの『念動砲弾』、第四位の『原子崩し』によって徹底的に破壊された街並みの中……俺達野次馬は、ナンバーセブンと金髪碧眼の女の子の後方約五〇メートル付近に位置していました」


KJさん「……んで、俺の隣にいたのがさっきの花飾りの風紀委員……と、その友人らしき黒い長髪の女の子ですね、さっき俺の前に先生から事情聴取受けてたあの子です」


KJさん「えぇ、そりゃもう皆震えてましたよ……その時の第四位はとにかく不安定で、少しでも動けば殺されると本能が悟ってたんですから」


KJさん「それでも花飾りの風紀委員だけは違いましたねー……小さな身体は小刻みに震え、両の瞳からは涙を浮かべて……それでも風紀委員としての意地なのか、目を逸らそうとはしませんでした」


KJさん「心を恐怖に支配されても、例え身体は動かずとも……最初から最後まで、逃げず二人の闘いを見届けたんです」



733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:40:41.85 ID:3O5WAfWAO



    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


KJさん「さて、空間が捩れる錯覚を起こす程の絶対的な緊迫の中……死闘の合図となったのは、二人の重圧(プレッシャー)に耐え切れず暴発したサバ缶……もとい、『パワーボムLv5』」


    「覇ァああああああああああああああッッ!!!!」


    「消しっっっッ飛べぇぇええええええええええええええええッッ!!!!」


KJさん「火蓋は切って落とされた」



734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:42:34.07 ID:3O5WAfWAO



    バ オ ッ ッ ! ! !   


KJさん「開幕と同時、双方から放たれたのは大出力の『念動砲弾』と『原子崩し』……その正面衝突は規格外の瞬間的爆発(インパクト)を巻き起こし、『原子崩し』の光を内側から破裂・拡散させました」


KJさん「はい、撒き散らされた拡散ビームだけでも十二分に人を絶命せしめる威力を持ってるわけでして……正に奇跡でしたね、それでも負傷者が一人も出なかったのは」


KJさん「……そして、それすらも構わず単身生身で光の中へと突っ込むナンバーセブン」


    ガ ゴ ッ ッ ! ! !


KJさん「―――それは爆発的な初速を得る為に、彼の常人外れした脚力が地盤を何層も踏み砕いた音でした」


KJさん「……聞いた事ありますか? 『達人同士の闘いは、一瞬で勝敗が決する』とも言うんですが……」


KJさん「そう、ナンバーセブンの脚力により空に巻き上げられたアスファルトの巨大な断片……それが地表に突き刺さるまでの、これもほんの一瞬の出来事だったんです」



735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:43:10.17 ID:3O5WAfWAO



…………ヴンッッ


KJさん「光の先でナンバーセブンを待ち構えていたのは第四位の『原子崩し』……その時には既に、彼女による公開処刑の下拵えは終わっていたんですね」


    「 逝 け 」


KJさん「第四位の両腰辺りに発生していたのは、真っ白で不健康的な光の球体……そして、その時の構えが……―――」


KJさん「………」


KJさん「……そうですね、分かりやすいように俺の身体で説明しましょうか」ガタッ


KJさん「え〜っと……確かこんな感じでしたね」スッ


KJさん「………」


KJさん「……彼女のそれはまるで、西部ガンマンが最速で繰り出す『抜撃の構え』に似たモノでした」



736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:45:14.35 ID:3O5WAfWAO



    ズバァアアアアアアアアアアッッッ!!!!


KJさん「そこから一気に腕を抜くと、『原子崩し』の電子線が呼応するように外から内へと凪ぎ払われる……それはまるで、この世の万物を二刀溶断する巨大な『鋏』」


KJさん「ビルの残骸を根元から溶かし切り、空間を蒸発させ、徹底的な破壊衝動を尽くしながら……その挟撃は目前にまで迫った標的を捉えます」


    「おおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!」


KJさん「……が、対するナンバーセブンがとった行動は単純にして明快、自身の側面から襲い来る電子線を素手で受け止め……」


…………バキンッッ!!!


KJさん「そのまま文字通り握り潰し……―――その『破壊』を『破壊』する」



737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:46:49.04 ID:3O5WAfWAO
KJさん「単純な殺傷能力で言えば、恐らくはLv5の頂点に君臨するであろう『原子崩し』」


    「……ッッ♪」


KJさん「それをあり得ない方法で否定されようが、今更第四位の表情に驚きの文字などありません……むしろ笑っていたんですね、剃刀のように薄く薄く……天使のような、悪魔の笑顔で」


    「……行くぞ」


KJさん「ボソリ、と宣言したのは爆熱の障気を放ち続けるナンバーセブン……彼の掌からは ぶすぶす と赤黒い煙が燻りながらも、その一歩を踏みしめます」


KJさん「気合い、根性、そして『愛』……新たな力を拳に秘め、目の前の『悪』を叩き潰すジャッジメントの一人として」


…………轟 ッ ッ ! ! ! !


KJさん「そこから二人の間で行われたのは、クロックアップ……もとい、目視不能レベルの超高速白兵戦闘」



738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:49:39.33 ID:3O5WAfWAO
KJさん「順突き、掌底、孤拳、廻し蹴り、膝蹴りetc……怒濤の連続技を浴びせるナンバーセブンですが、まるで事前にリハーサルを行っていたかのように第四位には紙一重の所で全て回避されてしまうんですね」


KJさん「『原子崩し』をロケットエンジンのように放って緊急回避を繰り返す第四位でしたが……でもおかしいですよね、それで身体は動いたとしても、思考回路の処理までナンバーセブンのスピードに追い付くハズはないんです」


KJさん「だったら何か? ……それは彼女がこれまで暗部組織で数々の死線を潜り抜けて来た、百戦錬磨の『勘』ってヤツだったのかもしれません」


KJさん「……いやいや、今鼻で笑いましたね? でも、この反射的な『勘』ってのがまた厄介でして……実戦ではそっちの方が頼りになる事だって充分あり得るんですよ」


KJさん「それに加えて、第四位は回避した箇所に『原子崩し』を置いておく事でナンバーセブンの動きを抑制し、徐々に掴みつつありました」


    「憤 ッ ッ ! ! !」


KJさん「しかしここは、道理を無理で抉じ開けるナンバーセブン」


    ド ン ッ ッ ! ! ! !


KJさん「周囲に正体不明の爆発を巻き起こし、その衝撃波で設置された『原子崩し』もろとも第四位を吹き飛ばします」



739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:52:43.77 ID:3O5WAfWAO



    「つ……ッ!?」


KJさん「今のは流石に面食らった第四位……ノーバウンドで数一〇メートルは地面と並行に飛ばされながらも、『原子崩し』の逆噴射で立て直し、直ぐ様反撃へと移行します」


    「ならばこれ……受けてみるかッッ!!!」


KJさん「第四位が腕を振り払うと同時……一、二、三、四、五と、弧を描くように『原子崩し』が前面へと展開されます」


    ヴヴヴヴヴヴヴヴ…………!!


KJさん「しかしそれだけでは終わりません、良く見ると彼女を取り囲むその対角線上にも同数の光の球体……そうです、出力を無限大に高めた限界突破の『原子崩し』」


    「光の中に消えろォォおおおおおおおおッッ!!!!」


KJさん「死角皆無の三六〇度全方位攻撃……避ければ後ろに控えている人々が皆死ぬ、かといって受け切る事も不可能で……正直俺は『あぁ終わった……』と、半ば諦めましたね」


KJさん「俺の右手……『幻想殺し』つって、コイツは異能の力なら超電磁砲だろうが神の奇跡だろうが打ち消せるってシロモノなんすけど……コイツで防ごうにもゲロビの効果範囲が何が何でもダンチすぎるんですから」


KJさん「……コホン」


KJさん「しかしですね……第四位は此処で、二つのミスを犯しました」



740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:55:52.63 ID:3O5WAfWAO



    「お願い……削板勝って……!!」


KJさん「一つは、『原子崩し』の『檻』を作って自らを閉じ込めてしまった事……」


    「結局……っ! 約束破ったら許さないってわけよっっ!!!」


KJさん「そしてもう一つは……―――光が放たれるよりも速く、その『檻』の中へとナンバーセブンの侵入を許してしまった事」


    「……え?」


KJさん「第四位が背中に違和感を感じた時には、既に彼女の右肩にはナンバーセブンの手が置かれ」


    「どッッ……ォ ォ ォ お お おおおあああああああッッ!!!!」


KJさん「振り返りを強要された彼女の前に移ったのは、今にも放たれんとする右拳……勝敗は確かに決したように思われました……―――が」


    ゴ ッ ッ バァアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!


KJさん「……と」



741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/09(木) 23:59:20.11 ID:3O5WAfWAO
KJさん「一体何が起きたのか、誰もが混乱しましたね……突如として我々の視界を塗り潰したのは、暗闇よりも暗黒で漆黒の……空を覆い尽くすまでに巨大な『壁』だったんです」


KJさん「そこからどれ程でしょうか……五秒、二分……あるいは一時間……? 目の前の光景が余りにも衝撃的すぎて、どれだけの時間が過ぎたのかも分かりませんでしたが……」


KJさん「その『壁』が何処かへと引いた時……あのまま闇に呑まれてしまったのか、そこには第四位『原子崩し』の姿は無く」


    (……今のは……―――)


KJさん「その『壁』が引いて行った方角を じっ と眺め佇むナンバーセブンの姿のみ」


…………ドサッッ


KJさん「その数秒後、そして彼も……糸が切れた操り人形のように、今度こそ大地へと崩れ落ちる他ありませんでした」



742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/02/10(金) 00:00:21.90 ID:U5ge2IHAO
    次 回 予 告




    俺にもやっと大事なモンができたンだよ……



    だから今度は間違えねェ、失わねェ



    「くかかかかかかかかこきかき垣かき垣垣k垣垣hknyuajg.a」



…………絶対、俺が守ってみせる





―――次回、『天使と悪魔と』


    「超能力者だってのに、Lv5だってのに……本当に、笑っちまうくれぇに……無力だよなぁ、俺達は」



743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/10(金) 00:09:00.39 ID:U5ge2IHAO
投下終わり

補足として、最後に削板さんと麦野さんを通過したのは一方通行さんの黒翼さんです





Q、麦野が体晶を何故持ってたの?

麦野「念願の嗅覚センサーを手に入れたぞ!」

麦野「浜面[ピーーー]」

麦野「乗って来た車に戻ったけど誰もいないお……」ショボーン

麦野「あ、『体晶』のケース落ちてんじゃん」

初春「てーへんだてーへんだー!」テケテケ

麦野「こいつぁくせー!!」

ドゴオオォォォォォォ


てなわけです

744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/10(金) 09:31:17.92 ID:ghmX60PIO
乙!

747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/02/10(金) 13:11:23.16 ID:+Gf31ktd0

バwwwwキwwwwシリアスな熱いシーンかと思ってたら笑っちまったじゃないか

滝壺にまさかのフラグが立ってるようにも見える……

756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:33:20.94 ID:kv1bPDNAO






…………死ンだ、番外個体が


    木原に弄ばれ、最後の最期まで…………苦しみ抜いて死ンだ


……………………


    いいや、違う


…………アイツは、俺を殺す為に造られた


    ただ、その為だけに生み出された


    俺が殺したも同然だ…………―――



757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:37:18.39 ID:kv1bPDNAO
垣根(コイツは……)


一方通行「オ゛オ゛オ オ お おおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!」


垣根(憎、恨、怒、忌、呪、滅、殺、怨……ありとあらゆる負の感情が処理仕切れずに、ヤツの中から溢れ出してやがる……)


    ブシュウウウゥゥゥゥ…………!!


垣根(ヤツの背中から噴き出しまくっているあの黒い物体は……? これではまるで……―――)

垣根「………」


垣根「……すげぇな」ボソッ



758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:40:16.96 ID:kv1bPDNAO
垣根「すげぇ『悪』だ……やりゃあできんじゃねぇか悪党、やっぱりテメェはこっち側の人間だぜ……一方通行」


一方通行「ぐッッ……ゥゥォおおおおおおあ゛あ゛あ゛あ あ あ ああああああッッ!!!!」


垣根「だがな」スッ


…………ズラアアァッッ!!!!


垣根「……俺だって負けてねぇぞ」ニィッ
(新たに覚醒した……―――六枚の翼)


    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


垣根(今までに無い力が、情報が込み上げて来る……! そうか、そうだったのか……『未元物質』とは何処から引き摺り出して来たモノで、それが一体何を意味するのかが……!!)

垣根(……それが、今……―――)

垣根「………」


垣根「……く、ははッ……」クスクス
(『残骸』……? 直接交渉権……!?)


    そんなモノは…………もう、要らねぇッッ!!!


垣根「はははははははっっ!!! はははははははははッッ!!!!」
(今なら、この力ならっ!! 学園都市中……否、世界中の軍隊を同時に相手取ったとしても無傷で勝利する事ができる! ……そうか、このチカラこそが―――!!!)


      レ ベ ル 6
    絶 対 能 力 ! ! ! !



759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:42:06.59 ID:kv1bPDNAO
垣根「ははっ!! 良い〜気分だよなぁ最強っ!? 俺はこんなだけどよ……テメェはどうだよ一方通行ッ!!!」

一方通行「く、か」

垣根「……あぁん?」


一方通行「くき、ク……くかかかかかかかかこきかき垣かき垣垣k垣垣hknyuajg.a」ギギギギ…


垣根(……まぁ、もう聞こえちゃいねぇわな)


760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:44:45.73 ID:kv1bPDNAO
一方通行「……カハアアアァァァァァ……ッッ」

垣根「終わりにしようぜー一方通行……最強は二人も要らねぇ、話し合いなんてなァ俺達のやり方じゃねぇ……そうだろ?」

一方通行「………」

垣根「……行くぞ、最終(ファイナル)ラウンドだ」スッ
(今この瞬間……第一位と第二位の序列は逆転された)

一方通行「……gky俺tpyk」

垣根「分かってやがるよな、俺がテメェに挑むんじゃない……」


一方通行「―――……殺、s」


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


垣根「テメェが俺に挑むんだよッ……―――一方通行ァァァあああああああああああああッッ!!!!」ブオ!!


    ブオォォォアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!


垣根(さぁ……死ねッ!! 目の前のコイツを叩き潰した後は、窓の無いビルへと直接乗り込みに―――!!!)

一方通行「………」クンッ


…………グシャンッッ!!!



761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:47:28.34 ID:kv1bPDNAO
垣根「……っ、は?」メキメキメキ…ッ!

一方通行「………」


…………グギギゴガガギギギギギギギギイィッッ!!!!


垣根「がッ……ば、ァっ!?」
(な、何が……!? 一体……何、が―――ッ!!)

一方通行「………」ザッ

垣根(俺は……全力を以て翼をヤツ目掛けて叩き下ろした! 対して、野郎は地に指先を軽く向けただけ……!!)

一方通行「………」ザッ

垣根(だが、何故、俺は、今……大地へと押し潰されている……ッッ!!?)


762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:50:18.17 ID:kv1bPDNAO



…………ミシミシギシッッミシミチミシミシ…………ッッ!!!


垣根「ぐっ……ごはッ!!」ゲフッ
(だが、何だこの感じは……!? 俺は、この圧倒的パワーに……確かに、身に覚えがある……ッ!)


    滝 壺 理 后…………『能力追跡(AIMストーカー)』!!!


垣根(アイツはさっき路地裏で……俺の放つAIM拡散力場に干渉し、そこから『逆流』して俺の能力を乗っ取ろうとしやがった……! こッ、このチカラは……あの時の感覚に酷似している……!!)ミシミシミシ…

一方通行「………」ザッ

垣根(な、ならばまさか……ヤツが操っている……この、力の正体は……!!?)

一方通行「………」ザッ


垣根(……そうか、テメェ……そういう事か……!! 『第一候補』……テメェの、役割は―――!!!)



763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:52:36.27 ID:kv1bPDNAO



…………ザリッッ


一方通行「………」

垣根「は、は……」ゾク…

一方通行「………」

垣根「……よ、よぉ……気分はどう、だヨ、最……強……っ」ハァ…ハァ

一方通行「………」

垣根「良い、ぜ……早く殺れ……今度こそ、俺の……ま、負け……だ」

一方通行「………」スッ

垣根「あぁ……その拳を……振り下ろせば……がふっ、この街から……また、一つの『悪』が消えて、失せる……」

一方通行「………」


764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:53:43.23 ID:kv1bPDNAO
垣根「良かったじゃ……ねぇかよ、はは……今回は、結構な上モノの……―――」ハッ

一方通行「………」

垣根「っ……な、何だよ……テメェ……」ハァ…ハァ

一方通行「………」

垣根「……泣いて、やがるのか……」


    「―――……ォ」


垣根(……チ、仕方ねぇ……)フゥ


一方通行「ォ……ォ ォ ォ お゛お゛お゛お お お おおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!」ボッッ!!


垣根「柄じゃねぇのも……お互い様か」


…………ビダアァァッッ!!!



765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:56:32.12 ID:kv1bPDNAO
垣根「………」


…………シ―――ン…………


垣根「……っ、あ?」

一方通行「ハ……何だよ、アンタ……無事、だったのか……」プルプル…


    「……当たり前よ、一七七支部のメンバーはそう簡単にやられるタマじゃない……って」


垣根(……馬鹿な……!?)


固法「そう言ったのは一通くん……アナタでしょ?」ニコッ


一方通行「先、輩ィ……っ!!」


766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:58:02.24 ID:kv1bPDNAO
垣根(こ、この女……まさか止めに入ったというのか……っ!?)ゲホッゲホッ

固法「それより……コレは何? 一通くん、アナタ今……」

一方通行「……っ」

垣根「はーっ……はーっ……!!」ドクドク…

固法「……ていとくんを殺そうとしたでしょ?」

一方通行「………」

固法「………」

一方通行「……コイツは『スクール』のリーダーだ、俺達の敵だ」

固法「……で?」

一方通行「………」

固法「だから彼の死によって幕を閉じて……そして、また人殺しに戻るつもりなの?」

一方通行「分かンねェのか」

固法「何が」


一方通行「コイツがくだらねェ真似しなけりゃァ……こンな事にはならなかったンだぞおォォっっ!!?」



767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 22:58:51.39 ID:kv1bPDNAO
固法「………」

一方通行「だから……退け!!」ギリッ

固法「……退かない、その汚い拳を戻しなさい」

一方通行「退け」

固法「……聞こえなかったのかしら」ギュン

一方通行「ッッ!! 退け、退けよ……っ! そこを退けェェェえええええええええええええッッ!!!」


固法「このっっ……馬鹿野郎!!! やめろと言っているのが分からないのかあああッッ!!!!」


一方通行「……ッ!」ビクッ


768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:02:28.84 ID:kv1bPDNAO
固法「それで済むと!? それで喜ぶと思ってるのッ!!? 私が、白井さんが! 初春さんが!! 打ち止めがッ!!!」

一方通行(分かってる……っ!)ブルブル…

固法「皆が笑って迎えてくれると……本気で思っているのかあぁッッ!!!」

一方通行「分かってる……分かってるよ……っ! 分かってるに決まってンだろおおォォっ!!? 今俺がやってンのが!! ただの八つ当たりだってェ事ぐらいっっ!!!」


一方通行「でも、俺……もォ……駄目なンだよおォ……!!」


垣根「はー……が、はーっ……」ゼーゼー

一方通行「俺は守れなかった……! アイツらの事も、アンタとの約束も……!! 散々デケェ口を叩いておきながら、結果はこれだッッ!!!」


769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:03:20.60 ID:kv1bPDNAO
絹旗「」グッタリ

固法「っ!!」ハッ
(あの子はさっきの……それに、こっちはまさか……―――)

一方通行「守れなかった……!」

番外個体「」

一方通行「変われ……なか、た……!!」グスッ

固法「あ……っ!」

一方通行「……結局、俺は……何も……っ」ガクンッ

固法「っ、お……っとと」ポスッ


一方通行「はァッ、あ……うあ゛あ ァァ……っ! ちく、しょォォ……!!」ボロボロボロ…


垣根(戦意喪失か……黒翼が消滅した……)

固法「……一通くん……」

垣根(……終わりだな、第一位は完全に潰れやがった)

一方通行「ぐゥ……あ゛ゥっ、ァうう……!」

固法「……ッ!」ムギュッ

垣根(超能力者だってのに、Lv5だってのに……本当に、笑っちまうくれぇに……無力だよなぁ、俺達は)


770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:04:54.09 ID:kv1bPDNAO
一方通行「……また死ンだ……俺はまた……ミサカを死なせちまったンだよ……」

固法「……うん」

一方通行「どォしてだよ……どォして俺なンかが何度も何度も生き延びて、どォして『妹達』ばかりがこンな目に遭わなきゃいけねェンだよォ……!」

固法「………」

一方通行「教えてくれ……教えてくれよ……!」ブルブル…

固法「……大丈夫よ、大丈夫……!」ギュッ
(こんなに震えて……私は何て言えば……)


一方通行「もォ……終わりだ……打ち止めも……奪われた……」



771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:06:46.87 ID:kv1bPDNAO
固法「……うぅん、それは違う……終わってないでしょ? アナタにしても……」

一方通行「……え……?」

固法「打ち止めちゃんはアナタを待ってる……今、こうしている間にも……アナタというヒーローの登場を、きっと待ち続けてる」

一方通行「……何言ってンだよ……」

固法「………」

一方通行「何も守れなくて何がヒーローだ……何がジャッジメントだ」

一方通行「……俺は、アイツが思ってるよォなヒーローにはなれなかった……」

固法「違う、そんな事どうだって良いの……何を言おうがね、あの子にとって……アナタは既にヒーローなのよ?」ヨシヨシ

一方通行「………」

固法「勿論アナタがこれまで助けて来た人々だって……きっとアナタをヒーローだって認めてる」


772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:08:06.54 ID:kv1bPDNAO
固法「何が『正義』で、何が『悪』かだなんて……それはきっと他人が決めるものじゃなくて、全部本人が決めるものだって私は思うの」

垣根(そりゃそーだ……分かってながら『悪』を一直線に突っ走るヤツなんてそういない、そこには何か必ず己の『正義』ってモンが存在する)

固法「つまり『正義』と『悪』の判断基準は紙一重……己の『正義』の為なら、人はどこまでも残酷に……自分でも気付かない内に『悪』にだってなってしまうのよ」


固法「『己の信念に従い、正しいと感じた行動を取るべし』……私達風紀委員が一考して、この言葉を大切にしてる意味も……今のアナタにならきっと分かるハズよ?」


一方通行「………」

固法「正義か悪かは誰かが決めるものじゃないって事、それに対して……ヒーローかどうかだなんて、自分自身が決めるものでもないって事も」

一方通行「っ……でも、俺は……―――」

固法「……フゥ」


    「……ミサカはね、いつか風紀委員の試験に合格して、皆揃って『ジャッジメントですの!』ってするのが夢なんだってミサカはミサカは赤裸々告白してみたり!」



773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:10:37.13 ID:kv1bPDNAO
垣根「……は?」ヒクッ

一方通行「……??」

固法「―――って言ってたのよ? あの子ってば……昨日私の部屋でお泊まりして、一緒にお風呂に入った時にね」クスッ

一方通行(……あのクソガキが……)

固法「そんなあの子の思い描く未来には……私がいて、白井さんがいて、初春さんがいて、ていとくんがいて……そして何より、アナタがいる」


固法「それは何の邪気も感じない……ただただ素朴で素直で小さな小さな子供の『夢』……」


一方通行「………」

垣根「………」

固法「私はその夢を守ってあげたかった……でも、悔しいけど……此処から先は私じゃどうする事もできないの」

一方通行「先輩……」

固法「ごめんなさい……だからって心も身体もボロボロになったアナタを、まだ酷使させようとしていた私は……やっぱり指導者失格なのかしらね」


一方通行「そンな事あるわけねェだろ」


固法「……っ」


774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:13:36.01 ID:kv1bPDNAO
一方通行「俺はアンタ達を守る為に戦う」グシグシ

一方通行「……俺にしかできねェってなら俺がやる」


一方通行「それが力を持っちまった人間の……俺(Lv5)の役割だって思ってる……!」


垣根「………」

一方通行「だからいつも通りに命令しろよ……それなら俺は、何度だって戦える」

固法「………」


    「―――……頼む、どォか俺を……役立たせてくれ」


固法「……よし、カッコイイぞっ♪」ニコッ


775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:15:45.69 ID:kv1bPDNAO



垣根「……行ったか」

固法「大丈夫、彼ならきっと上手くやってくれるわ」

垣根「……くそッ」ゴロン
(何てザマだ垣根帝督……結局生き延びちまったのか……)

固法「で、アナタはいつまで寝転んでるつもり?」

垣根「っ……動けねぇから仕方ねーだろ、アンタの後輩にボコボコにやられてな」

固法「ふーん……」トコトコ

絹旗「」

固法「……ホラ、どうしたの?」ユサユサ

絹旗「」

固法「死んだフリしてないで……さっきから起きてるのは分かってるんだから」ユサユサ

絹旗「……っ」パチ

固法「………」


絹旗「……あーあー見てませーん、私は何も超見てませんからねーっ」ゴロン


固法(……こッ、この子は相変わらず……)ヒクッ


776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:17:14.58 ID:kv1bPDNAO
固法「―――……っ」チラッ


番外個体「」


固法(彼女は……残念だったわね)

垣根「………」


垣根「……意味、分かんねぇな」


固法「ん?」

垣根「アンタも知ってんだろ……アイツが今までにどんな過去を背負って来たのか」

固法「えぇ、大覇星祭の時にね……全部聞かせてもらったわ、『絶対能力進化実験』の事も、『妹達』の事も……」

垣根「チッ、お人好しにも程がある……それでも野郎を仲間に迎え入れようってのか?」

固法「ん!」ニコッ

垣根「ニコッ! じゃねぇよクソムカつく……つくづく救えねぇヤツらだな」


777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:19:13.79 ID:kv1bPDNAO
固法「彼……一通くんはね、あの実験で酷い事をしてたのを物凄く後悔してたの」

垣根「………」

固法「でもね、今の法律じゃ誰も彼を裁けない……『妹達』になら殺されても良いとさえ思ってたらしいけど、司令塔の打ち止めちゃんがアレだから……」

垣根「あぁ……知ってるよ、ソイツはさっき聞いた」

固法「だから彼は自分で自分を裁く事に決めたの……自分が死んでもリセットになんてなりはしない、今まで殺めて来た『妹達』以上の人々を救い出す事で、その借金を死ぬまで払い続ける……って」

垣根「っ……自分で自分自身を裁く……だと?」

固法「えぇ、その答えを見出だせた時……やっと彼は悩むのをやめた」

垣根「………」

固法「人々を守り抜く為の力……『一方通行』の、新たな一歩を自分の脚で確かに踏み出す事ができたのよ」

垣根「……それなのにさっきの泣きベソ体たらくかよ」

固法「ま、その答えを導けたのもつい最近だし……まだまだ不安定な所も沢山あるかもしれないわね」


778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:20:52.08 ID:kv1bPDNAO
垣根「……フン、良く言うぜ」

固法「む……何が?」

垣根「幾ら先輩と後輩だつっても、あんなモン見せつけられりゃあな……実はアンタもアイツに気があったんじゃねーの?」

絹旗「ッ!!」ピクッ

固法「んー……どうかしらね、そこは私にも分からないわ」

絹旗「なっ……!? は、ハッキリしてください! 超ズルいですよそんな―――!!」

固法「でもね、何かの為に一生懸命頑張れる人は……私は好きよ?」フフッ

絹旗「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!?」

垣根(……ダメだこりゃ)フゥ

固法「そうねー……とにかく今は、あの子達と一緒にこの街を変えて行こうってのが本当に楽しくて……」

垣根(そんなだからアンタは白井にすら心配されてんだよ)


779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:22:10.98 ID:kv1bPDNAO
固法「それにアナタの事も……だから私は此処まで来たの」

垣根「っ……なに?」

固法「アナタの辛い過去も、アナタがたった一人で戦争を食い止めようとしていた事も……私は全部知ってるわ」

垣根「ンだと……ッ!?」

絹旗(……戦争……?)

固法「『スクール』の心理定規さん……最後までアナタの事を心配してたわ、『早くしないと間に合わなくなる』……って」

垣根「……まさかアンタ、あの野郎と会ったのか」

固法「えぇ、ついさっきね」

垣根「………」


780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:23:36.71 ID:kv1bPDNAO



―――『でもね……特別に教えあげる、アナタには何とか生き延びて欲しいから……ね?』―――


固法「本来アナタは今日、此処で死ぬハズだったの……第一位に、風紀委員の一方通行に斃されて」

垣根(……一体どういう事だ……)

固法「……彼女は言ってた、私にならその最悪な二つの事態を回避できると」


―――『そんな野望は諦めて、もう一度表の舞台で生きてみるなんてどう?』―――


垣根(まさか……アイツは本当に……―――)

固法「そして実際アナタは生き延びた、一通くんだって過ちを繰り返さずに済んだ……それはきっと何か大切な意味がある事なのよ」


―――『だって私は……人の心の距離を測る「心理定規」だから』―――


垣根「………」

固法「だからアナタにも……私達と一緒に彼の抑止力になって欲しいの」

垣根「……はっ、まさかこの場でヘッドハンティングされるたぁな」


781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:26:15.50 ID:kv1bPDNAO
固法「私達はこの街の深さをまだ何も知らないわ……その『闇』をも全て取り除くつもりなら、その場所で生きて来たアナタの協力が必要不可欠なのよ」

垣根「悪いがそりゃ無理だな……俺はクローンとは違う、マジモンの人間を既に何人も殺している正真正銘の人殺しだ」

固法「………」

垣根「例えその全てが悪人だったとしても……もう戻れない場所にまで来ちまってんだよ、俺は少々人を殺しすぎた」

固法「……だったらアナタも自分自身を裁いてみたらどうかしら」

垣根「……っ」

固法「人は誰もが変われる可能性があるって事……それは既に彼が証明しているハズよ?」

垣根「………」

固法「アナタに少しでも変わる気があると言うなら、私達はアナタを歓迎する……問題はその先へ行くのか、それとも立ち止まるのか」


782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:28:36.96 ID:kv1bPDNAO
垣根(そうか……)


…………トクンッッ


垣根(コイツらは既に学園都市の『闇』の存在を知っちまってる……それを知った上で、この街を変えようと本気で思ってやがる)

垣根(しかも俺とは全く逆の方法で……何の犠牲も生まずに、戦争まで止めるつもりなのか……)

絹旗「あ、あの〜……」

固法「ん?」

垣根(そんな夢みてぇな事ができるわけねぇだろって……俺は思ってた、それ程までに上層部の力は強大過ぎた)

絹旗「私でも……お兄ちゃんみたいに超戻れるんでしょうか、私みたいな『置き去り』でも……」

垣根(だがコイツらとなら……まさか、本当に……―――)


固法「……えぇ、勿論よ? それが私達の仕事なんだから」ニコッ


垣根「……はッ」


    「―――ジャッジメントか……悪くねぇ」


垣根(……分かったよ一方通行、Lv5の役割か……どうやら俺の信じた『正義』も、いつの間にか『悪』に染まっちまっていたらしい)


783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:30:05.51 ID:kv1bPDNAO



フレンダ「………」

初春「あ、あの……ナンバーセブンさんの容体は……?」オドオド

フレンダ「……うん、大丈夫みたい」


削板「んごおおおぉぉぉぉ……」ムニャムニャ


フレンダ「結局コイツ、身体だけは引くレベルで頑丈だから」クスッ

初春「はは……」

フレンダ「何か不思議よね……さっきまで鬼神の如く闘ってたヤツがさ、今は私の膝で子供みたいに眠っちゃってさ……」

初春「え……えと、さっきの黒い『壁』に呑まれて……やっぱり第四位さんは……」

フレンダ「………」

初春「………」

フレンダ「……大丈夫」ボソッ

初春「……っ、え?」


784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:31:56.78 ID:kv1bPDNAO
フレンダ「結局削板は……私との約束をちゃんと守ってくれたわけだから」

初春(……それって……―――)


    『聞こえてやがるな……初春飾利ィっ!!?』


初春「ひっ!! いっ……一通さん!?」
(ケータイのトランシーバー機能……!?)

一方通行『無事か……無事なンだろォなっ!?』

初春「は、はひ! 私だけじゃなく、白井さんも結標さんも絶対等速さんも……皆さんだってきっと無事です!!」

一方通行『ン……、絶対等速だァ……?』

初春「あぁっ!! い、絶対等速さんってのはあの後偶然通りかかった能力者の方でして……顔はコワモテ系なんですけど本当は優しい人なんです! だから絶対等速さんは白井さんと結標さんを担いでえーっと、えーっと………!」ワタワタ

一方通行『そ、そォか……とにかく時間がねェ、俺の指示に従え……打ち止めを取り戻す!!』

初春「っ! あっ、アホ毛ちゃんが……!? わっわわわわ分かりました!! 私は何をすれば良いですかーっ!!?」ワタワタワタワタ


785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:33:51.44 ID:kv1bPDNAO
一方通行『っつーワケで車両の追跡を頼む! 覚えてンな? 標的は木原数多が乗って行った黒のワンボックスだ!!』

初春「了ッ解です!! 学園都市の車両は全てナンバー管理されてますけど、乗り継いでるかもしれません」バッ


初春「―――……逆探、始めますッ!!」


一方通行『おっ……ハハっ、ンだァ? やけに聞き分けが良くなったじゃねェか』

初春「ほぇっ?」

一方通行『いつもの調子なら垣根はどォしただの、クソガキがどォだので話が全く進まねェだろォからなっ!!』

初春「………」

一方通行『心配すンな……垣根は生きてやがるし、クソガキも俺が必ず―――』

初春「……分かってます」

一方通行『……っ、あァ?』


初春「信じてましたから……私っ!」



786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:36:03.86 ID:kv1bPDNAO
一方通行『………』

初春「………」


一方通行『……本当かよ……?』


初春「ほっ、本当ですよーっ!」ワタワタ

一方通行『……へッ、そォかい』

初春「私、今日いっぱい泣きました……ていとさんの正体を知って、絹旗さんや絶対等速さんの優しさに救われて、第四位さんに襲われて……!」

一方通行『………』

初春「私は身体も弱いですし、泣き虫で役立たずで……! でも、でもっ……ナンバーセブンさんの根性を見届けてっ……私も泣いてばかりじゃダメなんだって……!! 」


初春「今も、今だって何故か泣きそうなんですけど……! 私、もう泣きませんっ!! 私だって……私だって、皆さんと同じ立派なジャッジメントですからっ!!!」


一方通行『……あァ』

初春「あ、あれ……!? 目の前が何故かボヤけて……ヒック、モニタがマトモに見えませんよぉ……?」グシグシ


一方通行『……変われたよな』


初春「え……?」クスン


787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:37:58.57 ID:kv1bPDNAO
一方通行『俺達は変われた……俺もオマエも、風紀委員になって……ちゃンと変われたンだよな!?』

初春「はい……! 勿論、勿論で―――!」


    『セロリィィィいいいいいいいいいいいいいッッッ!!!!』


初春「うひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!?」

一方通行『チィ……うるせェぞババァ!! やっぱり生きてやがったか!!!』

黒子『えぇいお黙り! 死の淵から甦りしは白井黒子さん、お話は全て聞かせて戴きましたの!!』

初春「し、白井さん……大丈夫なんですかー……?」オドオド

黒子『大丈夫なわけがありますかっ!! 私は今この瞬間さえも血ヘドを吐き出しながら緊急治療室へと運搬されてる最中ですの!』ガラガラガラ


    『キ、キミ! インナイデノケータイノシヨウハヤメテクレナイカネ!?』


初春(白井さん何か超絶に注意されてるみたいですケド……)


788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:39:02.84 ID:kv1bPDNAO
黒子『ですのでアクセロリータ、もとい一方通行……これだけは言っておきますの』

一方通行『あン?』

黒子『これは風紀委員の先輩としての命令ですの!! 「残骸」の破壊、くだらない因縁などは二の次三の次……今はあの子の命を何より第一に行動なさい!』

一方通行『……ッ』

黒子『無論……アナタの命などよりも優先順位は上、ですのよ?』ニヤリ

一方通行『……チッ、今更オマエらに言われなくても分かってンだっつーの……こちとら眼鏡先輩に闘魂注入されたばかりだからなァっ!!』

初春「あは……!」

黒子『フン……ならば良し、必ず勝つまで帰って来る事は許しませんの!』

一方通行『初春さン!!』


    カタカタカタ…………タンッッ!!


初春「標的掴みました……! 意図的に封鎖されたであろうコースが存在します……今度こそ終わらせましょう、私達の手で!!」


    「行きましょう……―――私達、一七七支部の風紀委員で!!!」



789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:41:04.47 ID:kv1bPDNAO
―――第七学区〜第一〇学区間 ハイウェイ



木原「ほおォ〜……っ!!」ニタァッ


    ブロロロロロロ…………


木原「ぎゃはははははははっっ!!! スゲーなおいィ!? 見てみろよ運転手ゥ、ありゃあ一体何なんだァ!!?」

猟犬「は……?」

木原「バっっカ野郎が後ろだ後ろ! 今脱出して来た第七学区の方面よ!!」

猟犬「う、後……―――!?」ギョッ


    ズオオオオォォォォォ…………!!


猟犬「なッ……!? な、何ですか……アレは……っ!!?」
(は、『羽』……!? 街の一角を切り裂きながら、巨大な光の『羽』が大量に……!!)


790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:42:35.83 ID:kv1bPDNAO
木原「くくッ、やっぱり分っかんねぇかなァ……っ!? ありゃ恐らく『天使』だよ……!」ニヤリ

猟犬「て……『天使』……!?」

木原「あぁそうだ……上層部から渡されたウィルス名、ソイツぁ『ANGEL』っつーシロモノだった」

打ち止め「はぁ……はぁ……」グッタリ

木原「コイツを最終信号の頭に流し込み、再起動させた途端にこのザマだ……こりゃ誰がどう考えたって無関係とは思えねぇよなァっ!?」

猟犬「し、しかし『天使』など……!」

木原「あー、ブッ飛び過ぎて脳ミソが処理仕切れねぇか? だが事実なんだよ……ま、テメェみてぇな下っ端にゃ分かんねェ事がこの世界にゃ山程あるっつーこった!!」

猟犬「は、はぁ……」


791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:45:37.91 ID:kv1bPDNAO
木原(確かにあんなモン用意すりゃ大抵の野郎ァどうにでもなっちまうだろうなァ……アイツと『残骸』を使って学園都市の敵をブッ潰すのが目的かよ!?)ニヤリ


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


木原「くははははははははははッッ!!! ちくしょう悔しいっ! 飛んでやがるなぁアレイスターッ!!? 『天使』なんざ持ち出しやがって……聖書ってなァいつから飛び出す絵本になったん―――!」


    「木ィィィィィィィィィ原ァァァクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!」


    ダ ゴ ン ッ ッ ! ! !


猟犬「ひィっ!!?」ビクッ

木原「ひゃはァッ!? やァァァっっっッとおいでなすったぜッ!!!」

猟犬(う、上に……!? ルーフに何かが―――!!)


792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:47:32.69 ID:kv1bPDNAO



…………ジャカッッ


木原「さぁさぁ気を付けろよなァ一方通行!! 今からテメェに散弾銃ブッ放すけどよぉ……ッ!?」ガチッ


    ド ン ッ ッ ! ! !


木原「ヘタに『反射』すりゃあ大事なお姫様までハチの巣になっちまうかもしれねェェなァァァあああああああああああッッ!!?」


    ドンッッ!!! ドンッ!!! ド ン ッ ッ ! ! !


木原「ぶっっっひゃははははははははははははははああはああああッッ!!!!」ゲラゲラゲラ


…………シ―――ン…………


木原「―――……っ、あ?」ヒクッ


猟犬「うッッッッわぁぁあああああああああああっっっ!!?」


木原「ッ!?」ハッ
(上はフェイク……!? 前―――)


    グ ッ ッ シャァァァアアアアアアアアアッッッ!!!!



793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:49:14.64 ID:kv1bPDNAO






    ブシュウウウゥゥゥゥ…………!!


一方通行「……チッ」
(見え見えの手に引っ掛かってンじゃねェっつーの)


一方通行「……さて」ガシッ


…………メキッッ


一方通行「オラ、よくも堂々と風紀委員サマを轢いてくれちまってよォー……この落とし前、どォ取ってくれンだっつーのォ」グイッ


…………メキメキッッッッバキバキバギイィッッ!!!!


一方通行「ハローハロー、約束通り預かり物の回収に参りまし―――」


木原「とォォォころがギッチョン!!!」ボッ!!


    ッ ド パ ン ! ! !


木原「はは……―――な、なぁ……っ!?」ギョッ

一方通行「……ッてェな、オイ」ボタボタ…


木原(い、今ので倒れねぇ……だと……ッ!?)

一方通行「……邪魔だ」ガシッ

木原「野、郎―――!?」


…………ブンッッ!!


一方通行「―――失せろ、三下」


…………ド ッ ッ シャアアアアァァッッ!!!


木原「ぐぅおああぁぁぁ……ッ!!?」ゴロゴロゴロンッ

一方通行「……ハッ、バーカ」


794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:51:24.04 ID:kv1bPDNAO



打ち止め「み、ミサ……ミサカ……!」ハァ…ハァ


一方通行「ッ、打ち止めァ!!」

打ち止め「はぁ……! はぁ……!」

一方通行「しっかりしろ……オイ!! オイっ!!?」ユサユサ

打ち止め「……ぅ」パチ

一方通行(コイツか……!? 学習装置に繋げられた、この電極が……!)ブチブチッ

打ち止め「ぁ……来て……くれた、の? って、ミサカは……ミサ……」プルプル…

一方通行「……クソ、当たり前だろォが……散々迷惑掛けやがって……」
(かなり衰弱してやがる……ウィルスを除去するには―――)


    ピーッ、ピーッ、ピーッッ!!


一方通行「ッ……チイィ!!」カチッ
(バッテリー切れ……あのクソ医者に診せるしかねェってわけかよクソッタレ!!)


795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:53:21.34 ID:kv1bPDNAO
打ち止め「えへ、へ……信じてたよ? だって……誰が何て言ったって、アナタはミサカのヒーローだから……って、ミサカは……ミサカは……」

一方通行「………」

打ち止め「お姉ちゃんは……? お姉ちゃんにね、言われたから……ミサカ、泣かなかったの……」

一方通行「あァ……」

打ち止め「風紀委員なら……恐い時だって、涙は見せるものじゃない……って……」

一方通行「……あァ、分かってる……だから今は休め、直ぐに終わらせる」

打ち止め「……うん、でも……また暴れちゃヤダよ……? って、ミサカはミサカは……念押しして、みたり……」

一方通行「チッ、幸か不幸か……どの道、能力使用モードはもォ一〇秒と保たねェンだよ」

打ち止め「ぅ……ん」グッタリ

一方通行「……すまねェ、打ち止めァ」


木原「ぐッ……ク、ソ……っ!」ヨロッ


一方通行(だが通常モードは……あと五分は動かせンだよなァッ!!)ギョロッ



796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:55:06.73 ID:kv1bPDNAO
木原「こんッッのクソガキが……大人しく潰されてりゃ、これ以上は苦しまずに済んだってのに……ノコノコ追って来やがってよぉ……」

一方通行「……ッ」ザッ

木原「いいや……ちと違うな……俺が悪かった、謝っとくわー一方通行」


    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


木原「テメェをブッ殺すのは番外個体でも『未元物質』でも、ましてや『天使』でもなかった……どうやらテメェだけは、俺がこの手でブチ殺さねぇとならねぇみてェだなァ……ッ!?」ゴキ、ゴキッ

一方通行「風紀委員が相手に名を名乗るっつーのは……どォいう意味だか知ってるか」

木原「……あ゛ぁ?」

一方通行「つってもよォ……全部が全部ってワケじゃねェし、流石に時、場所、場合ってのがあンだけどな」


797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/09(金) 23:58:01.56 ID:kv1bPDNAO



―――『……私、ジャッジメントの白井黒子と申しますの』―――


一方通行「……だがな、目の前のクソ野郎をブッ飛ばす時の基本はいつも一緒だ」


―――『これは……ジャッジメントの初春飾利として、アナタに忠告してあげているんですよ……?』―――


一方通行「自分を更生させた相手の名前ぐらいはよォ……クソ野郎だってンなら、尚更頭の片隅ぐらいに残しておきてェだろォからな」


―――『ジャッジメントよ……第一七七支部所属、風紀委員長……固法美偉』―――


一方通行「っつーワケで、だ……名乗ってやンよォ木原数多」


    一 七 七 支部…………―――ジャッジメントの一方通行!!!!


一方通行「……悪りィが、こっから先は一方通行だ」


木原「かッ……!?」


一方通行「侵入は『禁止』ってなァっ!? 大人しく尻尾ォ巻きつつ、泣いて ブ ザ マ に元の居場所へと引き返しやがれえェェッッ!!!」


木原「カッッッッッコイイィーッッ!! 一皮剥けやがって……惚れちゃいそうだぜ一方通行ッッ!!!」


一方通行「スクラップの時間だぜェ……!? クッッッッソ野郎ォォォがァァァあああああああああああッッッ!!!!」ボッ!!


木原「はいィィィいいいいいいいいいッッ!!!!」ヒュッ


    ド ゴ ッ ッ ! ! !


    「「うううお゛お゛お お おおおおおおおおらァァァあああああああああッッ!!!!」」


    ドゴ!! ドゴッッ!!! ドゴンッッ!!!! ドゴッッッ!!!!!



798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/10(土) 00:01:17.84 ID:e40b9TlAO



    ド ッ ッ ッ ! ! ! !


固法「―――ッッ」ビクン

垣根「っ……は?」

絹旗「な……ッ!?」ギョッ


…………ボタボタッ、ボタッッ


固法「……え……?」ボタボタ…


垣根「おい……」

絹旗「ちょっ……超眼鏡さんっっ!!!」


固法「―――っ、嘘……」ガクンッ


垣根「お……オイっ!!?」ガバッ


…………ぬるっっ


垣根「う……ッ!?」
(血……脇腹が……!!)


799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/10(土) 00:03:43.59 ID:e40b9TlAO
固法「はッ……はッ……!」ドクドク…

絹旗(ま、まさか……今、彼女を切り裂いた光の筋は……ッ!!)ハッ


    「アーッッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」


絹旗(ま……まさ、か―――!!?)ゾワッ


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


麦野「ハアァァ……まさかハズした……? クソ……さっきから霞むんだよぉ……私の、景色がッ……!」ヨロヨロ


絹旗「む……麦野っ!!?」
(な、何て姿……っ!)


800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/10(土) 00:04:19.75 ID:e40b9TlAO
麦野「ちくしょう、まだ……『体晶』がまだ足りねェのか……!? もう少しで……ヤロウをブチ殺せるってのにぃ……ッ!!」パサパサ


…………ゴキュッッ


麦野「うッ……ふぅ」

絹旗(あ、アレは……そんな……!?)

垣根「テメェ、今……自分が何やってるか……ッ!!」ギリッ

麦野「……あ?」


垣根「そのバグッた脳ミソで……ッッ!! 理解してやがるんだろうな原子崩しァァァあああああああああああああッッッ!!!!」


麦野「るっっっっッせえェーよ……ヴァーカ」ヴンッ


    ド ッ ッ バァァァアアアアアアアアアッッッ!!!!



801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [saga]:2012/03/10(土) 00:06:35.95 ID:e40b9TlAO
    次 回 予 告


    「こうなる事も全てヤツの……心理定規が思い描くシナリオ通りだとでも言うのか……」

人は…………誰もが、変わる事ができるって…………!!


    「だったら私がこの手で殺してやる……! それならもう悲しまずに済むだろーがぁッッ!!?」


それを俺が…………っ!


    「せん……ぱい……?」


一方通行が!!!


    「未元物質……ッ!!何やってんだよ……アンタは……ッ!?」


それを示す存在となる事だッッ!!!


    「来いよ木原……鉄拳グローブなンか捨ててかかって来い!!」


―――次回、『最後の願い(ラストオーダー)』


    「手遅れだ……もう手遅れなんだよっ!! テメェが幾ら汚ねェこの手を伸ばそうが、最終信号は絶対に助からねぇッッ!!!」



802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/03/10(土) 00:14:21.54 ID:e40b9TlAO
投下終了


ついにスレタイ回収&一通さん名台詞バーゲン
本当に今回自分で書いてて何故か感動した……

さて、この木原クンはひろしなのかサーシェスなのか、はたまたACVの主任なのか……
最終決戦はステージの背景がヒューズ=カザキリになります







一方通行「『殺し名』……かな」



805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/10(土) 09:54:42.24 ID:J/Vmivxo0


むぎのん徹底的に悪役だな

806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/03/10(土) 19:28:10.95 ID:L7JlMHP/0
>>1乙

なんと言う熱い展開

819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 10:11:15.41 ID:DXo048IM0
ssのていとくんはイケメンすぎる・・・


垣根「ジャッジメントか……悪くねぇ」第二巻 4


posted by JOY at 02:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 禁書SS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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